#252 TROY | プロパンガス

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『TROY』を観た。

過去半年ぐらい、いろんな映画を観るたび、予告を見せられて、ずうっと観たかった映画だ。

ハリウッドの映画の魅力は、その規模の壮大さにこそある。
(この点でまったく太刀打ちできない邦画は密度で勝負するしかない)


でかいセットを組んで、エキストラを無尽蔵につぎこむ、カネにモノを言わせた映画が大好きだ。


CGによって擬似的な壮大さを表現することも可能なのだが、『ロード・オブ・ザ・リングス』のように、いかにもCGでは興醒めしてしまう。


どこまでが生身のエキストラで、どこからがCGだかわからないのがいい。


すべてが生身である『ラスト・サムライ』よりももっといい。


観ていて、すごく視聴覚を魅了された。

が、この映画、宣伝方法を間違えている。


初めて『TROY』というタイトルを聞いた時、「『トロイ』といえば“木馬”ぐらいしか想い浮かばないが、ほかにどんなストーリなのだろう」と想っていた。


この映画の背骨たるべきストーリーは、日本人にはなじみの薄い逸話なのだろうと、勝手に想いこんでいた。


ところが、これはまさに、「トロイの木馬」の話そのものだ。


ブラ・ピがどんな役をやるのかも知らなかったが、彼が演じているのは、実は日本人ならその名前だけは誰もが知っている「アキレス」だ。


世界的にはともかく、「トロイの木馬のアキレスの話」だとわかっていれば、日本ではもっと多くの興行収入が得られたはずだ。