ノーベル賞と英語(語学エピソード第5話) | Prof_Hiroyukiの語学・検定・歴史談義

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<本記事を引用された場合、その旨を御連絡頂けると有り難いです。>

鈴木章先生、根岸英一先生、ノーベル賞受賞「決定」おめでとうございます!


これで我が国の受賞者がまた増える事になりました。

しかしながら、例え同じキャンパスに受賞者が居てもジャンル違いで全く別の世界の様な・・・という事ばかりです。


そんな私にとって、10月3連休の(いずれか1日にある)恩師を囲む会は貴重です。

(すみませんが、この連休はイベント等にはまず参加出来ません。)

この会合、昨年は受賞者不在で残念だったのですが、一昨年は小林誠先生益川敏英先生物理学賞受賞決定の話題で持ちきりでした。

そして、その場で益川先生と同じ研究室だった方から論文を分けて頂いたのです。


表題は"CP-Violation in the Renormalizable Theory of Weak Interaction",

著者は"Makoto KOBAYASHI and Toshihide MASKAWA(※誤記ではない)"で、

1972年9月1日に原稿受理となっています。ページ数は6ページ。


このシンプルな論文を始点として、ノーベル賞を得るまでに三十数年。本当に道のりは長いものです。


・・・などというのは本ブログの主旨ではありません。


経歴を調べられれば分かると思うのですが、小林先生よりも益川先生の方が先輩。

聞いた話によればですが、益川先生と小林先生は毎日食事を共にするほど仲が良く・・・いえ、2人の世界を作られいて、この研究も完全に2人の共同だったらしいのです。

それなのに、どうして小林先生が筆頭著者なのかという事ですが、それはノーベル賞授賞式をみればよく分かりました。

御存じの方も多いでしょうが、益川先生は大の英語嫌い。

授賞式も英語ではなく特例的日本語でスピーチをされるという徹底ぶりでした。


そういうわけで、先に紹介した英語論文も全て小林先生の執筆。

これが筆頭著者の主たる理由なのでしょう。

但し、我々が益川先生の様な振る舞いをする事は絶対に不可能です。

さすがノーベル賞学者というべきでしょうか。


今回も、受賞者の逸話などを聞きたいものです。

なぜですって?それは、自分の研究の励みになるからですよ!

そして、英語の方も磨かなければなりません。やはり益川先生の様な訳には参りませんので。