先日も、単位認定の件で大学から電話があったが



なんと


後期が始まったばかりなのに、また大学から電話があった。



しかも、土曜日の朝


しかも、夫が電話に出た。



私はその時家事をしていて手が離せず、電話に出られなかった。


手が空いていた夫が電話に出ると


その瞬間、夫の声色が変わり、

よくない電話がかかってきた、と直ぐに分かった。



「息子の事だ」



思ったとおり、夫は

「本人が家に居るので代わります。」

と言って、息子の部屋へ入っていった。



電話を代わると夫は息子の部屋を出て、真っ直ぐに私のところへやってきてこう言った。


「実験の中間発表の書類提出日に大学へ行って無いらしい。」と。


大学へ出席しなければいけなかった日に、

無断で休んでいたようだった。



《またか》



ただそう思った。


前回あれだけ厳しく諭したはずなのに、またやったのか、と。



もう大学から電話が来るとか

心臓に悪すぎて、身体が持ちそうに無い。



しかも夫が電話に出ている。


この後激しい叱責があるのだろうと思うと、考えただけで胃がキリキリしてきた。




いやいや、そんな事よりも息子だ。



この世間知らずな

世の中を舐めたような態度の息子に


何をどう言えばいいのか、ずっと考えていた。



昔から肝心な所で詰めの甘さが顔を出すのだ。



その度に、厳しく接してきたが


問題はそこではない気がしていた。


厳しく接して諭しても、同じ事を繰り返すので


ここは私が冷静になって、

息子の話を聞いて


《今後どうするべきなのか》


自分で考えて答えを出すように話をしなければいけない、と思った。


息子がどんな答えを言っても、絶対に否定せず、最後まで話を聞こうと決めた。




結局夫は、息子に何も言わなかった。

もう諦めているのだろうか。


息子にとって、それが良いのか悪いのか分からないが、

とりあえず夫が怒りを息子にぶつけなかった事は良かった。