元同僚、友人のNさんが亡くなって17年。
私より年上の女性ですから、それはそれは大変なご苦労をしながらのキャリアだったと思います。有名女子大をご卒業されても、アシスタント以外の職のないころです。私は彼女が一般企業勤務、ご結婚ののちの渡米、留学、国際機関の勤務を経ての帰国で勤務された会社の同僚でした。私はまだ20代後半で、まだ組織の論理の何かもわからぬままに管理職になり、外人が上司になりで、右往左往しているころで、彼女から何度励ましの言葉をもらったことでしょう。その後もいろいろと転職され、再度渡米、本当に彼女らしいポジションを得たところだったと思います。
2013年に生まれて初めてNYに行きました。うろうろと地下鉄に乗りながら、グランドゼロに何とかたどり着き、モニュメントで彼女の名前をすぐに見つけることができたのは絶対に導いてくれたからだと思います。
”ニューヨークに来たら美味しいレストランで食事しましょう“と言ってくれたその人に会うはずだったのに、と思ったら涙があふれてきました。