HUMANITY(ヒューマニティ) の感想(レビュー)です
かなりのネタバレを含む感想(レビュー)です
見るときに注意してください
---------キ-------リ-------ト-------リ---------
【PV】
【感想】
数年前の とあるオンラインイベントで初めて紹介されてから気になっていたゲームです
その後音沙汰がなくなっていたけど2023年2月に行われた State of Play で久方ぶりの情報と配信日の告知がありました
初PVにはいなかった柴犬がいたりしたけど購入する気持ちは変わりませんでした
体験版をプレイし何となくは理解したけど、それ以外の情報をシャットアウトしていました
ちなみに、体験版とプロローグは少し違う構成になっています
人間をゴールまで導くという目標は同じでもパズルゲームのシステムが変わっていきます
アクションゲームだったりステルスゲームだったりと想像もできないような展開を迎えます
非常に面白くてプレイしてよかったと思います
この感想は配信日からプレイしたものなので、アップデートで変更になったり修正されたことは反映されていません
グラフィック・音楽について
パズルステージや拠点は三次元空間の三次元図形で作られた無機質な世界でシンプルです
柴犬に語りかけてくる存在も球体です
パズルステージではステージの周囲が結構気になります
しかし、このゲームでは数多くの人間たちがドンドン現れます
ズームすると一人一人を細かく見ることができます
ステージを選択する場所でもある実験室には、ステージをクリアするにつれたくさんの人間たちが集まります
この様子を見て今の技術だからできるのかと思いました
技術の進歩を感じます
たとえば、The Last Guy もたくさんの群衆を引き連れていくけど、容姿はハッキリとはわからないです
現在の機種だからできる表現は見るに値します
また、拠点においては実験によって人間たちの動きが変化し、こちらも圧倒されることが多く見る価値があります
GOLDY を集めていけば、フォームを変更できるようになります
最初は服装だったのが、そのうち人の姿から離れていきます
実験室は人の姿をしているけど奇妙な気持ちでプレイできます
音楽は不思議なイメージを感じます
BOUND が一番お気に入りです
GOLDY を集めていけばステージ開始前に音楽を変更できるようになりました。ただし、一部のステージを除きます
嬉しい機能です
スポティファイにサウンドトラックがあります
初期の頃に比べると収録曲が減ったような気がするけど、削除されたのが「曲」と言えるかどうかかと思います
《説明》
パズルアクションゲームです
≪操作≫
左スティック:移動
右スティック:カメラ
方向キー上下:ズームイン・ズームアウト
R2ボタン:早送り(GOLDYを3人ゴールまで導くことでアンロック)
R1ボタン・L1ボタン:アイテムの切り替え
✕ボタン:ジャンプ
□ボタン(長押し)+ 左スティック:TURN → 歩く方向を指定し導くマークを設置する
△ボタン:フリーロックカメラ(GOLDYを5人ゴールまで導くこよでアンロック)→ ステージを自由に見渡すことができる
□ボタン:調べる → ?マーク(チュートリアル)、新たなアイテムで使用すると獲得する、TURN以外のマークを設置・マークを消す(TURN含む)
オプションボタン:ポーズメニュー
≪基本≫
1.目的は光まで人間たちを導くこと
(1) 一定数の人数をゴールに導くとゲージが溜まりマックスになるとクリア
(2) 光が複数あるときは、すべての光に導く必要がある
(3) GOLDY GOAL(黄金に輝いていてGと書いてある)はGOLDYを一体導くことで開放されるゴール
(4) COUNT GOAL(数字の書いてあるゴール)は記載されている数字分人間たちを導くことで開放される
2.人間はブロック二段分まで飛び降りることができる
(1) それ以上の高さから飛び降りると消滅する
(2) 消滅した人々の魂は再生され、再び光の扉から現れる
(3) CLIMB WALL(斜線の模様の壁)
a.人間たちが登ることができる
(4) 水中
a.人間たちは水に入ったのと同じ高さで泳ぐ
b.水中に力を設置できない
c.柴犬は水中にいるときに✕ボタンを押すと水中を浮上することができる
(5) WARP(実験3~)
a.人々や柴犬が入るともう一方のWARPに瞬間移動する
(6) 茂み
a.茂みの中にいる人々は OTHERS など に気づかれない
3.スイッチ
(1) スイッチの上に一定数の人が乗ることでギミックが起動する
a.スイッチの上に乗っているときだけ起動する
(2) COUNT SWITCH(数字の書いてあるスイッチ)の上に数字分の人数が乗るとギミックが作動する
a.一度発動すると最後まで効果が続く
(3) ブロックスイッチの上にブロックを乗せるとギミックが作動する
a.ブロックが乗っている間だけ持続する
(4) プレイヤースイッチの上に柴犬が乗るとギミックが作動する
4.柴犬は力を使い人間を導く
(1) 力は特定のステージで与えられる
(2) ステージによって使える力が決まっている
a.与えられた力をすべて使用できるわけではない
(3) 力に個数が記載されているときはその数までしか設置できない
(4) ジャンプ中に✕ボタンを押すと付近の人間の内部にダイブする
ダイブ中に左スティックを操作することで人々の中を伝って移動できる
解除するには、もう一度✕ボタンを押すことで外へ抜け出すことができる
(5) START SWITCH(実験3~)
a.時が静止した状態から始まるステージ
b.時が静止しているときに、すべての力を設置し、スイッチを起動するとプレイヤーは透明となり干渉できなくなる
(a) カメラ操作やズームイン・ズームアウトはできる
5.力の種類
(1) TURN
a.人間たちの歩く方向を変える
(2) JUMP(二重丸で中央の円が黒丸)
a.人々を天高く跳躍させる
(2) HIGH JUMP(二重丸で中央の円が白丸)
a.人々をより高く跳躍させる
(3) LONG JUMP
a.人々をより遠くへ跳躍させる
(4) FLOAT
a.人々に作用する重力を軽減する
b.地面に着地するまで効果が持続する
c.JUMPやFANの効果を高める
d.どんな高いところから飛び降りても無事に着地できる
(5) HIT
a.敵に打撃を与え消滅させる。近距離で攻撃する
b.近距離戦は得意だが遠距離戦は苦手
(6) SHOOT
a.銃で遠距離から攻撃する
b.遠距離戦は得意だが近距離戦は苦手
(7) FOLLOW
a.□ボタンを押すと柴犬を中心にサークルが出る。このサークルの中にいる人々を引き連れて自由に連れていくことができる
(a) この状態で他の人々に近づくと自動的に付いてくるようになる
b.もう一度押すと解除される
(8) PAUSE
a.人々の行進を止める
7.GOLDY(黄金に輝く人)
(1) 人間がGOLDYを通ると着いてくる
(2) 一緒に光まで導くと新しい力を得る
(3) クリアしたときにGOLDYがまだ移動中のときは、そのまま待機してゴールするまで待つ
(4) OTHERSがGOLDYを通るとOTHERSに着いていく
8.GOLDY REWARDS
(1) GOLDYを集めることで様々なリワードを見られるようになった
a.リワードの一覧
b.進捗状況
9.OTHERS(実験4~)
a.人間たちと同じ姿をしているが独自に決められた行動をする
(a) 扉から現れたOTHERSは決まったルートを通り別の扉に入る
b.GOLDYに接触すると奪われる
(a) 奪われたGOLDYは色が変わりOTHERSと一緒に進む
c.BLUE TARGET
(a) このマークがついている特別なOTHERSを倒すと何かが起こる
ゲーム内容について
ある日、全身真っ白な、まるで光輝いているような姿の柴犬になっていた主人公が人間たちを光に導くことになります
人間たちは柴犬の指示通りに動きます
人間たちは意思がない、つまり、何かをしたい気持ちを持ち合わせていないので、柴犬が彼らに目的を与え行動を促していきます
人間たちは柴犬が大好きだから、柴犬の指示通りに行動する意志を示します
そんな人間たちは柴犬以外にも GOLDY が好きです
意思がない人間たちは本能にのみ従っているのでしょうか?
そんな柴犬も CORE によって導かれています
普段は声しか聞こえないけど拠点である『実験室』にいます
この『実験室』という空間には柴犬が導いた人間たちや GOLDY がいます
CORE は人間たちを使って とある実験 をしようとしています
その実験を行うのが柴犬です
実験がステージとなっていて、ステージがラインに結ばれていて左側から順に解いていきます
ラインが枝分かれしていることがあり、そこには応用問題(ステージ)があります
CORE は実験室にいる人間たちを自在に操り、新たな像が出現すると人間たちを使って幾何学模様を形成していきます
ただ、GOLDY だけはそのままです
模様を作ることもなくサークル内に留まっているだけです
柴犬が意思をもたない人間たちを誘導していくことから朧気に柴犬が何なのかは予想できました
しかし、実験の目的がわからず、どういう風に物語が展開していくか予測不能でした
特に集めた人間たちがどうなっていくかは不明です
途中までは「人間とはなにか?」という哲学的な話かと思っていました
でも、終盤になると大きな展開を迎えます
予想外の展開となりデカすぎる物語でした
柴犬がマークを設置するときはワンと吠えるのにジャンプするときは人間のような声を出します
さりげないけど「柴犬になった人間」という設定が活かされています
こういうところも緻密に描かれているのは素晴らしいです
人間たちは光の扉からゾロゾロ現れます
無限なのかわかりません
もし奈落の底に落ちたとしてもゲームオーバーにはならないし、ゴールまで全員導く必要もありません
一定数の人数をゴールまで導くとクリアです
だから奈落の底に落ちても光の扉からゾロゾロ現れるので気にする必要はありません
ステージが進むと、この条件を縛っていきます
たとえば、限られた数の人間しかいないステージがあります
このとき、必要な人数をゴールまで導くクリアするステージが出てきます
奈落の底に落ちたらクリアできません
ステージのどこかにいる GOLDY を奈落の底に落としてしまうと失います
そのため GOLDY を失わないようにゴールまでのルート作りをしていかなければなりません
また、導き損ねた GOLDY を全員導こうとクリアしたステージを再度プレイするときに注意すべきことは、GOLDY を全員ゴールに導かないといけないということです
もし、GOLDY が二体いるステージで一体だけゴールしてクリアしたとします
そして、このステージをやり直したときに以前ゴールまで連れて行っていない別の GOLDY だけをゴールに導いても全員導いたことになりませんでした
どうやら、GOLDYを全員ゴールに導いたかが記録されるようです
だから楽はできないシステムになっています
GOLDY を集めると新たなシステムや人間たちの衣装 など が手に入ります
しかし、途中から「人間」から程遠い姿に変化していきます
人間たちを導くために CORE が新しい力を授けてくれます
ドンドン力が追加されたらステージ攻略が楽になるかと思うけど、この力も縛っています
ステージによって使用できる力が決まっています
すべての力を使用できるステージはありません
さらに力の使用回数が決まっているステージがあったり、時が止まった状態で始まってすべての力を設置してから見届けるというステージもあります
数が決まっているなら効率性が要求されるし、すべてのルートを設置するには論理的に導く能力が要求されるしで、パズルゲームとして様々な能力を要求してきます
やがて OTHERS が登場します
人間たちとは違い、彼らには彼らなりの考えがあって行動しています
そんな彼らも GOLDY が大好きです
OTHERS から GOLDY を奪われないようにしてルート作りをしていたけど、最終的に OTHERS を排除することも厭わなくなりました
ついに怒った OTHERS は武器を持ち一方的に襲いかかってくるようになりました
人間たちも GREEN CORE の試練で武器を手に入れ、彼らとの争いが始まりました
GOLDY を巡って争いが起こることは、まるで人間の歴史のようです
人間たちと OTHERS の戦いは OTHERS の方が強いように感じます
ただ迎え撃つだけでは先に進むことができず硬直化してしまい最悪押し切られてしまいます
勝つためには配置や進軍の仕方を考えなければなりません
戦略を考える リアルタイムストラテジーゲーム に変化したような気がします
たとえば、敵がガンの場合、進軍を横に広げていった方が敵の攻撃を分散でき撃破しやすいです
近接武器は縦ラインで潰します
OTHERSが現れる扉を攻撃して壊すことができます
扉を集中攻撃して破壊するかブロックなら一撃で押し潰すことができます
しかし、ただ心を得るための実験にしては重すぎます
この後も驚きの展開が待ち受けているけど省略します
是非プレイしてください
ゲーム性が変わっていくゲームです
最初はゴールまで誘導する『レミングス』のようなパズルゲームです
人間たちが落下して消滅しても気にする必要がないことを知ってからはゴールから逆算してルートを構築してからプレイしていました
しかし、人間が僅かしかいないステージや OTHERS が登場してからはそれができなくなり、素早くルートを作っていくことが要求されるようになりました
単に戦うというよりかRTSやタワーディフェンスゲームみたいに拠点を失わずに素早く対処することが求められるステージが登場します
さらに、柴犬が直接人間たちを誘導できるようになり、『The Last Guy』のようになりました
「ワン」でマークを設置して誘導するパズルから柴犬が人間たちを引き連れるゲームへ変化しました
さらに進むとアクション要素が増し、ステルス要素や素早く OTHERS を撃破するステージが登場します
個人的には時間勝負なところはあまり好きではありません
それだったら OTHERS とギリギリの攻防をしている方がまだ楽しかったです
ボス戦もあります
CORE を破壊するのはパズルで倒すボス戦のようです
また、従来の意味のボス戦もあります
このボス戦は意外で、ボス戦があるとは思いませんでした
パズルゲームからアクションゲームへと変貌していきました
その他・まとめ
最初はGOLDYを集めることを優先させていたけど、実験2からは先が気になる…特に実験とは何なのかが気になるのでクリアを優先させて後から集めることにしました
でも、一定数のGOLDYを集めないと実験の最後のステージがアンロックされないのである程度集めました
ストーリーモードに密接に関わっているシステムの変化はプレイして楽しいです
人間の歴史を辿っているようで、ゲームシステムも人間が変化するにつれ変化していきました
まったく想像もつかなかったシステムで「変化」していくのが面白いゲームはなかなかないかと思います
誘導するパズルゲームから始まり、物語に合わせて「変化」していくのはユニークで面白かったです
唯一無二のゲームです
お勧めです
【評価】
○:グラフィック、シンプルだけど一人一人が細かく見える群衆
○:音楽
○:シンプルなルールのパズルゲーム
○:ゲーム性が変化していく
×:カメラが見づらいことがある