僕は、政権交代可能な体制の支持者。
その現実的な形態としての二大政党制支持者。
その可視的選択肢としての民主党支持者。
だから、民主党が常に正しいだなんて全然想ってない。
民主党にも批判されて然りなことは山ほどある。
その大前提に立った上で、敢えて言う。
日銀総裁人事を巡っての民主党の態度は、ほぼ完璧に正しい。
この件に関する限り、5大新聞もほとんどすべてのマスコミの主張も、かんべえさんも、みんな間違い。
官僚主導の意思決定を政治から排除するとか、財金分離・日銀独立を守るとかは、これは民主党の存立基盤のひとつとさえ言える極めてだいじな価値観。
何があっても曲げるわけにはいかない。
この頑固なまでの強い政治的態度をなじる者は、口を慎め。
参議院での不同意は、衆議院での同意とおなじだけの重さがある。
この参議院の決定を民主党のわがままだと呼ぶなら、そのわがままこそが民意だ。
世界的な金融混乱の中での総裁空位など何があっても防がなければならないという大所高所からの行動をせよ、とか言うバカ、お前こそまじめに事態を直視しろよ。
日本の中央銀行の総裁ごときに、それがどれほどの能力を持った人材であっても、何かをどうにかできるような生易しい事態じゃないだろ。
武藤さんでも田波さんでも、仮にすんなり就任していたとして、この状況下でいったい何ができる。
今進行しているのは、ドルが基軸通貨の地位から滑り落ちるプロセスそのものなのだよ。
打つ手なんか、何もない。
手の打ちようもないことなんかほったらかしてていいから、そのかわりきっちり5年間任せられる人、シューチョクあたりに怒鳴られたぐらいじゃびびらない人を、今こそちゃんと選ばないといけないんじゃないかな。