#4 真夏の果実 | プロパンガス

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いっしょうけんめい働いた人が
せめてビールぐらいは安心して
本物を飲める世の中をつくろう

毎月発表される国際収支の内訳を見ると、貿易収支の黒字がざっと1兆円あるが、ほぼ同じくらいの金額の黒字が所得収支として計上されている。


過去の対外投資からの配当だ。


そして赤字なのが、サービス収支と資本収支。


他にも細かい項目はあるが、この4つで大まかなラインは決まってくる。


黒字の合計から赤字の合計を引くと、やはりだいたい毎月1兆円前後の黒字になる。


このぶんが、円高圧力として恒常的に存在し、それを投機的な為替取引が吸収できなければ、自然と円高が進むことになる。


この円高は、過去と現在の日本経済の果実なのだから、国民は当然その恩恵を享受する権利がある。


輸入品を安く買ったり、海外旅行を気軽に楽しんだりということだ。


円高が輸出に不利だからといって、その権利を奪われる筋合いはまったく無い。


円高の原因はまさに輸出することにあるのだから、輸出企業が自分で円高にしているものを、どうして他の国民が犠牲になってまで止める必要があるのか。


月々4兆円の輸出のために、3兆円の輸入を犠牲にするなど、あまりにもバカバカしすぎる。