日本ジュニア数学オリンピック(JJMO)2008年の問題

 

今回は、日本ジュニア数学オリンピック2008年第5問を取り上げ、解説します。
JJMOの予選がなかったころの問題で、前半の問題は実質的には予選の問題のようなものです。

一般に、円外のある点から円に接する直線(接線)を2本引くと、その点と円に接する2つの点(接点)との距離は等しくなります。
最難関中学校受験生であれば、この知識を当然知っているはずなので、下のような補助線がすぐに引けるでしょう。

  
直角三角形がたくさんあるので、角度に記号をつけ、辺の比をチェックします。
三角形AEGと三角形FEGは合同となり、また、三角形DGCと三角形FGCも合同となり、さらに、三角形DGCと三角形AEGは相似(辺の比は、中:小=2:1)となります。
AE=1/2×1/2=1/4となり、BE=1-1/4=3/4となるから、三角形CBEの面積は1×3/4×1/2=3/8となります。
因みに、三角形CBEは、3つの辺の比が3:4:5の直角三角形となりますが、このことは三平方の定理を用いなくてもわかります。
CE=CF+FE=CD+AE=1+1/4=5/4となるからです。

今回取り上げたJJMOの問題と同じような問題が数学オリンピック(JMO)でも出されている(日本数学オリンピック2022年予選第2問)ので、ぜひ解いてみましょう。

 

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