#2775 学問 | プロパンガス

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【まんがで読破】シリーズ 
『学問のすすめ』 原作・福沢諭吉


こんなもん、どうやってマンガ化するんだろうと想ってた。

そしたら、全体の7割ぐらいを福澤翁の伝記に仕立てるという体裁で来た。

アタマのいい人というのはいるもんだ。

しかも、その伝記というのが、学問を通じて立身出世した福澤翁のストーリーになっていて、『学問のすすめ』の内容とオーバーラップする。

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『学問のすすめ』は、「学問がだいじだよ」と説く話だというのはちょっと違う。

より正確には、「学問によって自分の人生を切り拓いていける、すばらしい時代になったよ」ということ。

もちろん対比には、学問なんかどんなにできても屁の突っ張りにもならなかった江戸時代までの身分制度がある。

これはある意味、今の時代とも似ている。

ってか、ベクトルは逆なんだけどね。

途中で紆余曲折はあったが、「学問によって自分の人生を切り拓いていける、すばらしい時代」は、明治期から昭和期まで続いた。

じゃあ、学問をしない人がみんな不幸になったかというと、そんなこともない。

特に戦後からバブル崩壊までは、学問をする人たちが作り出す力強い上昇気流に乗ってさえいれば、おこぼれの幸福にありつくことができた。

その上昇気流は、完全に止んでしまった。

あとは、落ちるだけ。

気流に乗っかっていては、国と一緒に沈むしかない。

唯一、気流を抜け出して自分だけ上昇を続けるには、やっぱり学問しかない。

学問さえきっちりやっておけば、この激動の世界情勢の中でも人生を切り拓いていくことができる。(かもしれない)

そして。

そうやって学問に励む人が多くなれば、ひょっとすると何十年後かにはまた、この国全体を上昇気流に乗せることができるかもしれない。

やっぱり、どう考えたって、教育が一番。