小田原市議の俵鋼太郎さんとお話させていただく機会がありました。
底抜けに明るい饒舌な方で、楽しい話、ためになる話をたくさん聴かせていただきました。
その中で特に、「アイデアいただき!」と想ったものを一つ。
俵さんは少子高齢化はピンチではなくチャンス、日本でいちばんお金を持っている世代にこそ小田原に移り住んでもらいたいと言います。
そのための施策もいろいろと教えていただきましたが、こんなところでバラしてしまっては俵さんに叱られるので、ここでは内緒にしておきます。
ただ、国政レベルで考えることとして、「相続税の地方税化」を強く訴えていらっしゃったこと、まさに目から鱗でした。
相続税が地方税になれば、日本じゅうの自治体がお年寄りの争奪戦を繰り広げるようになります。
口先だけの高齢者福祉、票目当てだけの「お年寄りに優しい町づくり」は、薄っぺらい仮面を剥がされます。
どこの市町村で暮らすのがお年寄りにとって安心で快適なのかを、本気で競うようになります。
とはいえ、相続税欲しさだけの上面の優しさは、すぐにバレてしまいます。
発想の順序としては、心の底からお年寄りをたいせつにする市町村があって、そしてそこに住むお年寄りが「寿命を全うした後は、この地域の人たちのために遺産を役立てたい」と想えるような、そんな街づくりです。
「これだ!」と想いました。
以前からこのブログで提唱している「相続税率100%」、基本的な考え方には絶対の自信を持っています。
親の財産が自動的に子のものになるという仕組みが、「格差の遺伝以外の何ものでもない」ということは、多くの方にご理解いただいています。
ネックになるのは、「とはいえ、たとえ自分の死後であっても、財産を霞ヶ関の役人どもに奪われて、どうせロクでもないことに使われてしまうというのは我慢ならない」という、あたりまえの感情です。
ですが、相続税が地方税ということになれば、少なくとも遺産を委ねる市町村だけは、生前、自分で選べることになります。
自分が高齢者福祉を受けた市町村です。
あるいは。
実際にそこに住んでいなくても、好きな自治体に相続税を納めることを遺言として遺すことのできる制度も考えてみてもいいかもしれません。
いわは、「相続税のふるさと納税」です。
まだまだ考えがまとまったわけではありませんが、俵さんの「相続税の地方税化」というアイデアは、とても大きなヒントになりました。
俵さん、どうもありがとうございました。