【感想】 >Observer_ | 遙か宇宙の彼方へ

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のんびりと更新していく予定です

 >Observer_(オブザーバー) の感想(レビュー)です

 かなりのネタバレを含む感想(レビュー)です

 見るときに注意してください

 エンディングまでの流れ・エンディングについても触れているので注意してください

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


---------キ-------リ-------ト-------リ---------

 

【PV】

 

 

 

【感想】

 

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 Layers of Fear(レイヤーズ オブ フィアー)を開発したところによるゲームです

 

 ホラー耐性が高く、グロ耐性の低い自分にとって、レイヤーズ オブ フィアー はそれほど怖くはなかったです

 マルチエンディングの条件がわからず三周しました

 

 オブザーバーも三周プレイし、すべてのエンディングを見ました

 すっかり慣れたので、ホラーゲームではなくアドベンチャーゲームとしてプレイしています ( ̄□ ̄;) 

 

 レイヤーズ オブ フィアー とはホラーの質が違い、圧倒的な勢いで叩きつけてきました

「怖さ」より「恐さ」を感じるホラーでした

 初見の一周目が恐かったのでホラーを楽しみ、二周目は慣れたので物語を堪能し、三周目は探索を重視しました

 

 グラフィック・音楽について

 

 舞台が未来ということで、見慣れない景色を目の当たりにします

 

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 モニターの映像は実写です

 

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 選択肢が固定されていて、カメラを動かしても文字はその場から動かないです

 たとえば、モニター横にある選択肢が

 

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 カメラを動かしても選択肢は動かないです

 

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 不穏な音が鳴り響き、ホラー要素に一役買ってます

 レイヤーズ オブ フィアー 同様音が恐怖を煽ります

 ホラーを楽しみたいならヘッドフォン必須です

 

 コントローラーがブルブル振動するのも不気味です

 特に、終盤のとある方が喋っているときに、それに合わせて微かに振動します

 不気味すぎです ヽ(;´Д`)ノ

 

 《説明》

 

 サイバーパンクホラーゲームです

 

《操作》

 

 左スティック:移動

 左スティック(長押し):ダッシュ

 右スティック:カメラ

 右スティック(長押し):ナイトビジョン

 

 R1ボタン:電磁気ビジョン

 L1ボタン:バイオビジョン(生体ビジョン)

 R2ボタン:操作・会話

 L2ボタン:ズーム・分析

 

 ×ボタン:しゃがむ

 △ボタン:ログ・ステータス

 □ボタン(ログ画面を開いたとき)薬を取る

 

≪基本≫

 

 1.刑事(KPD)ダニエル・ラザルスキとして、殺人事件の捜査と消息を絶った息子アダムの捜索を行う
 2.捜査の方法

 

 (1) 被害者のコンパス(遺留品?)は、電磁気ビジョンで調査する → R1ボタンで電磁気ビジョンを起動し、L2ボタン(長押し)で分析

 

     a.緑色になったところで分析できる

 

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     b.現場検証以外でも使用できる

 

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 (2) 遺体・生体は、バイオビジョンで調査する → L1ボタンでバイオビジョンを起動し、L2(長押し)で分析

 

     a.赤くなったところで分析できる

 

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 (3) 被害者に電磁気ビジョンを起動し、神経インプラントを分析してから接続する:マインドジャック(ハッキング)する

    →R1ボタンで電磁気ビジョンを起動し、L2ボタン(長押し)で分析。△ボタンで接続する

 

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     a.接続しているときはビジョンを使用できない

 

 (4) 住民に聞き込みをして証拠を集めていく

 

     a.会話中に選択肢がでてくる

 

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 (5) パソコンから情報を得ることができる

 

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 (6) ロックされたドアは四桁の暗証番号を入力すると解除される

 

     a.ハッキングすることですべてまたは一部の番号がわかる

 

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     b.一部しかわからないときは周辺を捜査して手がかりを見つける必要がある

     c.暗証番号は周回プレイでも同じ(たぶん?)

 

 (7) 随時、事件ログが更新される。新たな目標が提示されることがある

 

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 3.ビジョンを使い続けていくと体に悪影響を及ぼす。ひずみが増え、コントローラーがブルブル震える

 

 (1) ログ画面を開き、薬(シンクロザイン)を投与すれば治る

 (2) シンクロザインは、注射器の形をしていて薬のマークが目印。探索していると見つけることができる

 

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     R2ボタンで手に取り、×ボタンで手に入れることができる

 

 4.マルチエンディング

 5.やり込み要素

 

 (1) ミニゲーム 炎と剣を以て:クモ軍団襲来

 

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【ルール】

 

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 A.すべてのコイン(上のSS:黄色の丸)を回収してからお姫様(上のSS:右下)を救出する

   クモ(上のSS:お姫様の上)をすべて倒す必要はない

 B.マス目はないけど一ブロックずつ移動する

 C.クモはプレイヤーと同じラインにいるときに、プレイヤーとクモの間に一ブロックの空間があると襲ってくる

   (プレイヤー)(空間)(クモ)。(プレイヤー)(空間)(空間)(クモ)のときは襲ってこない

 D.二匹以上のクモが重なったときは一匹とみなされる

 E.剣(上のSS:右上)を取るとクモを倒すことができる。消費アイテムで、一回使うとなくなる

 

     a.パソコンにDLされている

 

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     b.新しいパソコンを起動すると新しいステージがアンロックされる

 

 (2) ナノファージ患者のカルテ

 

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     a.タイトル画面のコレクションアイテムから手に入れたカルテを見ることができる

 

     (a) 新しくゲームを始めたときに引き継がない

 

     b.全69枚あり、あちこちに落ちている。接続された世界にもある

 

 (3) バラ・ラジカセを見つける

 

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 6.中断して再開するとあらすじが表示される

 

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 ゲーム内容について

 

 刑事ダニエル・ラザルスキが、息子アダムを探しに、とあるアパートに訪れる所から本格的にゲームが始まります

 しかし、そこで首無し遺体を見つけます

 また、突然ロックフォールが行われアパートに閉じ込められ、外部との通信も遮断されます

 そこで、孤軍奮闘、殺人事件の捜査と息子の捜索を行っていきます

 

 プレイして思ったことは、きちんと刑事の仕事をしていることです ( ̄□ ̄;)

 

 未来の話だから未知のテクノロジーであっさり解決するのかと思いきや、現場検証・聞き込みを地道に行い犯人を追いつめていきます

 

 もちろん、未来のテクノロジーは存在し、現場検証や相手の神経に接続して記憶を読み解く(マインドジャック)ときに使います

 しかし、このテクノロジーを使い続けると体に負荷がかかります

 特に、相手の神経に接続して相手の記憶とかを読み解くときに一番負荷がかかります

 そのため、使用する場面が限定されてしまいます

 

 聞き込みをしようとしても、ここのアパートの住民はイカれている人だらけで、一見マトモそうにみえても「アレ」な人だったりします

 強制的にマインドジャックした方が早いのでは?って思うけど、住民達との会話はドア越しに行われるので怪しい相手の神経に接続することは不可能です

 ちなみに、とある住民からマインドジャックに関して興味ある話を聞くことができます

「未来」を感じました |д・)チラッ

 

 相手の神経に接続して記憶を読み解く部分はホラー要素が強いです

 

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 このホラー要素は、前作 レイヤーズ オブ フィアー とは異なるアプローチをしています

 軽く比較をしてみます

 レイヤーズ オブ フィアー をL、オブザーバー をOと表記します

 

 L:静          O:動

 L:怖い         O:恐い

 L:悲しみ(怒りもある) O:怒り(悲しみもある)

 L:ゲームオーバーなし  O:ゲームオーバーあり

 

 レイヤーズ オブ フィアーは、静かな怖さで悲しみが漂っています

 徐々におかしくなっていき、じわじわと精神を蝕んでいきます

 

 オブザーバーは、暴力的なパワーによる怖さで激しい怒りに支配されています

 圧倒的な勢いで叩きつけ、破壊衝動があるかのようです。そのパワーに圧倒されて精神が抉られます

 

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 この開発会社は、怒りと悲しみの感情を用いたストーリーがうまいです

 

 マインドジャックをしていくうちに、その人たちの怒りだったり悲しみだったり心の奥底に秘められているものがわかっていきます

 つまり、ただの記憶ではなく、その記憶に対する感情が重なっています

 

 そのため、同じ場面でも人によって見え方や捉え方が異なります

 たとえば、とある夫婦の出会いの場であるクラブの場面が、夫と妻で違う印象を受けます

 夫の記憶の世界ではビートがガンガン鳴り響き力強いです。この出来事がポジティブな印象を受けます

 

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 一方、妻の記憶の世界では短めで不穏な音が鳴りビートが弱く聞こえます。精神が限界にきているのかボロボロです

 今後の出来事を暗示しているかのようです

 

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 また、人の記憶は曖昧で、同じ場面でもオブジェの位置とかが異なります

 これも感情によって左右されたりします

 

 レイヤーズ オブ フィアー 同様しっかりとした物語なので、単なるホラー物としてではなく、バックボーンやマインドジャックした相手の心の奥底に抱えているものを読み取っていくと深く楽しめます

 ホラーが苦手な人は厳しいかと思うけど、それぞれの心情を読み取っていけば物語がよくできているのがわかるかと思います

 

 記憶を通して描かれる加害者の心情に同情する部分があります

 

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 悲しいことに未来の世界だから、加害者が願っていたことが「実現」できてしまったことは不幸なのかもしれません

 

 終盤になると物語は意外な方向に進みました

 当初の目的が前振りにしかすぎない程、大きなことに巻き込まれていたことがわかります

 

 マルチエンディングだけど、どっちが正しいか悩みました

 これは人によって解釈が分かれるかと思うけど、バッドエンディングと世界にとってのベストエンディングだと思います

 自分の情をとるか世界の秩序をとるかによる選択なのかもしれません

 

 ここだけに限らず、物語全体を通して、テクノロジーに依存することの危険性や怖さを訴えているのかとも思いました

 

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 テクノロジーに頼りすぎることによって人の定義や死の概念すら変わってしまいます

 つまり、それを受け入れるかどうかにかかってきます

 

 ちなみに、マルチエンディングを見る条件は、レイヤーズ オブ フィアー よりは簡単です

 トロフィー 家族の死 → トロフィー 放蕩息子 の順でエンディングを見ました

 

 ホラー耐性のある自分にとって、レイヤーズ オブ フィアー と オブザーバー はそれほど恐いというわけではありません

 怖くて先に進むことができないということはありませんでした

 

 その代わり驚くことが結構ありました

 驚かせる演出が結構あり、相手の神経に接続した世界だけではなく現実世界にもありました

 だから怖いよりもビックリしました

 

 また、記憶の世界なのであちこち世界が飛びます。サイコブレイクより短い間隔で飛びます

 

 所々で怪物が襲いかかってきます

 

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 怪物から見つからないよう逃げるシーンがあり、捕まるとゲームオーバーになります

 見つかったときにダッシュで逃げても追いつかれたことがあります。怪物の方が足が早いようです

 何回かゲームオーバーになったけど、怪物が現れるとドキドキしました

 

 怪物以外にもドローン(?)の光に入らないように逃げるシーンがあるけど一番リトライしました

 シビアで難しくてイラッとしました。周回プレイで一番やりたくない場所です

 

 もし、ホラーの「雰囲気」を楽しみたいならアパートの部屋に入るといいかと思います

 すべての部屋に入れるわけではないし、事件ログ(本編やサブイベント)とは無関係な部屋もあるけど、その無関係な部屋でゾクッとする「怖さ」を味わうことができます

 

 たとえば、202号室は P.T.の雰囲気を満喫できます

 

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 レイヤーズ オブ フィアーに飾られていた絵画があります

 

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 何があったのか気になります ((>д<))

 

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 302(忘れました)号室には、お人形の部屋があります

 

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 他の部屋とのギャップから、お人形の部屋が異彩を放っています

 奥にパソコンがあり、ミニゲームをプレイするには部屋に入らないといけません

 トロフィーに関わるので入らないと……ね Ψ(`∀´)Ψヶヶヶ

 

 レイヤーズ オブ フィアー をプレイしているとご褒美のようなことがあります

 まずは、この廊下が レイヤーズ オブ フィアー に出てきそうです

 

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 絵画をよく観察すると、左の絵は レイヤーズ オブ フィアー にあった物と同じかと思います |д・)チラッ

 

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 その後酷い仕打ちを受けるけど… (・ε・)

 

 それよりも、右の絵がこのゲームの世界観を象徴していて不気味です

 

 次に、レイヤーズ オブ フィアー で一番お気に入りのおもちゃを見つけました ・:*+.\(( °ω° ))/.:+

 

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 まさかの登場にホッコリしました

 レイヤーズ オブ フィアー では、本編とDLCに出てくるけど、DLCでク○野郎に壊されてしまいました ヽ(`Д´)ノ

 オブザーバーで復活して嬉しかったけど、違う「顔」をしてシュンとしました (ノ_・。)

 

 三周したのは、すべてのマルチエンディングを見たい・探索したい の他に、違和感を感じた理由を知りたかったからです

 その違和感は、世界観にありました

 

 このゲームの世界観は、サイバーパンクで未来の話です

 そのため、未知のテクノロジーとか出てくるけど、それ以上に過去や現在の物が出てきます

 たとえば、カセットテープ・ビデオテープ・CD・フロッピーディスクや旧式のパソコン など が出てきます

 

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 フロッピーディスクを見たことがなければ知らない人もいるのでは?って思います

 

 また、実写の映像や写真が使われているけど、白黒の無声映画のようです 

 

 ボロボロの部屋に置かれた枕はシュールです

 

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 主に誰かの神経に接続した世界では、たくさんのケーブルが無造作に置かれていました

 ウネウネしていて、まるでシナプスのようです

 

 加害者が抱える苦悩とかも現在でも通じるものです

 

 未来世紀ブラジルをホラーにしたら オブザーバー になるのかな? って二周目をプレイして思いました

 未来なのにレトロっぽかったり、「未来は薔薇色で希望に満ちている」と思わせといて、現実は冷たく希望はないところとかが似ています

 たくさんのケーブルがある所も似ています

 また、エンディングがどんでん返しなのも共通しています

 

 その他・まとめ

 

 住民の一人に宇宙船に乗っている幻覚を見ている人がいます

 ローカライズでBridgeを「橋」と訳していたけど、宇宙船ではブリッジのままで通じます

 私のブログのタイトル など はスタートレックから採用しているけど、スタートレックではブリッジです

 この場面は、おそらくスタートレックのパロディーかと思います

 

 また、とある接続した世界で、男が女口調になっていました。オノという人物です。まさかのオネエ?

 

 ゲームで酔う人だけど、このゲームをプレイしていて結構酔ったので、休み休みプレイしました

 ただ、寝込むまで酷くなることはなかったです

 

 実は、このゲームはある程度短縮してプレイすることができます(三周しているので……)

 ただ、サブイベをしないので世界観がよくわからないままになって、このゲームを充分に楽しむことができないけど…

 だから、初見プレイでは隅々までじっくり探索した方がいいです

 

 ホラー要素を楽しみたいならヘッドフォンでプレイした方がいいです

 世界観や物語が素晴らしいので、ホラー要素に慣れたら楽しんでほしいです

 

 お勧めです

 

【評価】

 

 ○:グラフィック

 ○:物語と世界観

 ○:練られたシステム
 ○:ミニゲーム
 ×:ビックリするけど怖くはない → 私はホラーゲームをプレイしてもあまり怖いとは思わないです
 ×:サーチライトを避ける場面がシビア