#6038 不況 | プロパンガス

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リセッションの定義は、2四半期連続で実質GDPがマイナスになること。


バイデン大統領は、リセッションではないと主張し、リセッションの定義を変える男として話題になってるけど、少なくとも、アメリカはテクニカル・リセッション入りしたと言える。


か、どうか、わからない。


本当に、アメリカはリセッション入りしていないかもしれない。


アメリカの2022Q2の実質GDPは、19兆6,817億ドル。


これは、2022Q1の19兆7,279億ドルから年率で0.9%のマイナス。


2021Q4から2022Q1にかけても1.6%のマイナスだったから、2四半期連続のマイナスでリセッションということになっている。


ただし。


この実質GDP、つまり2012年時点のドルの価値に引き直して算出した数字がクセモノ。


この計算をする前の名目GDPで見ると、2022Q2の24兆8,518億ドルは、2022Q1の24兆3,867億ドルから年率7.6%、表面的には増えている。


名目GDPを実質GDPに換算するのがGDPデフレータで、2022Q2は1.26269、2022Q1は1.23615が採用された。


これは、Q1からQ2にかけて年率8.6%、物価が上がったということを前提にしている。


この数字こそが、ぼくが信頼できるのかどうか、よくわからない。


ほんとに8.6%も上がってるのかということと、インフレターゲットの4倍以上も物価が上がっている時にGDPデフレータという数字が有効なのか、ということ。


たとえば、コアCPIは、Q1からQ2で年率6.5%上がってるけど、もしGDPデフレータの上昇率もそれと同じだとすると、2022Q2の実質GDPは19兆7,838億ドルで、前期比年率1.1%のプラスということになる。


同様にコアPCEデフレータで計算すると、同19兆9,678億ドルで、4.9%の成長だ。


この計算はただのアタマの体操であって、実はきっと2022Q2がプラス成長だったはず、だなんて言うつもりはない。


ただ、GDPデフレータの扱い如何でプラスにもマイナスにも振れる程度の数字なので、来月以降の改定値ではプラスが出てくる可能性もある。


あんまりリセッションだ!って騒ぎ過ぎないほうがいいのかもしれない。