ギリシャだとかアイルランドだとか、一連の欧州財政危機を巡る右往左往を見ていると、何を今さら、という気がする。
そんなことは、ユーロ発足前から解りきっていたこと。
新橋の焼鳥屋でくだを巻いてるおじさまたちですら、80年代からずっと指摘していた。
もちろん、いつ、どこの国から、どんなかたちで問題が噴き出すのかまでは性格に予想できなかっただろう。
だけど、経済力も国民性も歴史も違う国々が通貨を統合させるなど、うまくいくわけがないと誰もが行っていた。
関税を無くし、ヒトとモノが自由に移動でき、通貨を統合すれば経済が平準化するなどというのは、とんでもないファンタジー。
統一から20年以上たった今でも、東西ドイツの格差でさえ歴然としている。
だから、大丈夫。
どっかの国がデフォルトするとか、別の国がリスケするとか、そんなことはとっくに織り込みずみ。
だからこそ僕らは、1.18台で生まれたユーロを0.8228まで叩き売った。
今の1.4という水準は、ユーロの抱える矛盾や脆弱性を十分に踏まえたもの。
僕はギリシャ政府もECBも信じてないけど、為替市場のことは心底信じている。