#36 デモクラシー | プロパンガス

プロパンガス

いっしょうけんめい働いた人が
せめてビールぐらいは安心して
本物を飲める世の中をつくろう

アメリカとイギリスが国連安保理の総意を無視してイラクを軍事力で侵略することに対して賛成するのか反対するのかは、もはやそれぞれの国家の主義や価値観の問題なのだから、ここまで来てしまえばプロパンガスは良いとも悪いとも言わない。


それぞれの国がおのおのの主張を貫けば良い。


しかし、主要な国々の中で、国民世論と政府の意思決定がここまで乖離してしまっている国は日本以外にあるのだろうか。


アメリカで好戦派が圧倒的多数なのは言うまでもないし、イギリスはそれほどではないにしても賛否が伯仲しているようだ。


もちろんフランスやドイツ、ロシアでは反対派のほうがずっと多い。


日本ではどの世論調査を見ても、反対が賛成を大きく上回っている。


なのに、「北朝鮮の問題を控えている我が国は、ヨーロッパの国々のように筋を通すことにこだわるべきではない」というムチャクチャな論法で政府はアメリカ支持を決めた。権力を持つ者は好き勝手すれば良いのだが、少なくともこんな非民主的な国家が「イラク民主化のための復興支援」などを口にする資格などない。


悪い冗談だ。


「世論に従ってばかりいては、時として政治を誤る」とのたまう政治家がいるらしい。


国民の意思を具現化するためには時として誤ることさえをも厭わない政治のことを民主主義というのだと、声を大にして言いたい。