海外預金口座凍結の危機 & 英会話 | 中学受験 玄人思考のブログ XII

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ブログ開設11周年を迎えました。

実は私、海外に預金口座を持っているのです。

だいぶ昔に作った口座なのですが、金利5%に引かれて定期預金を組みました。

5~6年に1回くらいはその国に行くので、利息が旅費の足しになればと思って作ったのです。

この3年ほど渡航が出来ない状況だったので、前回の渡航からかなりの時間が経っています。

 

Important information about your account

 

という件名のメールが届いていることに気づいたのが1週間前でした。

スパムメールだと思って無視していたのでしょう。

12月の初めごろに届いていたようです。

 

その内容が、

「あなたの口座は7年以上取引がありません。

 法律により口座は閉鎖となり、預金は政府が管理することになります。

 それを回避するには口座に入金または出金をしてください。

 期限は12月31日までです。」

 

というようなことが英語で書かれていました。

※グーグルに翻訳してもらいました。

 

ここで問題です。

問1)私の口座番号は何番でしょうか?

 

そんなの覚えているわけがありません。

通帳はありません。

オンライン取引も今まで一度もしていないので、PCにデータは入っていません。

メールには口座番号の下4桁だけ表示されています。(セキュリティーのため)

 

詰んだ。

 

と思ったのですが、問い合わせは下記の番号に電話しろと書いてあります。

 

 

問2)海外の銀行に電話(英語で)で問合せなさい。

 

メールなら翻訳アプリを使えば何とでもなります。

しかし、電話となるとかなり難易度が上がります。

かといって、口座が閉鎖となるとさらに大変です。

預金が没収されるわけではないので、所定の手続きを取れば返還されるはずです。

しかし、そのために弁護士を雇ったり政府機関に申請したりするのはもっと難易度が高いです。

 

覚悟を決めて電話することにしました。

 

 

問3)海外の固定電話に電話を掛けなさい。

 

LINEとかWhatsappなら無料で掛けられますが、一般回線には接続できません。

固定電話から掛けると高額な国際電話料金が請求されます。

 

そういえば昔Skypeで掛けたことがあるのを思い出して調べてみたところ、今なら1ヶ月460円でその国にかけ放題というプランを見つけました。

Skypeにクレジットが残っていたので、それを使って1ヶ月だけプランに加入することにしました。

 

 

問4) <選択問題>

 

恐る恐る掛けてみたところ、無事に呼び出し音が鳴りました。

ところが電話に出たのはAI?でした。

 

「どのようなご用件でしょうか?

1 インターネットバンキング

2 その他

8 もう1度聞く」

 

という英語が流れてきます。

ヒヤリングのテストみたいですね。

何もしないでいると、「早く選んでください」と言われてまた同じアナウンスが流れます。

とりあえず2を選択してみました。

 

問5) <口頭問題>

 

「どのような要件かを単語で喋ってください。」(英語で)

と、いきなりの口頭試験です。

迷っていると、「答えてください」と急かされます。

 

とりあえず

「bank account」と答えてみたところ、

「その手続きはWebサイトから~~をクリックしてください。」といった内容が流れ、終了してしまいました。

 

 

追試

 

仕方がないのでもう一度やり直しです。

今度は違う単語を考えてチャレンジです。

 

何度か繰り返すうちに、あることに気づきました。

AIで判断できないことを言えば、オペレータ―に繋がるのでは?

 

この作戦が大成功でした。

ちなみに日本語で「わからん」と言ってみました。

 

 

英会話実践

 

無事オペレーターに繋がりました。

私もある程度の英会話はできるのですが、さすがに銀行口座に関する専門?用語はわかりません。

調べてはみたのですが、国や銀行によっても呼び方が違ったりします。

 

英会話となると普通は上手くしゃべろうとか考える人が多いと思います。

しかし、実践ではその逆を行った方が上手くいきます。

つまり、こちらが英語が苦手だということが伝わった方がいいのです。

 

英語圏の人は発音やアクセントの良し悪しよりも、流暢に喋るかどうかで英語力を判断しているようです。

英語圏でない外国人はみんなその国特有の癖のある英語を喋るので、発音とかはそれほど問題ではないのです。

 

というわけで、なるべくゆっくりと喋りながら、日本から電話をしているということを最初に伝えました。

掛けている先がカスタマーサービスなので丁寧に対応してくれました。

 

ちなみに日本人だというと、通訳を用意してくれると言われました。

10分くらい待たされましたが、どうやら通訳サービスを受け持つ会社があって、そこの人が会話に割り込んで同時通訳してくれるのです。

が、何となく対応が通訳に丸投げという感じになり、オペレーターが急に事務的になってしまいました。

頼んでおいてなんですが、正直通訳は要らないかなという感想です。

やり取りにかかる時間が2倍になっただけでした。

 

 

 

問6)秘密の質問

 

当然ながら、電話では教えてくれません。

メールでも口座番号をそのまま送信することはできないということです。

 

顧客登録番号を聞かれましたが、それも覚えていません。

登録した電話番号を聞かれましたが、それは大丈夫でした。

これだけでは本人確認にならないので、登録時に設定した「秘密の質問」を答えを言えというのです。

 

全く記憶にございません。

「ヒントは?」と聞くと、アルファベットや数字だと言われました。

必死で考えていると、「とりあえず何か試してみろ」と言うので、これかなと思うものを行ってみることにしました。

 

「残念ながら手続きは出来ません」と打ち切られてしまいました。

 

 

再チャレンジ

 

気を取り直して、再チャレンジです。

次はきっと違うオペレーターが出るはずです。

さっきのは練習で、次が本番です。

 

口座番号が知りたいというよりも、口座閉鎖を回避するのが最大の目的です。

方向を変えてみることにしました。

選択問題、口頭問題をクリアして、本試験へと進みます。

 

「口座凍結を回避するには、支店の窓口に行ってください。」

銀行の営業日は残り2日しかないのに、今から渡航は無理です。

 

「本人を証明するために、身分証明書のコピーと証人のサインを送ってください。」

英文の身分証明ならパスポートでOKですが、証人は大使館に行くか英語のできる弁護士、公証人のサインが必要です。

領事館が大阪にあるので調べてみたら、年内は予約が一杯です。

 

他に方法はないのかと食い下がりましたが、どうしようもないということです。

 

詰んだ。

 

 

 

 

大捜索

 

家の中に口座を開設したときの書類があるはずなのでそれを探すことにしました。

だいたい旅行したときの書類はまとめて残しているので、その年のものを見つければいいのです。

 

と思っていた時期がありました。

 

考えられる場所を徹底的に捜索し、3周目に入ったところでようやく銀行の封筒を見つけました。

捜索開始から12時間くらいは経っています。

 

残り日数は1日。

 

 

インターネットバンキング

 

スマホのアプリでも出来ると書いてありましたが、日本国内ではアプリのダウンロードすらできないのです。

GooglePlayの国設定を変えなければならず、1度変えると1年間戻すことができなくなります。

 

Webからログインすることにしました。

 

書類を見ていて7年前にインターネットバンキングの登録をしたのを思い出しました。

初めてのログインです。

 

これが上手くいって、無事自分の口座にアクセスすることができました。

とりあえず口座番号もわかりました。

さっそく出金するための作業に入ります。

振込先を入力し、送金額は1ドルとしました。

これで終了と思ったら、SMSで認証コードを送るからモバイルの電話番号を登録しろと表示されました。

 

プロフィールを見たところ、自宅の電話番号が携帯電話の番号になっていたので、改めて携帯電話の番号を登録しました。

 

今度は送金手続きが出来たようです。

 

確認しようと思って再度ログインしようとしたときに再びイベント発生です。

 

 

アクセスロック

 

「Access Locked」

セキュリティー上の理由であなたのプロフィールをロックしました。

問合せは下記の番号まで

 

ログインができなくなりました。

もう一度英会話のレッスンジッセンの時間です。

 

 

ロック解除

 

3人目のオペレーターでようやく次のステップに進むことができました。

24時間対応の電話受付ですが、時間帯によっていろいろな国に転送されるようです。

フィリピン、インド、アメリカ、オーストラリアなどの営業時間内で英語圏の国にオペレーターがいるらしいです。

 

手続きとしては、銀行の身分詐称対策チームとかいう部署に自分の顔とIDが写った自撮り画像を送れというのです。

で、送ったところ、新しい認証コードも送れという返信がきました。

 

そこで、年内の営業時間が終わり、タイムアウトです。

 

 

プランB

 

万一に備えて、口座番号がわかった時点で現地に住む知り合いに連絡を取り、私の口座にいくらか送金してもらうことにしました。

本当は最初からそうしたかったのですが、口座番号がわからなくて出来なかったのです。

ログインが出来なくても入金してもらえば、少なくともその人の送金は確認できるはずです。

 

送金は無事成功したようなので、おそらく口座閉鎖は回避できたのではないかと思います。

 

 

 

というわけで、続きは年明けに持ち越しです。

 

ついでに来年その国に行くことになるかと思います。

最悪の場合、窓口に行って手続きをすれば簡単に済むのです。

定期預金も自動更新になっているので解約しておかないといざというときにお金が動かせません。

 

 

みなさん、よいお年を!