1年の締めにリスペクト。 | 植民所在地3丁目

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でも書いてることは変わらない。

このGWに、会津に行くことになりました!
いやはや、まだまだ新選組から目が離せませんなぁ。5月11日には、ひの新選組まつりが行われますし、こちらにも参戦せねばならぬ。去年も何気に参戦していたのですが、それを皮切りに1年かけて新選組の旅をすることとなり、その締めが日野とはなんだか乙なものを感じますねぇ。尾形さんの小説の最終章がアップされる日でもあるし。
でもまさかまさか、こんなに早く会津に行けるだなんて思ってもみなかったことなのでした。

で、今回の記事なのですが、実は尾形の正体なのではないかと長らくひっそり期待されていた古閑 膽次。小説の中では尾形=古閑 膽次という描写をしていますが、内心では下の富次さんが古閑 膽次なのではないかと勘ぐっています。史実としての富次さんはとりあえずこの記事では置いといて(歴史的な考察に関しては一応この記事でしています)、宮部・彦斎ら反幕派の熊本人と一歩間違えば接触していたような気がしたので、キャラクターを考えてみました。本編にも、多分、出てくる......!



Ⅱ-Ⅵ. 古閑 富次(名は「ふうじ」と読みます)
登場舞台: 1863年(八月十八日の政変)
肥後藩探索方

<ざっくりと紹介>
肥後細川家の家臣で藩の探索方(佐幕)。新選組監察方と似たような仕事を行っている。
細川家家臣の古閑 義八郎の実子。古閑家は時習館党の緒方家と親しく、緒方家の長男が家督を継ぐ事が決定してから、その家の次男(これが膽次=尾形 俊太郎である)を養子に迎えている。なお、膽次もゆくゆくは藩勤めとなる予定であったが、実家が不幸となると同時に本人も行方不明となっている。膽次(尾形)とは義理の兄弟に当たる。

年齢は膽次と同じで、八月十八日の政変時には二十歳程度。膽次と同じく兄が一人おり、細川家の番士を務めている。体格も膽次とほぼ同じ、姿も似ているが、猛者の集団にいる訳ではないので、文字通りの中肉中背、場合によっては少し背が高く見える。藩内で活動するため熊本弁を話す。藩勤めであるので熊本城を出入りする事も多いが、同じく藩勤めである彦斎とは立場が違う(彦斎は掃除坊主=掃き掃除や雑用係で地位的に富次より低い)ため、接点は薄い。むしろ勤皇党とは佐々 淳次郎や永鳥 三平に接触しており、特に藩内で活動を行なっていた佐々には、かなり早い段階から目をつけていた。非常に有能な幕吏であり、八月十八日の政変では極めて緻密かつ卑劣な手によって佐々と永鳥を陥れ、獄中に捕らえさせる。また、彦斎が長州に身を潜めている事を突き止め、1866年には彦斎を匿っていた高杉 晋作を訪ねている(これは公式記録にも遺されている)。また、1867年には暗殺前の中岡 慎太郎と会っているなど、倒幕派の核心にかなり接近していた。

死罪を減らし、代わりに拷問や強制労働(懲役刑)で生かす藩の現行法には否定的であり、口グセは「殺し殺し。殺すがよかよ」。この考えが、永鳥が獄死する遠因となる。
このように、冷酷な思考の持ち主だが、これは武士は拷問によって口を割らぬ、武士は品位を落としてまで生き延びる事はしないという考えからきており、庶民に対してはその限りでない。職業柄剣を使う事は少なく、また膽次ほどの知識量は無く書物もあまり読まないものの、柔軟な戦闘スタイルの裏に揺るぎない古閑家の誇りと武士の信念を隠している。

例の如く酒には強いが、熊本人そのものが他藩と比べて酒に強いのでそう強くもなく見える。好きな食べ物はおはぎ。携帯食として一口大のおはぎを持ち歩く事も。酒よりはむしろ甘党派。
私情で動く事は殆ど無いためおくびにも出さないが、行方知れずの膽次の事はそれなりに心配しており、膽次の実家を壊滅状態に追いやった犯人が勤皇党員である事は把握している(その為、佐々や永鳥に対する仕打ちはある種の報復行為とも言える)。

恐らく彼も藩の方針転換に倣い、佐幕から徳川を裏切る官軍として戊辰戦争に身を投じる事になるも、果たしてその後は―――明治時代に生きた警視庁の密偵、藤田 五郎の相棒であった古閑 膽次とは、もしかしたらこの男の事なのかも知れない。



最近、本腰入れて幕末熊本藩の制度や風土について調べているのですが、宮部さんたち勤皇党を追っていくと大体横井 小楠の名前が出てきます。横井 小楠は幕末熊本人の中では恐らく一番有名な人ですが、熊本藩では殆ど評価されず福井で活躍された方です。この人は開国派で、桂さんや高杉さんといった長州派からも頼りにされています。けれども、同じく桂さんや高杉さんと親しい宮部・彦斎ら勤皇党からは常に命を狙われる事に......。肥後人の屈折具合がだんだん面倒になってきましたが(←)、あまりに宮部の名ある処に横井ありなので、横井さんが少しずつ気になり始めるという。。。あれです、この人を性別変えて主人公にすれば彩雲国物語みたいな話になりますよ......!

という訳で、俄かに興味の対象となる横井 小楠。いえ、小学校の道徳ではこの人の教えを習ったので知っている方ではいたのですがね。もしかしたら、『幕末×郷土の偉人』第3部の主人公は彼に替わるかも知れません。そうなると、分裂しまくった肥後の藩論の三大勢力を書き切る事になるのか......!それも......いい......!←
結局、明治政府は開国和親の方向でいくので、藩もほっぽって横井さんが独り勝ちするのですが、それでは済まず悲劇的な終わり方をするのが肥後人の宿命というか何というか。何    故    だ    。
とりあえず、横井さんの物語を書く事になった暁には、どうやったらハッピーエンドになるのかについて考えたいと思います(爆




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