一度目の大学受験時には


《とにかく難関大学へ行かなければ》

と、思い込んでいたし、


偏差値70超えの高校に通っているのだから


《難関大学へ行けるでしょ》

と、たかを括っていたし、行く事が普通なのだと思っていた。



現役では無理でも、一浪すれば大丈夫だと安易な考えでいたし、


実際に高校の先輩方は一浪して難関大学へ入学していたし、


クラスメイトも大多数が浪人を選択して、二度目の大学受験に臨んでいた。



実際には、皆、高校のハイレベルな授業に必死に食らいつき、勉強し、浪人時も腐ることなく昼夜勉学に励んでいたのだが


私は、彼らの血の滲むような努力を

表面的にしか見ていなかった。




息子は現役時に受験した国立大学ではなく、別の大学へと出願した。


そして


国公立大学の前期試験が迫っていた。



息子が受験予定の国立大学は県外にあるため、宿の予約と交通機関の予約をする必要があった。


年末年始に急遽、出願する大学を変更したため

まだどちらも予約をしていない状態だった。




私は仕事を休んで同行する予定でいた。



その大学では、大学生協で説明会が予定されていたのだ。



現役大学生から大学生活についてのリアルトークが聞けたり

(授業や研究や単位やだけでなく、アルバイトについても)


大学の寮の見学や説明会


アパートについての相談や説明そして仮契約まで



受験日の前日と受験当日の2日間で行われるそれらの説明会に、参加申込みをした。



そして宿と交通機関の予約をしようとした

、、、2020年1月下旬。




突然、世の中が一変してしまった。





コロナだ。





息子が小学生の頃にも、新型インフルエンザが流行り騒然とした事があった。

今回も、それと同じような流行りの病気だと思っていた。


慎重さが必要だと思ったし、注意しなければいけない、と思っていたのだが




コロナは私の予想を超え、世界中の人々を巻き込んだ。



恐ろしい程の感染力と致死力


テレビのニュースはコロナ一辺倒になっていた。





大学のHPを確認すると、前期試験は予定通り行うが説明会は中止という事だった。



世の中が大きく混乱していた。



後期試験が無くなり、センター試験の結果での選考になると突然決定した大学もあった。



前期試験が予定通り受けられるだけでも有難いと思った。




現役時の大学受験では、私立大学定員厳格化の影響があり


一浪時の大学受験では、コロナ禍に翻弄された。


センター試験から共通テストへの移行も決定されたものの、試行錯誤中で先は見えない。




なんてタイミングが悪いんだ。


数年前なら、定員厳格化もコロナもセンター廃止決定もなく普通の受験が出来たはずなのに、、、




親の勝手な被害妄想だ。分かっている。


状況は皆、同じだし、

ちゃんと準備してきた生徒は世の中の変化に惑わされる事もなく、志望校に合格するものだ。




計画的に準備を進め、信念を持って勉学に励み

自分の中に確固とした軸がある子は



恐らく、



自分を取り巻く環境や状況に変化があっても

自分自身はそれらに振り回される事なく

目標に向かって歩み続ける事が出来るだろう。



もしかしたら、それこそが

その強さを身に付けることが



受験をする意味なのかもしれない。