2+2=80 (^^;; | Aprikos blogg

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色々ありますが、それでも前を向いて生きようとしているMtFな私の天然ブログです。

こんばんは。(^^)

一昨日に「答えはのちほど」と言いながら、二日も経ってしまいました。ごめんなさい。m(__)m

それでは、2+2=80の答えなのですが、これ、戦時中にとある家電メーカーが製作した戦意高揚の為のポスターに掲載されていたものらしいです。

戦時中の研究をしている方々には結構有名なポスターだそうでして、その名も、「東條首相の算術」。(^^;;

…本当は、そのポスターの裏どりをしたかったのですが、やはり宮崎県内の図書館では、当時のポスターとかの資料は置いておらず、真偽のほどを調べることが出来ませんでした。う~ん、やっぱり、国立国会図書館か、神田神保町に出向くしかなさそうですね。(;;)

ですが、そのポスターの元ネタとなったと思われる記事は確認できました。(^^)

それは、1943年(昭和18年)の2月2日の朝日新聞に掲載されていました、

1943年2月2日の新聞
資料元:朝日新聞縮刷版 1943年1-2月版(東京版)より。


「これが勝ち抜く増産だ」という見出しの記事です。

ですが、この記事では、1+4=80なのですよね。どこで2+2になったのかが不明。(^^;;

記事の内容はと言いますと…

石炭はこれだけしかない、鉄はこれだけきり、石油もこれだけだと、何もかもないないづくめを基本にして計画を立てているだけでは一たす四は五だというだけで済まし込んでいるのと同じで、誰でもできる簡単過ぎる計算だ。これを十にも二十にも八十にもしてゆくことが、勝ち抜くための我々の努力しなくてはならない点であり、これが日本精神だ。現に我々はこれに向かって邁進している…

と、国会の議席で当時、石川議員の「限られた資源を以っていかに増産するか」という質問に対しての答えがこれでした。精神論たっぷりで、何ともです…(^^;;

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、当時の日本は、原油備蓄率も、その他の資源備蓄も到底アメリカにかなうはずもなく、更に、昭和12年に始まった日中戦争も長期化していまして、日本軍はかなり疲弊している状態でした。ですが新聞や当時の日本放送協会(現NHK)が伝える大本営発表は、盛りに盛ったウソ情報で国民を欺き、最前線の現実とのかい離が広がり続けていました。

この欺きが見て取れるのが当時の証券市場の盛り上がり方で、確かに、戦争が行われると、景気が良くなる現象が起きるのですが、通常は戦局に合わせて変動するはずが、何故か右肩上がり。明らかに政府による株価操作が見てとれます。

ですが、公共機関であるバスが木炭で走ったり、鍋や半鐘などの金属供出、更に国民にぜいたく禁止令を発令し、貯金を奨励する(貯蓄切手など、色んなものが発行されていました)など、勘のいい人でしたら気づいておかしくない状態が進行していました。

あまり語られていませんが障碍者や性マイノリティー、異民族への差別・虐待も日常茶飯事のようでしたし、隣組などによるお互いの監視、密告なども実際に行われていました。

それでも、神の国だから勝利すると信じていたのですよね、当時の国民は。

戦争というものは人を狂気に陥れてしまう…恐ろしいです。

今、世界的に株価や資源先物が下落して低迷し始めている上に、新興国の景気も悪くなっているのですが、これまでの日米欧による金融緩和によって、お金が余っている状態で、次のバブル先を探している…と言われています。国際情勢も1937年頃の雰囲気に近いとの噂もあります。まさかとは思いたくはないですが…嫌ですよ、戦争は!(;;)

あ、かなり脱線しました。A(^^;;

ポスターの真偽は、いずれ調べたいと思っています。しかし、日本人の貯蓄好きのきっかけが、太平洋戦争からというのが何ともで…(^^;;


あぷりこっと
おまけ資料。

ムッソリーニペン(^^;;

ムッソリーニペンって…(^^;
隣の、戦う計算尺というのも…(^^;;