コオロギ | 中学受験 玄人思考のブログ XII

中学受験 玄人思考のブログ XII

ブログ開設11周年を迎えました。

最近何かと話題になるコオロギですが、中学入試でも理科の問題で時々出題されます。

 

秋に鳴く虫の一つです。

入試によく出てくるのはエンマコオロギです。

※コオロギはゴキブリみたいで嫌いだという人もいるので、写真はありません。

 

 

鳴き声としては「コロコロリー」と表記するのが主流ですね。

鳴くのはオスだけですが、鳴くといっても実際には2枚の前羽をこすり合わせて音を出しています。

ちなみに右前羽の裏側(ヤスリ状)と左前羽の表側(まさつ器)をこすり合わせるので、右前羽が上になります。

メスには長い産卵管があるので、オスメスを簡単に見分けることが出来ます。

長い産卵管で地中に卵をうみ、卵のまま冬越しをします。

 

コオロギ以外に、マツムシ、スズムシ、キリギリス、ウマオイなどが出題されることがあります。

名前、姿、鳴き方は覚えておきましょう。

 

夏に鳴くセミもよく出題されます。

クマゼミ、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ヒグラシ、ツクツクボウシ、ニイニイゼミなどがよく出ます。

マニアックな学校だとよく見られる時期、鳴く時間帯、素数ゼミなどが出題されたりします。

 

 

  食用コオロギ

最近、食用コオロギの話題が議論を呼んでいます。

そんなの食べたくないという人もいるとは思いますが、まずはどういうものなのかを考えてみましょう。

 

 

食用コオロギは主に2種類(フタホシコオロギとヨーロッパイエコオロギ)です。

フタホシコオロギは沖縄・奄美大島などに生息する種類で日本では主流です。黒っぽい色をしています。

※画像は各自で検索してください。

 

ヨーロッパイエコオロギ

世界ではこちらが主流です。色は薄く、小型です。

 

共通しているのは温度管理さえしてやれば一年中繁殖可能だということです。

 

 

なぜ、コオロギが注目されているのか?

 

昨年、世界人口が80億人を超えました。

保護者のみなさんが生まれた頃は40億人くらい(※個人差があります)でしたから、そこから40数年(※個人差があります)で約2倍になったということですね。

 

で、このままいくと世界的にタンパク質が不足するというのです。

畜産や水産は効率が悪く、持続可能とはいえないのだと。

そこでコオロギなのです。

 

コオロギは

・栄養価が高い(高タンパク質、ビタミン・ミネラル・動物性脂肪などが豊富)

・飼育がしやすく、成長が早い

・コオロギのえさにすることで食品ロスを低減

というわけで注目されているのです。

 

 

 

 

  コオロギ反対派

コオロギは危険だという意見もあります。

 

・エビやカニと類似成分を持つため、甲殻アレルギーの人はアレルギー反応が出る可能性がある。

ですが、エビやカニは食料として流通していますから、コオロギがダメだという理由にはならないですね。

ただし、コオロギを含む食品には注意表記が必要になります。

 

・コオロギは雑食なので死骸などを食べる。

雑菌が心配だということですね。

(でも広義では人間も動物の死骸を食べていると言うことができます。)

ですが、これも飼育管理下では餌をコントロールできますから問題ないでしょう。

 

・日本ではイナゴなどは食べてきたが、コオロギは食べていなかった。

ですが、食用となるのは身近にいるコオロギとは種類が異なります。

タイ、カンボジアなどでは伝統的に食べられているそうですね。

 

・漢方薬では微毒とされ、妊婦は食べてはいけない。

漢方では利尿作用があるとされています。

妊婦は食べない方がいいですね。

 

・見た目が気持ち悪くて食べたくない

だから粉末にしているわけですね。

 

 

 

というわけで、反対派がいろいろ意見を並べたところで決定的な反対理由にはならない気がします。

これが給食で強制的に食べさせられるというならみんな激しく反発すると思いますが、食べる・食べないは自由と言われたら食べなければいいだけの話です。

 

やたらとコオロギ食をすすめる元ワクチン接種推進担当大臣が嫌いだからという人もいるかもしれません。

え?誰?

え~と、コーロ議員?

 

 

・コオロギより先にやることがあるのでは

その通りだと思います。

 

 

 

  本当の恐怖

 

実はこの2種類の食用コオロギですが、爬虫類・両生類などを飼育している人にとってはおなじみの生餌なのです。

彼らは生きた餌に対しては敏感に反応し、よく食べてくれるのです。

そこで、なるべく栄養価が高く、安価な餌が必要になります。

 

コオロギは比較的繁殖させやすく、初心者向けとも言われています。

共食いするのは

昔は生餌と言えばミルワームでした。

※画像は各自で検索してください。(閲覧注意)

 

虫が嫌いという人でも、爬虫類・両生類を育てるために必要不可欠となればどうにかなるもので、だんだん慣れてくるのでしょう。

 

慣れとは恐ろしいもので、コオロギを繁殖させているとそのうち不満が出てきます。

もっと繁殖させやすいものはないか、もっと栄養価のたかいものはないか、もっと大きくなるものはないか、と。

 

そこで、飼育上級者になるとデュビアとかレッドローチを繁殖させるようになっていきます。

※画像は各自で検索してください。(閲覧注意)

 

 

 

 

何が言いたいかというと、

「初めは昆虫食なんて嫌だ」と言っていても、そのうちだんだん慣れてくるということです。

やがて、粉末にしてしまえば見た目は関係ないので栄養価が高くて繁殖させやすい方がいいとか考えるようになります。

そして、いつしかイエコオロギからデュビアやレッドローチへと自然にシフトしていくのではないかということです。

歴史的に見ても食用とされてきている国もあるので、きっとそういう流れになります。

 

 

※画像は各自で検索してください。(閲覧注意)

 

 

 

 

 

 

 

私はタンパク質を主にホエイプロテイン(牛乳が原料)やソイプロテイン(大豆が原料)から摂っています。

普通に食事しているだけではタンパク質が不足するからです。

食事から摂るならやっぱり牛肉がいいですね。

減量するなら鶏肉や魚です。