倒産や廃業に注視した記事ではある
詳細をGoogleによって調べると
2024年の日本の企業倒産件数は、
年間(1~12月)で9,901件(負債額1000万円以上)でした。
また、2024年度(2024年4月~2025年3月)の累計では、
帝国データバンクの調査で1万70件、
東京商工リサーチの調査で1万144件となり、
どちらも11年ぶりに1万件を突破しました。
こと事だが・・・
倒産があるなら起業もある訳で
起業もついでにGoogleによって調べると
2024年の日本の新設法人数(起業件数)は全国で15万3,789社となり、
2年連続で増加し、2000年以降で最多を更新しました。
これは前年比0.6%増で、
特に定年退職後の「シニア層」の起業が拡大し、
平均年齢も上昇傾向にあることが背景です。
となる訳で・・・
倒産より起業数の方が約15倍も高いわけだが
倒産や廃業にこだわった記事を書かれる意味は何?
中小企業の「終活」なぜ急増?「1万件倒産」より深刻な「衝撃の数字」とは
2025/12/31(水) 6:00配信
2025年の倒産件数は1万件を超えそうだが、もっと深刻な数字がある。「廃業」件数が過去最多7万件を超えそうなのだ。一部の中小企業は「終活」を意識してエンディングノートを作成している。なぜ事業承継は進まないのか。EVシフトを引き金とした製造業の倒産・廃業も見られる中、解決の糸口はあるのか。(未来調達研究所 坂口孝則)
● デスノートではなくエンディングノート 企業の「終活」→「廃業」が過去最多
製造業を中心としたコンサルタントの筆者が、大手企業の関係者から今年よく聞いた、共通の話がある。
「昔からの取引先がかしこまって『会えませんか』と言ってくると、ほとんどが『廃業する』という連絡。『こういう感じで畳みます』と、廃業計画書を見せてくる」
デスノートではなく、エンディングノートを用意しているらしい。企業にも「終活」が当たり前になったようだ。「倒産」する前に、「廃業」を選択する。「倒産」は厳密な法律用語ではないものの、負債の返済ができず法的処理による破産処理を指す場合が多い。一方、廃業は自らの意思で事業を畳むことだ。
2024年の企業倒産件数は、11年ぶりに1万件を超えた。25年も1万件を超えそうだという。2年連続の背景となるのが、物価高や円安による仕入れ価格の高騰、人手不足、コロナ関連融資の特例措置が終了した影響も大きいだろう。
一方で、筆者が問題視したいのは廃業件数だ。24年の休廃業・解散件数は6.9万件(帝国データバンク)と、前年に比べて約1万件も増えた。25年は1〜9月時点ですでに約5万2300件に達しているので、年間では7万件を超える見込み。調査開始以来、最多記録を更新する勢いだという。
うまくやれば事業が継続できたかもしれないのに、倒産件数の7倍も、廃業している。トップが自ら終止符を打っている。廃業を決断した企業の、実に半数が直前の年度で黒字だったというから驚く。
● なぜ中小企業の 事業承継は進まないのか
「古くからの取引先が社長交代して。名刺をもらったら、『社長』としか書いていないんだよ」という話も聞いた。要するに、「代表取締役」とは印刷されていない、というのがポイントだ。
「社長」の肩書きは、実は法律上は何の意味もない。単なる通称に過ぎない。だから理屈上は「平社員の社長」もあり得る。
会社は本来、株主が取締役を選び、取締役から代表取締役を選出する。中小企業では多くの場合、創業者=社長=代表取締役だ。そして創業者が年を取り、右腕だった古株社員に代表を譲るとする。経営権も譲りたいから、株式も譲ろうとすると、数億円の価値が付くケースもある。
しかし、古株社員の配偶者が反対するケースも多い。「あなた、数億円の借金を背負って、さらに代表として会社の個人保証を背負うのはやめて」と。
負担を減らす、特別目的会社(SPC)を使った株式の取得スキームもある。創業者に多額の退職金を支払うことで企業価値を大幅に下げたり、親族内相続税の猶予措置もあったりする。しかし、それでうまくいくなら事業承継がこんなにも進まないはずがない。結果、社長職は引き継ぐが、株式は引き継げずに、「社長」とだけ書いたトップが誕生しているわけだ。
帝国データバンクよると全国の社長の平均年齢は60.7歳、東京商工リサーチ調査では63.6歳だ。団塊の世代が後期高齢者となった25年、中小企業経営者の高齢化と事業承継の課題が深刻化した。
● 倒産と廃業にいたる病(やまい) EVシフトで部品や金型が消えている
倒産に至る理由と、廃業に至る理由は異なるはずだ。廃業は主に経営者の高齢化や、事業拡大を目指さなくなった経営者の心情がある。
ただ、倒産も廃業も、事業を継続しなく/できなくなった意味では共通点がある。まず、建設、介護、物流、外食といった産業では人手不足が甚大だ。従業員がいなくて事業を継続できなくなっている。省人化のために投資する余裕資金もなく、DX化も遅れた事業者が残念な結末を迎えている。
次に、コスト上昇と販売価格への転嫁だ。原材料や仕入れコストの上昇は、販売価格に転嫁することでしのげる。しかし、商品力がなく顧客から理解を得られないケースは事実上の転嫁ができない。今は企業間取引であれば、公正取引委員会の指導により労務費分の転嫁がなかば強制的に進んでいる。一方、消費者向け商品は、値上げして買ってもらえなければ売り上げは低迷していく。
重大な産業構造の変化も目の当たりにした。電気自動車(EV)シフトを引き金とした倒産・廃業も見られたのだ。数は多くはない。ただ、EVはガソリン車やハイブリッド車に比べて部品点数が大幅に少ない。エンジン周りの複雑な鋳造部品や精密加工部品が少ないので、関係する部品や金型が市場から消えている。
発注元の自動車メーカー、大手部品メーカーは生き残りをかけてグローバルに展開している。大手の動向に追随できない場合も廃業を選ぶケースがある。
● 26年も倒産と廃業は増え続ける どうしたらいいのか?
後継者がいなくて事業承継に悩む中小企業。コスト高や、産業構造の変化もあって廃業を選択している。どうしたらいいか――簡単な処方箋はない。
倒産はもちろん、廃業も防ぐには、どうすればいいか。身もふたもないことをいうが、高利益企業にして、引き継ぎたいと思う後継者を増やすしかない。
利益を出すには、商品の付加価値を高めて販売価格を上げるしかない。中小企業庁のデータによると、コスト全般の転嫁率は未だ50%程度。買い手の優越的地位の濫用や、下請法上の買い叩きを除けば、コスト転嫁できないのは自社の商品力が弱いからだ。
残念な予想だが、26年も倒産と廃業の増加は継続するだろう。先に述べた要因は、26年も続くと見られるからだ。
コスト高を嘆く前に、高くても売れる強さを磨こう。その高収益化こそが、次世代が受け継ぎたいと思う企業への唯一の道となる。
「立つ鳥跡を濁さず」というが、今の日本では「立つ鳥、跡継ぎ見つからず」の方が深刻だ。事業承継とは、過去の遺産を分け合うことではなく、未来の利益を約束することだと私は思う。
経営者が「エンディングノート」を書くのはいいのだが、それはあくまで自身の遺言と次世代へのアドバイスであるべきだろう。次世代への愛があるならば、苦労ではなく「高収益」という名の希望を手渡すことが、経営者の最後の務めだと考える。
坂口孝則
最終更新:2025/12/31(水) 6:00
ダイヤモンド・オンライン