ファインセラミックスとカーボンファイバーの時代 | Aprikos blogg

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色々ありますが、それでも前を向いて生きようとしているMtFな私の天然ブログです。

こんばんは。(^^)

今回のタイトル、なんのこっちゃ? と言われると思います。(^^;;

その前に、この二つの素材の簡単な説明から。

ファインセラミックスなのですが、これは、「ニューセラミックス」とも呼ばれていまして、これまでのセラミックス(陶磁器を指す場合が多いのですが、近年では、ガラス質やセメント質などを含む非金属・無機素材を指す事もあるようです)と違い、工業的に優れた性質を持つ素材です。

使用例としまして、その耐熱性を利用して、スペースシャトルの外壁(タイル状にして、表面に無数に貼られていました)や、エンジンの部品として利用されていたり、

電気特性を利用して、小さなセラミックスコンデンサー(携帯電話などに利用されています)として使われたり、高い密封性を利用して、半導体素子(CPUなど)の外装に使われたりと、応用範囲がかなり広い素材です。(^^)

その他には、非常に硬くて磨耗しにくい特性から、家庭用の包丁や、鋏などにも使われていますので、毎日目にされる方もいらっしゃるのではと思います。(^^)

ただ、利点ばかりではなく、欠点も勿論存在していまして、チタンなどの金属と比べますと、重いということと、プラスティックなどのように、後々加工するなんて器用なことが出来なかったり、

あと、ナイフなどでは、切れが悪くなったからと、砥石で研いで復活させることが出来なかったり(最近は、ファインセラミックス用の砥石というものも出ているようです)、とうもろこしの芯などのような食材を切ることが出来なかったり(刃が欠けてしまいます…(--; )と、言った欠点が存在しています。


次に、カーボンファイバーなのですが、これは、いわゆる炭素繊維素材と呼ばれているものでして、アクリル繊維を高温で炭化させたPAN系と言われるものと、石油や石炭などの副生成物(ピッチと呼ばれているものです)から作られます、ピッチ系と呼ばれるものが大きく存在しています。(^^;

特性としましては、とにかく軽い!(^^)

それと、鉄に比べますと強度が高いという性質を持っています。(^^) 比重にして鉄4に対して、カーボンファイバーは1、強度に関しましては、鉄を1としますと、カーボンファイバーは何と10倍も強かったりします。

硬い素材の場合、その硬さと引き換えに、弾力(粘り)が無かったりするものなのですが、カーボンファイバーの場合、鉄の7倍という弾力性を持っていたりします。まさに夢の素材です。(^^)

こういった特性から、スマートフォンやノートパソコンの外装や、ゴルフや釣竿、ファインセラミックスと同様に、スペースシャトルの耐熱素材(シャトルの下の黒い部分がそうです)にも利用され、近年では建築素材や風力発電機の回転羽根にも使われています。(^^)

#F1マシンの外装部品や、旅客機の素材などにも利用されていますよね。(^^;

ただ、この素材にも欠点がございまして、この素材、通常、糸状のカーボンファイバーを編みこんで、それを高温で焼成させて使う形にしていくのですが、この編みこみ・焼成技術がかなり高度でして、職人技が求められるのでコストダウンが難しかったり(新興企業に追いつかれ難いという利点もありますが…(^^; )、壊れた時の修復が困難な上、リサイクルし難かったりします。

ただ、ファインセラミックスも、カーボンファイバーも、日進月歩で技術が進んでいますので、これらの欠点もいずれは解決していくでしょうし、既存の素材(鉄やプラスティックなど)と、複合的に利用されて、お互いを補うような使い方の方法論も進歩していくと思いますので、やっぱり未来の素材だと私は個人的にそう思っていたりします。(^^)


20世紀は、石炭や石油などを利用して、合成繊維が開発され、その中から、プラスティックや、ナイロン繊維というものが開発されて、様々な産業や生活・ファッションなどの文化にも大きな影響を与えてきました。そのため、20世紀は「プラスティックの時代」などとも呼ばれる事もあったりします。

ただ、このプラスティックも、経年変化が予想外に早いという欠点が露呈してきたりなど、意外な欠点が出始めてきて、これまでのように万能的な利用が難しくなり始めてきています。

月面で活躍するために作られた宇宙服。これには大変多くのプラスティック素材が使われています。当時は大変優れたこれらの素材も、紫外線によって変色したり、場所によっては結晶が噴出し、脆くなっていたりと、博物館では維持のために頭を抱えているそうです… (--;

そんな中から出てきたこれらの新素材。私は21世紀はプラスティックに代わり、「ファインセラミックスとカーボンファイバーの時代」になるのではないか…なんて予測していたりしています。

これらの新素材が、産業や生活を豊かにするばかりでなく、ファッション、文化にも大きな影響を与えていくのでは…

未来のことを考えますと、不安もありますが、それよりもワクワクとしてきて、楽しくなってきてしまうのは私だけでしょうか?(^^;;

あぷりこっと