11月24日から12月3日まで行われた
ヴィパッサナー瞑想10日間コースへ参加してきました。
ヴィパッサナーは、インドの最も古い瞑想法の一つです。
長く、人類の間で失われていましたが、2500年以上も前に、ゴータマ・ブッダによって再発見されました。
「ヴィパッサナー」とは、物事をあるがままに見ることを意味します。それは自己観察による、浄化のプロセスです。
まず、心を集中する為に自然な息の観察をします。そして、鋭く研ぎ澄ませた意識で、心と体が変化する、という性質を観察します。こうすることによって、無常、無我、苦悩という普遍的な真実を体験するのです。この直接の経験による真実の実現が、浄化のプロセスです。この道(ダンマ)は全て、普遍的な問題の、普遍的な解決方法であり、いかなる宗教や宗派とも、関係ありません。この理由から、この瞑想法は、人種や階級、宗教と矛盾することなく、誰でも、いつでも、どこでも自由に実践でき、また全ての人びとにとって有益であることがわかっています。
✴︎ヴィパッサナー冊子より抜粋
10日間のコースを参加するにあたって、戒律があります。
シーラと呼ばれる道徳律。これは8つあります。
1、生き物を殺さない。
2、盗まない
3、性的な過ちを犯さない
4、嘘をついたり、とげとげしい言葉を使わない
5、酒類や薬物を摂取しない
さらに古い生徒は、これらに加えて、さらに3つの戒律に従います。
6、正午以降、食べ物を摂らない。
7、娯楽を行わず、体の装飾をしない
8、ぜいたくな、あるいは高いベッドで眠らない
その他コース中の規約はこちらです
・指導者と瞑想法の受け入れ
・他の瞑想法、儀式、崇拝の諸形式
(コース中は、いかなる形の祈りや崇拝、マントラや断食、踊りなどをやめること)
・聖なる沈黙
(全ての生徒は、コース初日から10日目の朝まで、聖なる沈黙を守らなければなりません。聖なる沈黙とは、体、言葉、心の沈黙です。他の生徒との身振りや手振りや合図、メモ書きなど、いかなるコミュニケーションも禁じられています。ただしコース中の問題はコースマネージャーにいつでも相談が可能)
・男女の分離
(カップルであっても、コース中は男女は完全に分けられます)
・体の接触
(同性・異性問わず他の人とのいかなる体の接触も避けること)
・ヨーガと運動
(ヴィパッサナーとの両立はできるが、コース中は適切な施設がない為、中止する。散歩コースでの散歩は可能)
・信仰の対象物、数珠、クリスタル、お守りなど
(この種のものをコース中は持参しないこと。持ってきた場合はコース運営者に預ける)
・酒類、麻薬類
(精神安定剤、睡眠薬などの鎮静剤も含まれる。)
・タバコ
(許可されていません)
・食べ物
(提供される食事は菜食)
・服装
(簡素で控え目で快適なもの。透けて見えたり、肌を露わにするもの、目立つ服装、半裸、などを避ける。
・外部との接触
(コース期間中はコース地内に留まらなくてはならない。コースが
完全に終了するまで、外部との連絡を取ることはできない。電話、手紙、訪問者も含まれる。携帯電話やポケベル、その他の電子機器は、コース終了時までコース運営者に預けなければならない緊急の場合、家族や友人はコース運営者に連絡することができる)
・音楽、読書、書記の規制
(コース中に読み物や筆記用具を持ち込まないこと。)
・オーディオレコーダーとカメラ
(指導者からの明確な許可がない限り、これらを使用しない)
規律や規則の背景にある精神を説明すると、次のようにまとめることができます。
自分の行為が、誰の邪魔もしないよう細心の注意を払います。一方、誰かが邪魔になるようなことをしたとしても、気にとめません。
大まかなルールは以上です。
コースが終わった今、振り返ってみると
これらの一つ一つに意味があるものだったと思います。これはまた後日。
これから10日間の流れを綴っていきます
記憶にある私の体験は時系列に若干ズレがあります。またコース中に使われていた言葉の説明などに関してはゴエンタ氏のヴィパッサナーの本を参考にして書いて行きます。
というわけで、初日からの記録に入ります。
11月23日(コース地到着。0日目)
天草青年自然の家へ向かう。
静かで良い環境の場所。湾の向こうには長崎が見える。
イチョウの樹は黄色の葉でいっぱい。
豊かさを感じながらのスタート。
夕方のオリエンテーション、軽食のお蕎麦を食べた後に
1時間の瞑想とともにコースがスタート。
「聖なる沈黙」も始まる。
瞑想の後は部屋に戻り、明日からの10日間コース
翌朝4:30の瞑想に備えて就寝。
つづく