ヤリス MXPA10 KYB Real Sports Damper specTR 走行テスト | サスペンション開発日記

サスペンション開発日記

KYBダンパー&スプリングの開発テストのレポートとレース活動の報告です!

ヤリス MXPA10
Real Sports Damper specTR テストしました。
 
 
 
毎度お世話になっております!
今回もレイルさんにデモカーを借していただきました(^^♪
http://laile.co.jp/
 
 
 
まずは1日じっくりガレージで準備作業
 
スプリングレート変更による車高変化や
 
 
 
フロントキャンバー調整用カラーの実績値
 
 
 
などのデータを取っておいて走行テストに備えますww
 
 
取っておきたいデータ確認がひと通り終わったら
狙いの車高、アライメント設定をして狙いの寸法にセット
 
最後は走行前メンテ。。。
エンジンオイル、ミッションオイル、ブレーキPAD
サーキット走行用に交換します(^^♪
 
 
 
◆◆◆ 走行テスト Day 1 ◆◆◆
 
走行テストは毎度の袖ヶ浦フォレストレースウェイ
 
 
 
 
セットはこんな感じからスタートします。。。
 
【 タイヤ 】 YH  ADVAN Neova AD08R 205/45R17
【 ホイール 】 WEDS SA72R 7.0J  インセット +43
【 PAD 】 プロジェクトμ HC+
【 スプリング 】 Front: 8K-7inch + ヘルパー
                      Rear: 6K専用形状 + ヘルパー
【 車高(ノーマル比) 】 Front: -56mm   Rear: -58mm
【 キャンバー 】 Front: -2.3° Rear:-0.5°
【 Toe 】 Front: 0    Rear: in 0゜40'
 
ちなみに車高はこれでも最低地上高 106mmをキープ!
まだ下げれますね(^^)v
 
 
≪SET1≫
前後バランスは悪くないのですが
コーナリング後半の加速時姿勢はややフロント浮き気味。
 
そんな感じでフロント追従性はいまひとつ・・・
リヤのバンプ側落ち込みも若干大きいかも??
 
ベストタイムは 【 1.24.717 】
 
 
≪SET2≫
リヤの車高を少し上げてみます。。。
 
 
ニュートラルステアで良い傾向になるものの
リヤの挙動がフロントについてきておらず若干遅れ気味。 
 
リヤの減衰をチョチョっと調整
 
ニュートラルステアで理想的な感触
前後バランスは良い方向になってきました(^^♪
 
バランス良くなってきたので
フロントのキャンバーをネガ方向に増してみます。
 
 
 
おおーーーっ!!!
フロントのグリップ感が激変です(*^^*)
 
ただ、フロントが優り過ぎて結果リヤの接地性が緩くなってしまい、、、
ターンインから完全にオーバーステア状態。 
 
ちょっとツッコんだターンイン、ハードブレーキングでは
リヤが唐突に出るので操作に気を遣います(*´з`)
 
いずれにしてもキャンバーはこちらが正解ですねww
 
ベストタイムは 【 1'23.566 】
 

 

 

 
 
≪SET3≫
ダンパー調整だけではリヤの落ち着きがまとまらないので
車高はもとの車高に下げてやり直してみます(^^♪
 
・・・と良い流れで来てたら、、、突然雨雲襲来!
あっという間にウェットになってしまいました(-_-;)
 
せっかくなので、
フロントキャンバーの接地感確認のためコースイン。
 
アウト側の接地感もリニアでライントレース性も良く、
ブレーキも躊躇なく踏めるので問題無しです♪
 

 

 

 

その後天候は回復せず初日は終了。。。
 
 
◆◆◆ 走行テスト Day 2 ◆◆◆
 
≪SET4≫
Day1で確認出来なかった
フロントキャンバー増し・リヤ車高戻しのセットから確認です!
 
 
フロント減衰を少しあげていくと
ブレーキング時の安定感が向上してさらに強く踏めるように♪
そしてターンインもスムーズに出来るようになってきましたww 
 
ステア特性もニュートラルで前後バランスも良い!
 
結果今回テストでのベストタイムでした。。。
【 1'23.442 】
 
なのに、、、GoProにSDカード入れ忘れて撮れてません(ToT)
 
 
≪SET5≫
前後スプリングレートを下げてみます。
 
【 スプリング 】 Front: 7K   Rear: 5K
 
トラクション向上を狙ってのセットでしたが・・・
 
第一印象は全体の挙動が緩く、
ロールも大きく全体のスタビリティが落ちました(*´з`)
 
ブレーキング時のフロント踏ん張り感も緩く、
ターンインからコーナリング中もヒョコヒョコした挙動ですね。 
 
袖森でもっともハンドリングバランスが顕著に表れるターン5
ここではアンダーステア気味でスピードが落ちてしまいます。。。
 
前後とも徐々に減衰を上げていったところ
最終的にはスタビリティもだいぶ上がって
ニュートラルステア傾向になってきました。 
 
ただしターン5のような長いコーナーでは
後半どうしてもロール量が増えて踏ん張り不足。
 
ダンパーもほぼフルハードに近いレベルになっているので
小刻みな入力もあり、マッチング的にはよろしくない。
結果このスプリングレートは無し決定です。。。
 
 
≪SET6≫
スプリングは上げ方向が正解と見えたので前後交換ww
 
【 スプリング 】 Front: 9K   Rear: 7K
 
 
 
そして車高も前後ともに下げてみましたww
 
ロール剛性、全体のコーナリングパワーも大幅向上です! 
 
フロントの接地性は高く、
ターン5でもオンザレール感覚のライントレース性です(^^)v 
 
リヤのレスポンスと追従も良く
スライドし始めもスムーズでコントロールしやすいですね♪
 
ベストタイムは 【 1'24.016 】
 

 

 

 
 
この時、路面温度が急上昇していて
タイヤもややヨレ気味だったのですが
そんな状況でこのタイムはかなり期待が持てます(^^♪
 
 
というところで走行枠が終了。。。
 
つづいてフロントSPレートと車高バランスを
もう少し詰めたかったのですが今回はこれにて終了です。
 
 
今回のテストでヤリスの特性は良くわかりました( ^ω^ )
やはり低重心・前後左右の重量配分の良さが素晴らしい!
これまでのFF車では出来なかったような突っ込みが出来ます。
 
フロントヘビーのFF車は深い突っ込みをすると
リヤの破たんが大幅になりがちで失速原因となってしまいますが
ヤリスの場合は安定しており、ターンインからのコーナリングスピード
でタイム向上に繋げています。。。 
 
そういった結果も踏まえ、今回の結果を見直して
近いうちに2回目のテストをやって最適セットを決めたいですね(^^♪
 
 
ヤリス MXPA10  『Real Sports Damper specTR』 
完成まで今しばらくお待ちくださいませm(_ _)m