ド本命の高校ナンバーワンスラッガー・中田か、はたまた真夏の聖地に出現した新怪物・佐藤由か-。
大阪桐蔭・中田の高校生ドラフト1巡目指名で固まっていた阪神が、ドラフト戦略を再協議することが明らかになった。
佐藤由は、9日の1回戦・智弁和歌山戦に登場すると、甲子園球場の掲示数値としては史上最速の154キロをマーク。スカウト陣のスピードガンは155キロを計測した。毎回の17奪三振で強打の智弁和歌山を封じたとあって、猛虎スカウト陣も再調査に乗りだした。
球団は、現段階では従来方針どおり中田1巡目指名を基本線に置いている。ただ、球団首脳は佐藤由について「あれはすごかった。評価がかなり上がっている。即戦力としても通用するはず」と話し、中田と並んで超ド級の高評価を与えていることを明かした。
このため「他球団でも佐藤君の評価が上がっているだろうが、一本釣り(単独指名)ができるなら、戦略を変える必要も出てくる。そのへんの情報収集は必要ということでしょう」と、他球団の動向も含めて調査していることを示唆した。
中田、佐藤由ともに指名が高倍率となるようなら中田を優先するが、「例えば中田君に10球団ぐらいがいって、佐藤君が単独指名や2球団ぐらいならね」と、展開次第で佐藤指名に切り替える可能性はある。
密着マーク 仙台育英の佐々木順一朗監督が岡田監督の早大時代の後輩なのも、有利に働くかもしれない。岡田監督も9日の仙台育英-智弁和歌山戦を、遠征先の東京の宿舎でテレビ観戦し「おー速かったなあ。(宿舎出発の時間まで観戦した時点で)153キロ出とったもんな」と話しており、高評価しているもようだ。
球団は14日に西宮市の球団事務所でスカウト会議を開き、10月3日の高校生ドラフトに向けた戦略を協議する。今後も中田の1巡目指名を基本に置きながらも、他球団の動向を探り、佐藤由の1巡目指名について継続して審議していく。
球団首脳は「“二兎追う者”にならないようにはしないと」と話し、結論を出すにあたって長期化は避けたい考えだが、今後、さらに佐藤由の快進撃が続けば、ますます難しい決断を迫られることになりそうだ。