カナダの会社に勤務していたころ、アジア地域の経理部に関わっているベトナム出身の同僚が二人いました。一人はオーストラリアの支店に、もう一人はトロントの本店。
オーストラリアの同僚は女性で、シンガポールでの研修で初めて会ったとき、「私はベトナム難民、子供の時、マレーシアの浜で缶詰を食べてた。オーストラリアに来た時、周りにベトナム人はいなかったけど、今ではたくさんいるわよ!」と明るく教えてくれました。
トロントの同僚は中国系ベトナム人の男性でした。彼とは最初トロントでも会いましたが、次にシンガポールで一緒に研修を受けたときは別人のように元気。この人の体質はそもそもマイナス40度なんて場所には合わないんだわ、と勝手に思ったものです。何かのことで、彼の自宅に電話するということになったのですが、「うちの母が電話に出るかもしれないけど、英語は話せないからね」と言われて、びっくり。チャイナタウンにいるから英語はいらないんだよ、と。なんだか、切なかったです。