小さいころから絵を描くのも見るのも好きです。
描くのは漫画、見るのもポップなイラストやアニメチックなもの、
特に若いころは流行のラッセンとかヒロヤマガタなど、普通に他の人達と同じように好きでした。
(名残の大きなジグゾーパズルが壁にかかっています)
更にはアニメーターになりたいと思ったほどアニメが好きだったので天野嘉孝、
それからほっこりとわたせせいぞう、
あの世界感は最高~ということでますむらひろしも好きでした。
(この方々は今も好きです)
そうして私が大人になってから、母が油絵にはまり、
私がお絵かき好きだった影響か、娘たちも美術関係を目指し、
それに伴い私自身も実際の油絵などの絵画を観賞する機会が増え、
ある時から絵画の中でも特にフェルメールに恋焦がれるような想いを持つようになりました。
一時期はストーカーのように追いかけたほどです。
フェルメールは、実物の絵は数も少なく決して大きくなく、
特に一番好きな「レースを編む女」などは
もし手元にあっても掛ける壁のスペースに困ることなんてないぐらいの大きさなのに、
その存在感たるやなんと形容してよいのか・・・。
とにかくすばらしいの一言です。
このような絵画には何かが宿っているのでしょう。
そのフェルメールの真珠の耳飾りの少女が表紙の本を見かけました。
- キャット・アート―名画に描かれた猫/求龍堂
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全278ページがすべて有名な絵画なのにお顔が猫!猫♪猫なのです♪♪
とにかくかわいい~♪
もちろん絵は猫顔なのでフェルメールではなく「フェルネーコ」という作者名になっています。
でもね、猫になってもエキゾチックながらもなんとも印象的なお顔、
これには『クスリ(笑)』なんてもんではなく『ニパニパ』っと笑ってしまいました。
フェルメール以外の私の好きな画家さんたちの絵、ミュシャ、ダリ、ムンク、
さらには有名な「モニャリザ(モナリザ)」
「アルプスを渡るニャポレオン(ナポレオン)」
「またたび拾い(落穂拾い)」ですもの。
またたびの落穂を拾っちゃうか・・。もうメロメロね。
後半にはアメリカの「ニャリリン(マリリンモンロー)」の絵などもありました。
とにかくバリエーション豊富、幅が広いです。
もっともっと笑っちゃうものみんな書きたいけど書ききれませんわ。
だって全編それなんですから。
横についている「猫美術評論家(キティーフィールドというお名前)」のコメントも
本当にウイットに富んだというか、しゃれとひねりが効いていてどれも爆笑です。
当初風刺系漫画?と思ったのだけどそうではなく、
絵の内容はきちんとそれぞれの作者の特徴を著していてタッチなど元の絵そのまま。
絵画ファンを馬鹿にするようなものではなく、とても高いレベルのものでした。
お一人でこれだけの画家の絵を猫で描くって・・・、本当にすごいです。
現在有名な絵画は資産の価値があり、
一般人が一生必死で働いても手に入れられないであろう金額であることは承知した上で
あえて言うならば(おこがましくも言わせていただくならば)、
絵には好きか嫌いか、その2点しか存在しかないと思っています(信じている)。
そういうものであってほしい。
確かに絵も音楽も、その作者にほれ込んだお金持ちがパトロンとなり
生活すべてを面倒見て育てるという背景が歴史にはあるけど、
それも含めて私(ごとき一般人)は、「好き~素敵~」と騒ぎたいものです。
(感動して賞賛し、騒ぐのが絵に対しての礼儀であるとも思います。)
そうして個人の好みは評論家の評価とは異なりシビアです。
フェルメールに心底ほれ込んでいる私ですが、一方でゴッホの絵が好きになれないのです。
どんなに有名で、どんなに評価が高くてもあのフジツボの厚みのあるタッチがダメ・・・。
紙もの(パンフレットや教科書)なら良かったんだけど、
実物を展示会で見た時にちょっと気持ちが悪いと感じてしまいました。
(今にして思えば、人をひきつけて止まない強烈な力(絵のパワー)が
そんな風に感じさせたのかもしれないですが・・・。)
と、本とは関係のない個人の想いを書き綴ってしまったけど、
私自身自分のキャラクターをイラストに描くときには必ず猫耳がつくという猫好きです。
現在はワンコを飼っていますが、いつか必ずベンガルを飼い
ネフェルティティという名前をつけるのだと決めています(笑)
なので猫の好きな人、絵画の好きな人は必ず好きになる本だと思います♪
ただ一つ残念なことは、絵の中にフレンチプードルが出てくるんだけど、
ジャックラッセルテリアも入れて欲しい~(似たシルエットはあるんだけど・・・笑)
作者のシュー・ヤマモトさんは現在ユタ州にお住まいのようです。
ユタと聞いて、英会話学校をやっている友人のところに来ている
ネイティブの先生のことを思い出しました。
ポトラックなどでごいっしょしたときに聞いたお話からとても良い街という印象でした♪
あの自然とユーモアーあふれる国でかわいい猫の絵を描かれていたのだと巻末で読み
そうか、そうね、日本人は固すぎるのよねと思いました。
(日本という土壌ははそういう活動には向かないのかしら??とも感じました。)
この本を手にし、私は自分が読むより先に娘に渡しました。
実物の絵には私なんて全然かなわないほど観賞をして勉強をしている娘は
この本を見てどんな風に感じるのかしら?と興味があったからです。
案の定娘には大うけでした。
学校の友人にも見せたいとはしゃいでいました。
絵もですが、絵の横にいる猫美術評論家のキティーフィールドさんの表情にも笑っていました。
やはり全体的にとても楽しく美しい本であったと、最後に書き
今回の感想文を終えたいと思います。
ではでは明日から12月ですね。
風邪などひかず皆様すてきな12月をお過ごしください~♪