#2831 大学 | プロパンガス

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いっしょうけんめい働いた人が
せめてビールぐらいは安心して
本物を飲める世の中をつくろう


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つかこうへい追悼シリーズ第15弾
『つか版・女大学』

今となっては俄かには信じ難いことだけど、日本でもバブルの頃までは、女はこうあるべきだ、みたいなことを言う人がそこらじゅうにいた。

新橋の焼鳥屋の酔っ払いや親戚のおっさんだけでなく、会社の中間管理職とかテレビの中の評論家にも、そういう人がたくさんいた。

声高には叫ばないまでも、それら言説に賛成する人もいたし、逆にムキになって反対論を唱える弁護士や教授もいた。

なんでみんな、あんなにバカだったんだろう。

ムスリムでもあるまいし、そんなところに「べき論」なんかあるわけない。

あるのは、個々の人間が、どっちの方が好きだと想うかというだけのことだ。

「女は家庭を守るべきだ」とか「女も職業を持つべきだ」とか、本気で口角飛ばして議論してたんだから笑ってしまう。

そんなもの、善悪も上下もあるわけがない。

専業主婦になりたい人が専業主婦になり、働きたい女性が働けばいいだけのことで、それができるのがいい世の中だ。

働きたい女性が(女性であることを理由に)働けないとか、働きたくない女性が(経済的な困窮を理由に)働かなければならないのが、悪い世の中だ。