予定では「KORG-M-1」の音色についてお話しする予定であったが
あえてスパゲッティミートソースについてのお話しをする。
「懐かしのキーボード遍歴ー3」の項でもお話ししたように、軽音楽部を
辞めた後、バンドの練習をしていた場所は、大学の前にあった「シャンボール」
という喫茶店であった。そこでドラムのS君とギターのF君がアルバイトを
しており、話しのわかる店長さんだったのか、営業が終わったあと練習場所と
して使わせてくれていたのであった。(その後ベースのM君もそこでバイトを
初め、もう乗っ取ったも同然!の状態であった)
もっともクリスマスの時期などはダンスパーティーなどの催しがあり、お抱え
バンドとして歌謡曲や50’sのロックンロールなども演らされたが。
当時、インベーダーゲームがはやっており、お昼時間帯は込むので3限目や
4限目などが休講になると、そこに入りびたっていたっけ。
ここのスパゲッティミートソースとアイスココアは秀逸であった。ナポリタンも
よかったのだが、ピーマン嫌いの私にとってはやはりミートソースのが安心して
食べられるお昼であった。


元プログレキーボーディストの楽器考
(イメージ)

後にギターのFに「Sの作ったミートソースはおいしかった」と言ったら、
「あいつのなんかダメ、俺の作ったほうがうまい」と言っていたが
ミートソースにそんな差がでるのであろうか。
ちなみにココアはバンホーテンを使っていたそうな。


元プログレキーボーディストの楽器考
(イメージ)

カウンターの奥の倉庫に楽器をしまわせてくれ、いたれりつくせりの店であったが
今でも健在だろうか。
小田急線の大根駅(その後東海大学前と駅名が変わった)から坂を登る事15分。
東海大学西門前の同窓会館の1Fにあった「喫茶シャンボール」もまた、私の
遍歴に欠かす事の出来ない思い出の場所である。
閑話休題。次回はお約束通り「KORG-M-1」の音色について

前回お話ししたように「KORG M-1」は、25年近く私にとって愛機であった。
しかもその間、故障などはほとんどなく、わずかに内蔵電池の交換と
ジョイスティックがブラブラしてしまい修理した程度で、よく持ち歩いたのに
本当に堅牢なシンセであった。


元プログレキーボーディストの楽器考

(ブラブラしてしまったジョイスティック。持ち運びにソフトケースを使っていたため、
何かの拍子に圧力がかかってしまったよう。その後は四角い発泡スチロールを
かぶせて移動していた)

「KORG M-1」は始めて手に入れたデジタルシンセで、最初は慣れないテンキー
ボタンの操作に苦労した思い出がある。それまではツマミやスライダーサウンド作り
をしていたのが、レイヤー構造でそこにたどりつかないとならない。
「いやーっ、でじたるだなー」と最初は取説を見ながらイライラしていたっけ。


元プログレキーボーディストの楽器考

(これで音作りからエフェクト、シーケンサーまでコントロールするなんて)

しかも解らない言葉がいろいろと出て来て、ある時どうしても取説ではわからない
のでコルグ社に電話して問い合わせた事がある。
「あのー、使い方がわからないのですが」最初は冷静に対応してくれたメーカーの
人も、何度言ってもわからない使用者に(つまり私に)対しついにはキレて、
「何がわからないのですかー!」、「・・・いや、何がわからないのかがわからないの
ですが」
そんな事もあったけ。(対応してくれたコルグの方、ごめんなさい)
またある時は、性懲りも無くまた電話をして、「あのー、ポルタメントをかけるには
どうしたらいいのですか」「ポルタメントはかかりません」「えっ!・・・(絶句)」
「ポルタメントはついていないのです」「あっ、そうですか・・・」
なんでついてなかったのでしょうか、もしかしたら付け忘れたとか。
せっかくUKの「By the light of day」を弾こうと思ったのに(Presto Vivaceは
シーケンサーでいいか)

使いやすさで一番だったのは鍵盤のタッチ。硬くなく柔らかすぎず、重くなく軽い
わけでもない。ロングトーンの白玉を弾くのにも、早いフレーズを弾くのにも私に
とっては丁度いいタッチであった。
音色についてはファクトリープリセットの音もよく使ったが、サードパーティー製の
「文明」という音色カードの中の音もよく使っていた。(長い間「ぶんめい」と読んで
いたのだが違っていたのに最近気がつきました。ごめんなさい、小川さん)


元プログレキーボーディストの楽器考

(音色カードの差し込み口。しかしM-1のロゴ及び下の配色は今みてもシックで秀逸
ですな、もっとも、いつもここにミキサーやら外部エフェクターやらタバコやらを置いて
いたので久しぶりに見ました)

音色についての詳しいコメント、及びプリセットを使って弾いていた楽曲の数々に
ついてのお話しは次回。
その楽器とは「KORG M-1」 ギターの友人から「友達が楽器屋にいるから」と
誘われて、何気に高田馬場の楽器屋に入って見つけたキーボードであった。
80年代の初頭から始まったシンセのデジタル化。YAMAHA DX-7やROLAND
D-50などと共に、80年代から90年代に、はやりとなったシンセである。
前の項でも書いたように、どこか冷めてしまっていた自分に、久しぶりに刺激を
与えてくれた楽器であった。それはバンドから足をあらう直前まで、私のマスター
キーボードとして、いつも一緒にスタジオに連れていった事からも伺い知る事が
できる。


元プログレキーボーディストの楽器考


なにがこの楽器の魅力だったのだろうか、いま思い返してもこれといった答えは
見つからないのだが。DX-7のきらびやかな音、D-50の骨太の音に比べ、M-1の
音はどことなく田舎臭い(失礼)音が私の趣味に合っていたのかもしれない。
ブラス系のリードの音やコーラスの音は、その後ヴィンテージ楽器や最新のデジタル
シンセを手に入れてからもM-1で弾いていた。

もともとKORGという会社はマニアックな技術者がいるのであろうか。M-1も
ピアノの音などは洗練されていると思うが、プリセットのどこかにそのまま使え
そうなマニアックな音が入っていたりする。(例えば前記のコーラスの音は
Genesisのメロトロンのコーラスの音に、マンドリンの音はセバハンのオープニングス
のメロトロン(ストリングス)+に、プリセットの名前は忘れてしまったがブラス系の
音はピンクフロイドのクレイジーダイアモンドにと。
(その後KORGからでたナントカというシンセのファクトリープリセットには、
まんま「Watche of」というのがあった)

M-1は現在でも人気があるのであろうか。なんとニンテンドーDS用音楽ソフト
まで出てしまったのには驚くやら、うれしいやら(悲しいやら)。
複雑な心境である。(えっ、MS-10もDS用ソフトとして出てるの、なーんだ、
やっぱり私の楽器選びのセンスはよかったのね、となんでオネエ言葉になって
しまうのであろうか)
次回はM-1についてもう少し詳しく。