FP資格と関連能力<その12> | FP独立成功術<ファイナンシャルプランナーの独立への軌跡>

FP独立成功術<ファイナンシャルプランナーの独立への軌跡>

資格を取得して、独立したいと考えている方は、現実的にどうやって仕事を得たり、収入を確保するのかがわからない方が多いと思います。そういった方々に、私が歩んできた独立への軌跡について参考にしていただけるのではないかと考えて、このブログを始めることにしました。




金融庁がなぜ顧客本位の業務運営(フィデューシャリー・デューティー)を
金融機関に徹底させようとし、また法令でも適合性の原則を踏まえた
説明「顧客に理解されるために必要な方法及び程度による説明を
しなければならない」ということを義務付けているのかといえば、
それが現実には行われていないからです。

確かに重要事項の説明をしない金融機関はないと思いますが、
実際の営業現場で渉外やローカウンターの担当者が上記にあるような
顧客に理解されるための説明ができているかといえばこれは疑問です。

つまり、物理的な説明はしたが、相手には理解されていないというケースが
非常に多いと思われるのです。その原因はお話しているように、説明能力が
欠如している人間が多いからです。双方向のコミュニケーションを取ることなく、
一方方向の説明だけに終始すれば、理解してもらえないのは当然です。

これは最近の社会人の傾向のように思います。与えられたこと、指示を受けた
ことをやれば、それで自分の仕事は上手くいっていると勘違いしている人が
かなり多いのです。極端なことを言えば、マニュアルに書いてあるセリフを
覚えてそのとおりにやればいいという考え方をしているわけです。

これでは到底、人間相手の商売などできるはずはありません。この悪しき風潮は
たとえば、コールセンターの多くのオペレーターの対応がどうなのかを考えてみれば
わかります。大多数の人間は相手の気持ちを考えることなく、ただただ指示された
こと、マニュアルにあるセリフをしゃべっているだけです。

それに違和感を感じたり腹立たしく思う人はいいのですが、それが普通のことであり、
別に何も感じないという人は危険です。自分が顧客に接する時にも同じように
対応してしまう可能性があります。自分ではそれに気づかないのです。

私が現在行っている研修講師の育成においても、同様のことが非常に多いです。
講師のトレーニングでは必ず模擬講義をやってもらいますが、自分が話すことしか
考えない人間がかなりいるのです。自分の話すことが受講者に伝わっているかを
まったく意に介さず、話したいことばかり話すわけです。当然、受講者に良い講義
だと思ってもらえるわけがありません。

さらにひどい例になると、話すセリフを覚えてきて、それをそのまま話す人間も
いるのです(笑)。聞いているほうには、まるで下手くそな学芸会のように聞こえます。
ところが本人はまったくそれを自覚しておらず、自分は上手に話していると勘違い
しているのです。これではコールセンターのマニュアルを読んで話しているアルバイトと
なんら変わりがありません。



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