タイムスリップ 奈良 スピンオフ編
映画「好人好日」
エンディング岩下志麻&川津裕介(興福寺五重塔と鹿さん)
1961年公開 松竹映画
「好人好日」原作:中野実 監督:渋谷実 脚本:松山善三・渋谷実
出演:笠智衆、淡島千景、岩下志麻、川津裕介、音羽信子,北林谷栄、三木のり平
奈良が舞台で実在の世界的数学者岡潔奈良女子大教授がモデルの父親と
義娘、戦災孤児の登紀子の結婚ドタバタコメディ
ロケ地が東大寺、二月堂、興福寺、奈良市内と若草山なので見覚えのある場所ばかり
スタートは奈良の大仏との会話から始まる
婚約者の実家が老舗の墨屋で本家、分家が筆屋、蝋燭屋と奈良ならではの庶民の日常が楽しい
当時の「カフェ」ミルクホールは店内設置のテレビが楽しめ、コーヒーが40円の時代です
映画「好人好日」より
ずーっと探してた奈良の繁華街の老舗の「墨屋」劇中では「飛鳥堂」となっている
戦争未亡人の姉(音羽信子)が切り盛りする墨屋内部、型抜きされた和墨の天日干しが吊るされている
三条通りあたりでいつか見つかるだろうと思ってはいたが、それを今年見つけた
ほぼ直感で・・・古梅園さんの店内にいらした方に尋ねたが分からないとの返事でした
そりゃ64年前にの話だもん知る由もない
2025年撮影の古梅園さんの通り
だがGoogle mapで証拠を得た
横断歩道の係りの後方カーブした竹柵、犬矢来(いぬやらい)が決め手でした
小学校前なのでMapに子供の安全を守るお二人が写ってました
お姉さんが弟の結納の段取りをする為分家との話し合いで駆け回るシーン
黄土色の土壁、犬矢来と家周りの竹柵、2軒隣の洋館で確定して驚いた、自分の直感にもね
64年経っても変わらないのが奈良です
もうひとつ探しているのは
主人公の尾関教授の通う当時のミルクホール(カフェ)
三角地に建つ外観ロケですが、青のストライプ軒先テントは装飾で仕立てたのかもです
美我空
64年経ってもね変わらないのは青空と五重塔
冒頭から大仏様のドアップから始まりその後もどのシーンも今のままの風景のそのまんまで青空が似合うのです
「奈良の空」がフィルムに残されてる
物語の話の主軸になるのも拾われた子と両親の「形式に囚われない愛」と自分とは「異なる価値観を持つ人への愛」泥棒、元軍人への優しい心遣いを変人扱いの主人公が受勲されて騒ぎ出す周囲の姿を対比させてます
で、The ENDは東大寺の鐘の音!一発で「おわり」です
「好人好日」この映画は山田洋次監督の薦める「日本映画100本」の一つとして紹介されました
山田監督の作風に通じる渋谷実監督の世界観がこの映画にありました
最新作で木村さ〜んが「TOKYOタクシー」で観せてくれる山田洋次の世界が楽しみです
相手役の老婦人は・・・倍賞千恵子さん
さくら・・・といえば寅さんだよね。
松竹のマドンナが東の宝「すみれ」という役名で登場です。