こんにちは!

今回も北朝鮮住民の知られざる生活実態について紹介していきます。

 

  プロパガンダ

 

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ドラマ『愛の不時着』でも、北朝鮮の至る所にプロパガンダ が登場していましたよね。

 

北朝鮮の住民は子供の頃から金日成の家系を偶像化し、祖国のために命を捧げて戦わなければならないと学びます。 北朝鮮の教育課程はこれを教えるために存在します。 

 

プロパガンダは至る所にあり、映画、テレビ番組、劇場、漫画、街のポスターなど生活のすべての面で目にすることになります。北朝鮮の住民たちは月に数回、金日成、金正日記念碑を訪問しなければならず、“親愛なる指導者” の写真が入った額縁を家に飾り、毎日きれいに拭きます。

 

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"授業中に金日成の肖像画を描いたのが見つかり、ひどい体罰を受けました。首領のお顔を描くなど到底許されないからです。" - チュンヒョク(1998年 脱北)
 

 

  強制労働

 

ほとんどの住民は、高校を卒業した後大学に進学することができる身分とお金がないため、集団農場、工場、建設現場などに動員されます。彼らは仕事を選択する権利さえ与えられず、1日に12時間から16時間にも及ぶ厳しい労働を強いられています。

 

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"関節が弱かったのですが、一日中立ち作業をする工場に配属されました。6年で両足の関節が全く使えなくなり入院し、初めてゆっくり休むことができました。" - アヨン(2009年 脱北)

 

労働の対価である給料と食糧はほとんどもらえません。例えば、集団農場では各労働者に1日のノルマを与えますが、ノルマを満たせない場合は労働者は食べ物をもらうことができません。建設現場や鉱山で働くには危険が伴いますが、たとえ怪我をしても負傷に対するいかなる補償も受けることができないのです。

 

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いかがでしたでしょうか?ドラマ『愛の不時着』では描かれなかった北朝鮮人の過酷な生活実態が見えてきたと思います。

 

次回は、北朝鮮国内でのインターネット環境についてご紹介します。私たちPSCOREのウェブサイトもチェックしてみてくださいね。次回もどうぞお楽しみに!

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お読みいただきありがとうございました!

こんにちは!今回は、北朝鮮で現在も続く児童の労働搾取についてお伝えします。

 

北朝鮮では児童の労働の搾取が組織的に行われ続けています。鉄道の修理や物質回収、農作業などを始めとする過酷な労働を強制されます。北朝鮮の子ども達が洗脳され搾取される実態を、脱北者自らの実体験と共にインタビュー形式でお伝えします。

 

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幼い頃から北朝鮮の教育制度の下で子供たちは強制労働を強いられています。強制労働には農村動員、物品収集、建設事業などが含まれます。収容所と孤児院の子どもたちも辛い労働の対象となっています。

 

農村動員は学校の教科過程に不可欠な要素であると見なされるため、特に報酬が支給されることはありません。農村動員と物品収集のほかにも学生たちは建設事業と金日成、金正日、金正恩の生誕祝賀行事など様々な公演や特別行事などにも動員されます。

 

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政府が学生たちに物品収集を命令するため、子供たちは抑圧的で強制的な児童労働の負担から逃れることができません。収集量を達成することも難しいのに、入手することすら困難な物品の収集まで要求されるため、学生の負担が余計に増えてしまいます。鉄くずなどの物品がその例です。ただでさえ北朝鮮で手に入れることが難しい鉄くずを10kg以上集めるのは絶対に不可能です。

 

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  児童の収容施設

 

北朝鮮政府は収容所の存在を完全に否定していますが、存在が知られている北朝鮮の政治犯収容所は5箇所あります。現在12万人もの人々が政治犯収容所に監禁されていると推定されていますが、受刑者のほとんどは自分が捕まった理由を知りません。

 

収容所に収監された子供たちは暴行と暴言から逃れることはできません。子供たちは人生のほとんどを電気鉄条網に塞がれた息苦しいところに閉じ込められて生活し, ここが本当に良いところだと教えられます。子どもたちは奴隷生活同然の虐待と厳しい労働に苦しめられ、家畜と同様の待遇を受けます。時折監督者が気分が悪い場合には小さなミス1つで子供たちに暴行を加えることもあります。子供たちを罰するのは監督者だけではありません。失敗した責任は児童リーダーに転嫁されます。通常監督者がリーダーを殴ったあと、他の子供たちを殴らせます。

 

収容所の中は学校がいくつか入るほどの大きさです。教育も提供されますが質は一般社会で提供される教育の質よりもはるかに低いです。子供たちは基礎的な教育を終えると十分に学習したものとみなされすぐに労働の現場に送り出されます。

 

特に若者たちは特に残酷な扱いを受けますが、収容所の管理者は青年たちが不可欠な労働力であることを認識しているがゆえに殺しはしないといいます。収容所の子供たちは空腹に苦しんでいるにも関わらず、目を覚ましているほとんどの時間にありとあらゆる労働を強要されます。

 

 

  集団体操(マスゲーム)

 

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集団体操とも呼ばれるマスゲームは多くの人材が動員される公演です。最も有名な北朝鮮のマスゲームとしては, 大集団体操と芸術公演アリランです。祝祭の見どころの1つは巨大な人間モザイクでパノラマ、スローガン、アニメーションを作り出すマスゲームです。

 

約5万人の子供たちが色のついたカードを同時に裏返しアニメーションの背景を作るのですが、これらの作業は子供たちにはあまりにも過酷であり、練習は半年から1年かかります。真夏の炎天下の中練習していて死んでしまう子供たちも多いです。金日成、金正日、金正恩の生誕祝賀行事には全国各地で数多くの公演、記念パレード、史跡訪問、歌と合唱団による公演などが行われます。北朝鮮の子供たちはこれらのイベントにも例外なく動員されます。

 

北朝鮮政府は学校を通じて様々な政治的キャンペーンと行事にも定期的に子供たちを動員します。子供たちはほとんどの祝日と各種記念行事に動員され、数時間にわたり韓国の大統領を侮辱する政治スローガンを叫びながら行進します。

 

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次回は、北朝鮮の教育事情についてお伝えします。私たちPSCOREのウェブサイトもチェックしてみてくださいね。次回もどうぞお楽しみに!

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お読みいただきありがとうございました!   

こんにちは。

私たちは北朝鮮の人権を守る活動を行っている韓国のNGO団体、PSCOREです。

今回は、北朝鮮の住民の知られざる生活実態についてご紹介します。

 

昨今の日本では、北朝鮮のエリート軍人と韓国の財閥令嬢の恋を軸に展開する韓国ドラマ『愛の不時着』ブームが巻き起こっていますね。2020年には「ユーキャン新語・流行語大賞」を受賞したほど。皆さんもご覧になりましたか?

 

 

さて、そんな『愛の不時着』は北朝鮮と韓国を舞台にした物語です。

社宅村の婦人たち、宿泊検閲、頻繁に起こる停電、日本の戦後の闇市場を連想させるような市場...。劇中では普段謎に包まれている北朝鮮の人々の細かい生活描写が大きな話題を呼びました。

 

北朝鮮の住民と言っても、コッチェビ(ストリートチルドレン)などの貧困層から中流階級、エリート階級まで様々な身分の人々が存在します。私たちPSCOREは、『愛の不時着』の中で描かれることのなかった北朝鮮での生活実態、特に人権に関わる真実をお伝えしていこうと思います。

 

  飢餓と栄養失調

 

飢餓栄養失調は、北朝鮮が抱えている最も深刻な問題です。

 

住民が食料を得る方法は市場での購入政府からの配給です。北朝鮮では2016年の洪水で133人が命を失い、相次ぐ洪水と干ばつに多大な被害を受けています。

 

政府はこの危機的状況に適切な措置を取れておらず、住民の毎日の食糧配給に大きな影響を及ぼしています(2017年1月基準で一人あたり400g、摂取目安量である600gを大きく下回る)。 子どもたちは栄養失調の主な被害者であり、北朝鮮での児童死亡率は韓国の10倍なのです。

 

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食べ物を探し彷徨う子どもたち

 

  不法監禁

 

北朝鮮が絶対に認めないのが政治犯収容所(管理所)の存在です。裁判なしに宣告を受けるのは当たり前で、被収容者たちは日常的な暴力と空腹に苦しみながら強制労働をさせられます。

 

北朝鮮の住民が最も恐れていることは政治犯の罪を問われ政治犯収容所に収監されることです。「忠誠心を失った人物」と一度記録されると、本人はもちろん家族や子孫までもが処罰の対象になります。自殺も罪になり家族に罪が移るため、拷問を受けても簡単に命を断つこともできないのです。

 

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"政治犯収容所の中で25号だけは、確かな反動行為の証拠がある場合のみ行くことになっています。25号輸城教化所に入ったら生きて出てくることはないと思えばいいです。" - ミンチョル (15号耀徳収容所 3年収監)

 

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いかがでしたか?これがドラマでは語られなかった北朝鮮の真実です。

しかし、これらはまだまだ序の口です。

北朝鮮ではこの他にも多くの人権侵害が日常的に行われています。

 

これからも北朝鮮の人権と真実を皆様にお伝えすべく、頻繁にブログ更新をして参りますのでどうぞご期待ください!

 

私たちのウェブページでは、北朝鮮の人権と真実についてより詳しく学ぶことができます。ぜひチェックしてみてください ▶︎ http://pscore.org/home-ja/

 

これからもPSCOREをよろしくお願いします☺︎

 

  脱北者の真実

 

"初めて公開処刑を見たのは9歳の時でした"

チュン・ヒュク(画家)/1998年脱北

もう一人の脱北者は7歳の時に見たようです。

 

"ある母親は保育所を信頼して、3人の子供を預けました"

"しかし3人とも餓死しました"

チョン・スク(保育士)/2013年脱北

- 今の時代に餓死。しかも保育所で。

 

"死体を埋めると食べ物が貰えるので、

誰かが死ぬとホッとする人もいます。

だから誰かが死ぬと、その死体の横で働いている人は

「今日はお腹いっぱい食べることができる」と言います"

ウン・ジョン(第18強制収容所囚人)/2006年脱北

- 中には人肉を食べる人も。

 

"生き残る唯一の道は北朝鮮から抜け出すことでした"

ソン・ヒ(銀行員)/2001年

- それぞれの脱北者が壮絶なストーリーを抱えています。

 

 

以上で紹介したコメントは全て北朝鮮がら脱出した人々、脱北者たちの経験談です。

北朝鮮では行方不明と判断されるのは、死亡と判断されるよりも恐ろしいとされています。「行方不明」が「脱北」を意味することとなり、残された家族が生き残ることが非常に厳しくなるからです。一方、もし脱北を試みて失敗した場合、選択肢は「死ぬ」か「残りの人生を政治犯用の強制収容所で過ごす」か、の2つに限られます。

 

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こんにちは!

PSCORE Koreaの日本人インターンでAmeba Blogに団体の活動内容や北朝鮮に関する情報を配信していきます。

今日は「脱北者の真実」について実体験に基づいた短い文を書いてみました。

今後もこのように北朝鮮韓半島の南北関係についてより詳しく読みやすいブログを運営していこうと思います。たくさんのご関心をお待ちしております!

 

  PSCOREとは

 

 

PSCOREは"People for Successful Corean Reunification"の略で、2006年に北朝鮮の元兵士によってソウルに設立された非営利、非宗教、無党派団体です。

朝鮮半島の平和な統一を目指しており、北朝鮮の人権問題に取り掛かっています。

国際連合経済社会理事会 (ECOSOC)と協力しながら活動しており、2012年には国連の諮問資格を得ました。

詳しくはこちら ▶︎ http://pscore.org/about-us-ja/

(PSCORE日本語版公式ホームページ)