プロケア通信 -31ページ目

緑イ貝エキス

○緑イ貝エキス


 緑イ(胎)貝は、ニュージーランドにのみ生息するイガイ科の緑色の二枚貝で、ムール貝やカラス貝と同じ仲間である。原住民マリオ族の間ではそのまま食用にされているが、「食べれば痛みが去り、体に春が戻ってくる」といった意味の伝承歌があるほど、その薬効は古くから認識されていたようである。こうしたことを背景に、ニュージーランド漁業委員会の厳しい規制の元に積極的に養殖が行われるようになり、現在は特に効能の強い生殖器を多く含んだ部分の凍結真空乾燥処理した粉末も生産している。

 世界的にその効能が注目されるようになったのは、1960年代に米英共同で新しい抗ガン物質を探す研究が行われた際、アメリカのミラーらがこの貝の抽出エキスをガン患者に与える実験に取り組んだことがきっかけとなった。ガンは治らなかったが、たまたまその患者が患っていたリューマチの痛みが著しく改善されたのである。1974年には米国農水省水産研究部のワークが、リューマチ以外にも神経痛、腰痛などに効果があるとの報告書を発表して俄然注目を浴び、ついで英国ホメオパシー病院(臨床薬理科)でもリューマチの改善率75%、関節炎の改善率45%という成果を発表した。

 日本では小菅卓夫(静岡薬科大学)らの研究が出色である。小菅らは、現地調査や臨床テストでは明らかにリューマチの改善を認めながら、その薬理の作用が説明できない時期が続いたが、試行錯誤の後、中国医学によるアプローチによって難解を突破することができた。すなわち、中国医学では、生命活動の根源に「気・血・水」の交流を置いているが、これは言い換えれば「エネルギーの供給・代謝・排泄」に該当するといえる。中国医学がリューマチの治療に用いる種々の処方を分析してみると、寒さや冷えを取り除く作用と、気を補う作用を持つ薬剤の両方が巧に組み合わされているのであるが、緑イ貝の効能をこの「気の補給(補気)」という面から見直して、合理的に解釈できたのである。

 補気作用の強い生薬の代表は高麗人参、甘草、黄耆などであるが、臨床実験の結果、小菅らはこの薬理作用について、この補気作用は、具体的には脾臓の働きを助けて血液の新陳代謝を促すように働く。脾臓で古い血が処理されると、今度は骨髄に対して新しい血球の産生を促す指令が出されるというフィードバック現象が起こり、それによって新鮮な血液が供給されると説明している。すなわち「気・血・水」の滞りのない循環が、リューマチや神経痛の原因を取り除くのである。そのように捉えると、緑イ貝が血の若返りをもたらすとともに、強精剤としても有効であることが理解できる。


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月見草油(γ-リノレン酸)

○月見草油(γ-リノレン酸)


 アカバナ科に属する月見草は、和名をオオマツヨイグサといい、欧米ではイブニング・プリムローズと呼ばれて公式の薬用植物リストにも収載されている。北米の東部海岸地域に居住するネイティブ・アメリカンたちが、1000年以上の前から咳止めや痛み止めなどに内服したり、おできや発作、外傷など外用薬として使っていた。

 これが17世紀頃ヨーロッパに伝えられると、たちまちのうちに普及して、キングス・ケア・オール(王様の万能薬)と呼ばれて珍重されるようになった。しかし、それも19世紀末頃までで、その後はすっかり忘れ去られていた。

 月見草は再び注目を浴びるようになったのは、1930年代になって、この種子にリノール酸が豊富に含まれていることが発見されてからである。リノール酸は人の体内では合成できない不飽和脂肪酸で、必須脂肪酸に加えられている。しかし、リノール酸が豊富なものには、紅花油(サフラワー油)、ヒマワリ油、大豆油、綿実油などがあり、それだけなら取り立てていうべきことではない。だが、月見草にはそれらにはないγ-リノレン酸が、全脂肪酸の7.5%も含まれているのである。このγ-リノレン酸が天然物の中に含まれているのは、今のところ月見草の種子と母乳、僅かに含むものとしてヒマワリの種子と昆布にあるだけである。つまり月見草油の特異的な有用性というのは、このγ-リノレン酸にあるといってよい。

 γ-リノレン酸n-3系の多価不飽和脂肪酸で、生体内ではリノール酸から代謝されて作られる。したがって食生活が適切で健康な人は直接摂取する必要はないのだが、最近の食環境の悪化(加工食品の添加物による害)や美食、飽食による肥満、糖尿病、高脂血症(特に高コレステロール血症)、アルコールの多飲、あるいは加齢などによって、リノール酸をγ-リノレン酸に変換する酵素の活性が阻害され、γ-リノレン酸が十分に生成されない場合が危険である。

 γ-リノレン酸はプロスタグランジンの基元物質であり、これがないと産生されない。プロスタグランジンはエイコサノイドという生理活性物質(局所ホルモン)で、ホルモンと同様、たとえば血圧を下げる、血小板の凝集を抑制する、あるいは気管支を拡張する、子宮を収縮する、腸管の蠕動を高めるなど、種類によって様々な強い生理活性を持って体の機能を調整している。したがってγ-リノレン酸が生成されないと、こうした調整の狂いから様々な障害が起きてくるのである。

 月見草の効果として高血圧やアレルギー体質の改善、痩身・美肌の他、月経前症候群(PMS)・アルコール中毒・二日酔いの改善などがある。


月見草油の商品一覧




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コラーゲン

○コラーゲン


 コラーゲン(膠原質)は高タンパク質のひとつで、ゼラチンやゼリーにもその類縁物質である。細長い繊維状を呈し、動物の組織の細胞間物質の主成分として、体重50キロの人なら3キロがコラーゲンであるとされ、特に皮膚、骨、腱などに多く含まれており、たとえば皮膚組織の70%はコラーゲンが占めるほどである。その弾力に富む頑丈な構造によって、細胞や組織が本来の機能を発揮できるように相互をしっかりとつなぎとめている体の接着剤ないし構造材であるともいえよう。近年、コラーゲンの種々のタイプが明らかにされて、皮膚や骨、目の水晶体、関節の軟骨にあるタイプなど、それぞれ性質の異なる15種ほどが知られるようになって入る。

 絶えず新陳代謝を繰り返している体内ではコラーゲンの酸性が不可欠だが、コラーゲンは細胞の中でアミノ酸から作られ、それも全ての細胞ではなく、繊維芽細胞、軟骨細胞、骨芽細胞、筋細胞など特殊な細胞でしか作られない。細胞内でできたコラーゲンは細胞外へ分泌されて必要な場所に定着し、繊維同士が縦横に繋がり合って立体構造を構築し、細胞の増殖を促進し、細胞の機能の活性化を促すという働きする。

 こうした性質に注目して従来は化粧品の保湿剤として主に用いられてきたコラーゲンであるが、これを経口投与するマウスの実験(日本大学薬学部などによる)で、皮膚の保湿や新陳代謝の活性化が認められたところから、近年、飲むコラーゲンの研究開発が大きく進展することとなった。

 コラーゲンが免疫機能を賦活する可能性が高いことを明らかにした実験は、大阪医科大学によって行われているが、実験では牛、豚、鯨など、由来も製法も異なる14種類のゼラチン(1%濃度の溶液を0.3mg)をマウスに1週間おきに注射、対照群には生理食塩水を注射して、3週間後に、全てにガン細胞を移植した。すると対照群は全部がガンになって死亡したが、ゼラチン溶液投与組にはガン細胞が見られないマウスがいたのである。この実験はさらに続き、生き残ったマウスにゼラチンを投与せずに再びガン細胞が移植されたが、1匹もガンにかからなかった。これはガン細胞に対する免疫をつかさどるマクロファージやリンパ球の抗体反応をゼラチンが賦活し、その活性が残存する結果であろうと考えられている。また、注射ではなく経口投与によっても成果を得ている実験もあるが、これほど好成績が得られるかどうかはまだ明らかにされていない。

 多様な効果が期待されるコラーゲン飲料は、現在その多くが牛皮、豚皮、牛軟骨などを原料として、腸管で消化吸収しやすいように酵素発酵によって低分子化が図られており、用いる酵素の種類や分解法によって様々な特性を持つ多種類の製品が供給され、健康食品のみならず一般食品への活用も日に日に進んできている。


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アンチュンS -漢方の古典、和剤局方収載の処方に基づいて作られたエキスを飲みやすく錠剤としたものです。アンチュンS(安中散)は、胃腸を温めて痛みをとる漢方の胃腸薬で、神経の使い過ぎから胃の調子を崩す方に効果があります。また慢性的な胃の鈍痛や、胸やけ、食欲不振に悩んでおられる方にも用いられます。


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