あえてセンセーショナルな表現を遣えば、わが国は今、武力行使を伴わない戦争の真っ只中にいる。
しかも、2正面作戦。
1つは、チャイナ。
3月1日に海事局のHPに掲載された一般船舶航行禁止海域は、中間線を越えて日本のEEZにまで入りこんでいた。
おそらく相手は、日本の「厳重抗議」ぐらいで終わると踏んでたんだろうね。
ところが、日本の怒り方がハンパじゃないと知ると、「技術的な誤りがあった」とかいう、どうにかメンツのつぶれない名目(いや、じゅうぶんにつぶれてるが)を探し出してきて、刀を鞘に納めた。
おお、意外に日本、強いじゃん。
ってか、チャイナ、ずいぶん弱いじゃん。
まあ、そりゃそうだろうな。
今のチャイナには、日本と戦うだけのチカラはない。
いや、軍事力がどうのこうのとか、ましてやどっちの民族が優秀とかそんなことを言っているのではなくて、 フー・チンタオ政権の基盤はあまりにも脆弱で、軍部が暴れ始めたら収拾がつかなくなるということ。
それは、2つめのハングクも同じことなんだよね。
国内世論は海保の船など押しつぶしてしまえということになっていて、これまた支持基盤の弱いノ・ムヒョンはそれを抑える力なんかはないんだけど、ほんとにあんまり手荒なことやってしまって日本を怒らせたら、これまでなあなあで実行支配してきた竹島の問題をハーグに持ち込まれたりして、最悪の事態に陥る。
サッカーの審判と違って、はした金じゃ買収できないからね。
こっちの戦争はまだケリがついてないけど、これでキッチリ測量できちゃったりしたら、やっぱり日本、そーとー強いぞってことになる。
戦争っていうのは、政権が国内で絶対的な力を持っていないとできないわけで、そういう意味では、9月までの小泉独裁政権の残存期間が今後しばらくの間では最後の戦争のチャンスということになる。
戦争ったって、鉄砲の弾の1つさえ撃つわけじゃなし、主権国家として主張すべきことをはっきり主張するということなのだから、周りの国や地域からナメられっぱなしというのよりは、やはりビシッときめたほうがいいよな。
アジア外交正常化の前提として、言うべきことははっきり言い、意見が対立があれば徹底的に話し合う、 こういう土壌をしっかりつくってくれるなら、純ちゃん、歴史に名前を残してあげてもいいよ、と想うのである。
ところで、ソウルの街角あたりでインタヴューされて「日本の船なんか撃沈してしまえ!」とかって威勢のいいこと言ってる若者たちは、彼我の海軍力の圧倒的な差をご存知ないのかね?
本気でやったら、ハングク海軍は1時間以内に消滅するよ。
もちろん、海軍が強いなどということは、自慢でも何でもないが。