今回は、日本ジュニア数学オリンピック(JJMO)2026年予選第6問を取り上げます。
平行線を利用してピラミッド相似を作り出せば簡単に解ける問題です。
頂点Aを通り、PD(QE)に平行な補助線を引き、辺BCと交わった点をFとします。

与えられた角度の条件と平行線の同位角が等しいことから、図の〇をつけた角度は等しくなります。
三角形ABFと三角形PBDのピラミッド相似に着目します。
BD(=DE=EC)の長さを⑭とすると、DFの長さは⑤となり、EFの長さは⑭-⑤=⑨となります。
角の二等分線定理(最難関中学校の受験生なら知っているでしょう)より、AB:AC=BF:FC=(⑭+⑤):(⑨+⑭)=19:23で、ABの長さが5+14=19だから、ACの長さは23となります。
なお、角の二等分線定理を知らなければ、角の二等分線定理を使ったところを次のようにすればよいでしょう(いわゆる等高図形の面積比の利用)。
点Fから辺AB、ACにそれぞれ垂線FG、FHを引きます。
三角形AFGと三角形AFHは合同となるから、FG=FHとなります。
AB:AC
=三角形ABFの面積:三角形ACFの面積(高さが等しい(FG=FH)から)
=BF:FC (高さが等しい(Aから辺BCに引いた垂線)から)
先日取り上げたJJMOの問題同様、底辺を様々な方向で考えてこのように処理しています。
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