今回は、日本ジュニア数学オリンピック(JJMO)2018年予選第3問を取り上げます。
中学受験生でも、ダブりの処理をきっちりすれば簡単に解けるでしょう。
特に、最難関中学校の受験生であれば解けることが望ましい問題です。
参加する集会の選び方から、3回連続休むことがある集会の選び方を引いて求めます(余事象の利用)。
参加する集会の選び方は、10回の集会から参加しない4回の集会を選ぶと考えればよいから、
(10×9×8×7)/(4×3×2×1)
=210通り
あります。
あとは、3回連続休むことがある集会の選び方を求めることになりますが、以前取り上げたJJMO2023年予選第3問と同じ手法を利用します。
連続する欠席3回を1セットと考えてAとし、残り1回のの欠席をBとし、残り6回の出席をそれぞれCとし、A1個とB1個とC6個を並べると考えます。
この並べ方は、Aがどこに来るかで8通りあり、そのそれぞれに対して、Bがどこに来るかで7通りあり、そのそれぞれに対して、Cがどこに来るかが確定するから、全部で8×7通りあります。
この中には、4回連続欠席する場合が含まれていて、ABの並びの場合とBAの並びの場合でダブルカウントされているから、4回連続欠席する場合の数を引く必要があります。
連続する欠席4回を1セットと考えてDとし、D1個とC6個を並べると考えます。
この並べ方は、Dがどこに来るかで7通りあり、そのそれぞれに対して、Cがどこに来るかが確定するから、全部で7通りあります。
したがって、求める場合の数は
210-(56-7)
=161通り
となります。
余事象を利用せずに解くこともできます。
まず、出席6回を並べ、その間と両端(下の図の7か所のvのところ)に連続する欠席が2回以下となるように差し込むと考えます。
v〇v〇v〇v〇v〇v〇v
2連続の欠席の回数により場合分けを行います。
(あ)2連続の欠席が2回ある場合
(い)2連続の欠席が1回だけある場合
(う)2連続の欠席がない場合
以下、説明の便宜上、2連続の欠席をA、連続しない欠席をBとします。
(あ)の場合
7か所から2か所選んでAを置くことになるから、
(7×6)/(2×1)
=21通り
あります。
(い)の場合
7か所から1か所選んでAを置き、残りの6か所から2か所選んでBを置くことになるから、
7×(6×5)/(2×1)
=105通り
あります。
(う)の場合
7か所から3か所選んでAを置かないようにすることになるから、
(7×6×5)/(3×2×1)
=35通り
あります。
(あ)、(い)、(う)より、求める場合の数は
21+105+35
=161通り
あります。
なお、ラ・サール中学校で同じような問題が出されています。
ラ・サール中学校2018年算数第2問(2)
何枚かのコインを横一列に並べます。3枚以上表が連続するところがある並べ方は何通りですか。次の場合について答えなさい。
(ア)5枚を並べるとき
(イ)6枚を並べるとき
こういう問い方であれば、3枚以上表が連続するものを数え上げたほうがいいでしょうね。
(ア)はともかく(イ)は数え上げるのは面倒なので、計算で求めますが、その際ダブりを防ぐ工夫が必要です。
この問題については後日取り上げる予定です。
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