おもちゃではないのです。(^^;; | Aprikos blogg

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色々ありますが、それでも前を向いて生きようとしているMtFな私の天然ブログです。

おはようございます。(^^)


むかーしむかし、

あるところに、マイルス・デイヴィスさんという、とっても強引な性格のおじさんがおりました。(をい)ゞ(^^;;

マイルスおじさんはある日、新しいバンドを結成して、そのメンバーに、当時まだフリージャズの世界で売り出し中の新人ミュージシャン、チック・コリアさんを誘いました。

とても強引な性格のマイルスおじさんですが、ジャズの世界ではすでに有名でしたので、喜んで参加しることにしたチック・コリアさんですが、一つだけ悩みがありました。それは、バンドではピアノではなく、ローズピアノを弾いてほしいという依頼を受けていたからなのです。

そのローズピアノというものは、通常のピアノとは違い、中に鉄琴の様な板が入っていて、鍵盤を押すと、それを叩いて音を出すという仕組みの、変わった楽器でした。しかもその音は、中にあるピックアップで電気的に拾い出して拡声しますから、どうしても音にノイズが乗りやすく、生のピアノのようなクリアーな音では鳴ってくれません。

更に、ピアノと違い見た目もなんだか頼りない。オモチャっぽく見えたため、チック・コリアさんは、どうしても乗り気になれませんでした。ですので、思い切って、マイルスおじさんに、この楽器を弾くのは嫌だと、言いました。

すると、マイルスおじさんは、「まぁ、そう言わずに、ちょっと触ってみな」と、チック・コリアさんにそう言うと、軽く演奏してみなさいと促しました。

マイルスおじさんを怒らせるととても怖いので、チック・コリアさんは渋々、ローズピアノを演奏してみました。すると…!

その音は確かにノイズが乗っていて、濁りがありましたが、それ以上にその独特の音にとんでもない可能性が見えた気がして、夢中になって弾き、手放せなくなってしまいました。

その後、チックコリアさんは、リターン・トゥ・フォーエバーというバンドを組み、このローズピアノで革命を起こし、一流ミュージシャンの仲間入りをいたしましたとさ、めでたしめでたし。




朝から何を書いているのやら。(^^;;

このローズピアノ、元々は、第二次世界大戦中、戦争の残酷な体験で精神的にダメージを受けた兵隊さんを癒すために、簡単に自作出来て、演奏できる楽器として誕生したのですが、戦後になって、これを発明したローズさんが本格的な楽器へと進化させたものだったのでした。

いわゆる、音楽療法の一環から発展した楽器だったのですね。(^^)

初期のローズピアノは、オモチャ扱いされていましたが、それに可能性を見出したマイルス・デイヴィスさんや、チック・コリアさんのようなミュージシャン達に使われたことで、今や音楽に欠かせない楽器のひとつへになっています。

シンセサイザーの台頭で、ハモンドオルガンなどと同様に、風前の灯火となった時代もありましたが、その後、人気が復活するという、サクセス・ストーリーもあったりします。(^^;;

そういえば、ハーモニカも最初は音の鳴るオモチャとして登場したのだとか。これを、ホーナーというドイツの会社が楽器へと進化させて、今に至るのだという話を聞いたことがあります。楽器にはこのような誕生秘話って意外に多いのですよね。(^^)

あ、そうそ、小学生が使う楽器というイメージが強い鍵盤ハーモニカ。しかし、



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という、プロ仕様のモデルも存在しているのですよね。(^^)

鍵盤ハーモニカ奏者は意外に多く、スティーリー・ダンのドナルド・フェイゲンさんが愛用していることでも有名だったりします。子供の教育楽器だからと侮っていたら、火傷しますよん(をい)ゞ(^^;;


あぷりこっと