ハインツ問題 (^^; | Aprikos blogg

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色々ありますが、それでも前を向いて生きようとしているMtFな私の天然ブログです。

こんばんは。(^^)

今夜は少し、この問題にお付き合いください。m(_ _ )m


問:

とある村に、ハインツという男がいました。

彼には、奥さんがいたのですが、奥さんはとある難病に罹っていて、寝たきりの生活を送っていました。

しかも、その病気は日に日に進行し、奥さんの体を蝕んでおりました。

お医者さんもさじを投げた奥さんの病気。しかし、ある時風の噂で近くの薬屋さんが、その難病を治す薬の調合に成功したという話を聞きました。

ハインツは大急ぎでその薬屋さんに行きました。すると、確かにその薬はそこで売っていました。

「妻が病気で苦しんでいます。私に是非売ってください!その薬が必要なんです!!」と、ハインツは薬屋さんにお願いしました。しかし薬屋さんは、

「この薬を調合するのに大変な労力と、コストがかかったんだ。だから、気持ちはわかるが1000万円でないと売ることが出来ない」と、彼にそう答えました。

一介のサラリーマンのハインツに1000万円もの大金、そうやすやすと用意なんて出来ません。それでも、奥さんを助けたい一身で、親戚などに頭を下げたり、自分の持っている家財道具などを売り払って、何とか半分の500万円は都合をつけることが出来ました。

ハインツはそれを持って、薬屋さんに500万円で何とか譲ってくれませんかと懇願します。しかし、薬屋さんは頑として1000万円じゃないと売れないと断ってしまいました。

日に日に弱っていく奥さん。このままでは数日と持つかどうか…

思いつめたハインツは、奥さんを救うために、真夜中に薬屋さんに忍び込み、その薬を盗んでしまいます…


さて、このとき、ハインツの行動は正しかったのか間違いだったのか?その理由と共にお考えください。(^^)



これは、アメリカの心理学者、ローレンス・コールバーグさんが考案した問題のひとつです。彼は、道徳性発達理論を提唱した方であり、心理学などでもかなり有名な方です。(^^)

いわゆる「ハインツのジレンマ」と呼ばれている問題でして、これによって、その人の倫理の発達の度合を見るというものです。ですので、正解はありません。

ですが、その人の道徳観がどの段階にあるのか、それによってどの程度成熟しているのか、その手掛かりとはなるようです。(^^;

最近、「モラル・ハザード」が問題視されることが多くなってきているようです。(^^;

医学的な問題や、刑事的な問題。政治の問題など、多くの局面で今行おうとしている行動や考え方が果たして正義と呼べるのか?それとも、悪なのか…

どちらの面も持つこれらの問題に対して、正しい答えがない状態の中で、何を重視し、どうすれば皆が幸せになれるのか。その決断を迫られることが、生きていますと多々遭遇してしまいます。

例えば、あなたが会社で出世したとします。あなたの今までの頑張りや成果が評価されたのですから、堂々としてもいいのですが、同時にその競争に負けた同僚達もいるということになります。つまり、勝者となれば敗者も自動的に発生するのです。

この時、あなたがどう考え、どのような行動をとっていくことになるのか。その方法によってあなたの道徳観が問われてくる。ね、結構難しいでしょう?(^^;;

大人になるって意外に難しい…

この問題、今も私を悩ませています。(^^;

考え出すと寝られないです(をい)。A(^^;

あぷりこっと