プロケア通信 -26ページ目

卵黄油(卵油)

○卵黄油(卵油)


 卵黄油は、いつの頃からか家庭で作られ、貴重な健康法のひとつとして利用されてきた。現代家庭療法の古典ともいえる「家庭における実際的看護の秘訣」(通称・赤本)が1925年(大正14年)に発刊されたが、その中には心臓病、若白毛などが卵黄油によって良くなった実例が紹介されている。それ以降の用例を見ても、卵黄油が血行を良くし、肩こりや腰の痛みなどを取り、疲労感を和らげ、体全体に活力を吹き込むものとして利用されている。

 人間の体は60兆個ともいわれる膨大な数の細胞からできている。その細胞全てが十分に栄養を摂取し、新陳代謝が行われていれば、健康体を維持できるわけであるが、卵黄油は血液循環を活発にして、体の隅々まで栄養を行き届かせる効用がある。

 卵優の含有成分を見ると、生命の基礎的物質であるレシチンや、血管に溜まった余分なコレステロールを取り除くリノール酸などの不飽和脂肪酸があり、血液循環や新陳代謝を活発するのに役立っていると考えられる。

 こうした卵黄油の効用・作用は、1.筋肉に良い栄養となる、2.筋力だけでできている心臓の働きに良い、3.血の巡りをよくして禿や白髪を防ぐ力がある、4.血行不良が原因となる肩こり、筋肉痛の改善に役立つ、5.外用すれば、痔にも有効である、6.女性が最も気にする自然の美肌作りにも大いに役立つ、というように多彩である。いずにせよ血液の循環は健康の基本なので、そのほかにも派生的に様々な効能が期待されるのである。

 卵黄油の作り方は、鶏卵の黄身だけを取り出して、長時間にわたって、とろ火で焼き上げていく。終わり頃に少量の油が残る。これが卵黄油である。

 家庭で作るには2時間ほど要する。用意するものは、鶏卵の黄身を10~20個、そしてフライパン、しゃもじ(柄の長いもの)。作り方は、はじめに黄身だけを取り出してフライパンにいれ、とろ火にかける。1.火にかけてから煎り卵を作るときのように、良くかき混ぜる。2.次第に煎り卵のように黄身がボロボロになってくる。それをしゃもじで押しつぶしながら、平均に焼けるようにかき回す。3.ボロボロの塊は細かいつぶになる。4.さらにかき混ぜていくと、全体が狐色になり、やがて濃い茶色に変わる。この頃には濃い異臭が立つようになる。5.黄身はボロボロになり、これを押しつぶすようにかき混ぜる。6.徐々にベトベトシタ液体になり、黒い液体がにじみ出てくる。この頃にはフライパンを一方へ傾け、黒い液(卵黄油)だけを留めるようにする。7.十分に油が出たところで、火を止める。(あまり長く焼きすぎると、油がなくなってしまう。)これをさらに取っておく。


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ビフィズス菌

○ビフィズス菌


 人間の体内には、特に口から肛門までの消化管の中に多くの細菌が集中して棲みつき、増殖と死滅を繰り返している。例えば、口の中で、唾液1ml当たり1000万個もの細菌がいる。それが胃液の中では1000個以下に減ってしまう。これは胃液の殺菌作用によるもので、その中でも生き残るものにビフィズス菌、桿菌、ストレプトコッカスのある種などの有用な乳酸菌がある。このような胃液の殺菌力は空腹時に強く、食物が入ってくると胃液の酸度が低下し、胃の中の細菌数も増加する。また、胃酸と病気の関係で言うと、「胃酸過多の人は胃潰瘍になりやすく、ガンにはなりにくい」、逆に「胃酸の少ない人には胃ガンが多い」といわれる。理由はまだ解明されていないが、胃酸の働きが十分でないと、菌が増殖しニトロソアミンなどの発ガン物質を生成し、これが胃ガンの原因になるのではないかといわれている。

 そこで、腸内の有用菌、とくに乳酸菌やビフィズス菌などの働きが注目されるのである。

 人間は、母親の胎内にいるときは全くの無菌状態にある。しかし、いったん胎内から生まれ出ると、まず産道の細菌や外界のバイ菌の洗礼を受け、生後1~2日目では大腸菌、腸球菌、ウェルシュ菌などが腸内に発生する。3~4日目にはビフィズス菌が現れて前記の有害菌が減り始め、5日目頃にはビフィズス菌が圧倒的に優勢になる。以後、ビフィズス菌は一定の数を保ち、離乳食から成人に至る。その間に、腸内では有用菌と有害菌のバランスが保たれる。

 それが老齢期に入ると、そのバランスに変化が起こる。ビフィズス菌が減り、代わって大腸菌やウェルシュ菌といった有害菌が急速に増えはじめる。このことから老化は腸内から始まるといわれるわけである。

 これら有害菌は、腸内の食物、特にタンパク質や脂肪を腐敗させ、有害物質を作り出し、これらの物質が血液に乗って体の各細胞に送られる。つまり、細胞の栄養代謝に支障をきたす原因になる。その結果、老化を一層促進すると考えられる。

 人間にとって有用な菌がいくつか発見され、そのたびに脚光を浴びてきた。乳酸桿菌、ヨーグルトに含まれるブルガリア菌、アシドフィルス菌などもそうであるが、最近ではビフィズス菌の重要性が注目されている。それは、健康な人の腸内を調べると、ビフィズス菌が圧倒的に優勢な状態で棲みついているからである。ビフィズス菌の効用について、その全てが解明されたわけではない。肝硬変の末期症状に有効性を発揮したケースもあるが、現段階の知見では、腸内の環境を良くして、健康の維持・増進、老化防止に有効であることは間違えない。


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グァバ茶

○グァバ茶


 グァバは、熱帯アメリカや東南アジアを原産地とするフトモモ科の落葉小高木で、わが国ではバンジロウとして知られている。中国名は蕃石榴。最近は宮崎、熊本などでも温室栽培されている。

 果実は生食やジュースなどにされるが、葉もお茶として利用されている。沖縄や台湾では、糖尿病、下痢、歯痛、口内炎、胃潰瘍に効果があるお茶として古くから愛飲されてきた。グァバ茶は、見た目は番茶のような色をしているが、味は日本茶とも中国茶とも違い、ヨモギのような薬草の香りがする。

 グァバ茶の主な成分は、葉緑素、葉酸、ビタミンA・B2・C・E、カリウムで、多種類のタンパク質、多糖類を含む。また、グァバ葉の乾物にはビタミンB群・Cのほか、ビタミンUと呼ばれるビタミン様物質も含まれている。ビタミンUは胃酸の分泌を抑え、胃粘膜の新陳代謝を促進させることから、胃潰瘍などを改善させる効果がある。

 グァバ茶には古くから糖尿病を改善する効果のあることが知られていたが、最近、ヤクルトなどの研究により、グァバ茶に含まれるグァバポリフェノールの作用によって、食後の血糖値の上昇を抑え、糖尿病を予防する効果のあることが科学的に明らかにされた。

 食事などで摂られたデンプンや砂糖などの糖質は、消化酵素によってブドウ糖という小さな分子に分解されて、初めて小腸から血液中に吸収される。血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)が上がると膵臓からインスリンが分泌され、血液中のブドウ糖を細胞側にエネルギーとして渡す作業が活発化する。その結果、血糖値は次第に戻るわけだが、インスリンの量が十分でなかったり、その働きが弱い場合は、血糖値はなかなか元に戻らず、長時間にわたって高い状態が続く。これが食事のたびに繰り返されると、糖尿病の発症へと繋がっていくわけである。

 同社の研究によると、体内に入った糖質は、ブドウ糖にまで分解されなければ小腸では吸収されないため、消化酵素の働きを抑えて糖質の分解を減らし、糖の吸収を穏やかにすることで血糖値の急激な上昇を抑えるということだった。グァバポリフェノールには消化酵素の働きを抑える糖質分解酵素活性阻害作用があるため、一部の糖質はブドウ糖に分解されずに、そのまま大腸で腸内細菌に利用されたり、体外に排出される。結果的には、小腸から血液に吸収されるブドウ糖の量が減少するために、血糖値の急激な上昇を抑制するというものである。また、食後の血糖値の急激な上昇は抑えても、血糖値が下がる過ぎることはなく、常に高血糖値にならない状態を継続することで、体のインスリンへの感受性が高まり、糖尿病になりにくい体質に改善されていくことも期待できるという。


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