うちの娘も最近は夜泣きすることは少なくなったのだが、不慣れな旅館の寝床ということもあってか、2時前に泣き出した。
とりあえず寝かしつけようと添寝してやり、もうそろそろ寝付いたかな想った頃、プロパンガスの左踝のあたりを、何かがモゾモゾっと動いた。
何だろうと想って見てみると、かなりデカい、足の100本あるヤツが走っている。
素手というわけにもいかないので殴る道具を探したが、手許には何も適当なものがなく、しょうがなく娘の掛布団がわりにしてあったバスタオルをつかんだ。
が、ほんの2~3秒でムカデは姿を消していた。
蒲団一式をひっくり返して出てきた敵を10発ほど殴ったが、まだ生きている。
逃げるムカデを追いかけつつ殴るという格闘を続けながら、愛妻には泣きじゃくる娘のパジャマを脱がせて噛まれていないかのチェックを指示した。
やっとのことでムカデは潰したが、やはり娘は太股の裏側を噛まれていた。
見る見るうちにどんどん腫れてくる。
フロントに連絡し、救急車を呼んでもらい、地域でいちばん大きい病院までかけつけた。
処置をしてもらい、鎮痛薬をもらった。
いやあ、何がおこるかわからない。