みえリハビリテーション研究会、火曜日担当、
究極の身体を目指す青木です。
前回に引き続き、治療技術を上げるための体の使い方、『立位編』です!
前回、立っているとき脱力がいいということをお伝えしました。
今回はなぜ脱力がいいのか?話していきたいと思います。
少し難しい話をしますが、めげずに読んでくださいね。
さっそくですが、重心の話をしていきます。
まず、立つという動作において、重心がどこにあるか非常に重要になってきます。
なぜなら重心の位置が悪ければ、重心線が基底面を外れて簡単に倒れてしまい立つことができなくなってしまうからです。
つまり、人間が立って歩いたり、作業をしたり、静止したりするためには、必然的に地球の重力と反対方向に働いている重力の中心(重心)を感知していなければならないということです。
私たちは何気なく立っていますが、重心を感知するメカニズムって非常に重要です。
重心と重心線の位置についてのイメージとして

重心感知のメカニズムについて少し触れていきます。
身体の傾きを感知するのは、頭にある前庭と三半規管があります。
前庭
平衡感覚を司るセンサー。じっとしている状態で身体がどれくらい傾いているかを判断します。
三半規管
加速度を感じるセンサー。止まりつつあるとか加速しているといった動きの変化をとらえてくれます。
しかし、前庭や三半規官は全身の一部分である頭部に注目したセンサーで、全身の重心や、全身にかかっている重力線などは頭のセンサーだけでは認知できないのです。
別のセンサーが必要です。
別のセンサーは全身にあります。
一番大きなものは筋肉中にある筋紡錘です。
筋紡錘は筋肉にかかる張力を感じる器官で、この筋紡錘によって全身の筋肉に今どういう力がかかっているかを感じとるのです。
脳は、この筋紡錘の情報と前庭、三半規管、そしてその情報とを統合して重心や重力線の方向を認知し、どう動こうとしているのかを感じているのです。
その筋紡錘のセンサーとして働かせるためには、一つの条件があります。
前回も言いましたが、それはできるだけ筋肉を脱力させるということです。
例えば、もし動く前に筋肉に力が入っていると、余計な張力情報が重心の変化前から存在しているために、微妙に重心が動こうとする時に生まれる微妙な情報がかき消されてしまうわけです。
???
つまり、動く前から筋肉に余計な力が入ってしまうと、本来ならば得ることができる細かな動きの情報を感知できなくなるということです。
人間の持っている機能を活かしきれないと言うことです。
本来ならもっと力がだせる、もっといいパフォーマンスができるはずなのに!
そんな経験ありませんか?
具体的には
スポーツでも一緒ですよね!
緊張して力が入っていると、本来のパフォーマンスは発揮できません。
また他人より、一歩めの出だしが遅かったり、
スピードに乗るつもりが、逆にブレーキがかかったり。
治療においても!
身体、特に肩や手に力が入っていると感度が落ちます。
硬い?柔らかいのか?
右?左?
上?下?
動いた?動いてない?
どっちなのか。
しかし脱力し、全身のセンサーをより効率的に働かせることができたら、さらに細かな触診、治療ができるのでは!
一流、できる人ほど、リラックス、脱力できているのです!
スポーツ選手で言えば、イチロー、タイガー・ウッズなど。
だからこそ微妙な重心変化をとらえるためには、まず可能な限り脱力して立つことが必要不可欠になるのです。
立っている姿勢から無駄な力が入っていれば、他の動きでもその影響が必ず出てくるはずです。
また、身体のストレス、トラブルである肩こり、腰痛にもつながってきます。
立つ姿勢から見直し、様々な姿勢を振り返ってみたいですね。
脱力し、人間の本来の機能を発揮できるように。
今回は立つときになぜ脱力するのか?について話させて頂きました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
みえリハ研究会 青木
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