【作品紹介】『世界と趣向のShort tales』の投稿で、世界と趣向の物語創作技法について言及しました。あの技法の良さは、世界が定まっているので話全体が破綻しにくいことと、趣向を凝らすことで独自性を発揮できることにあると思います。

今回は、「即興物語」の技法について話したいと思います。この技法は、「Word at a Time Story」(一度に一語ずつの物語)という海外のゲームが元になっています。

ゲーム参加者が一単語ずつ交代で文章に継ぎ足していって物語を作り上げていく海外のゲームです。日本語では一単語ずつというのは難しいので、概ね一文節ずつ足していくかっこうになります。ある程度は文脈に沿った継ぎ足しをしていくことで結果として上手くまとまります。イメージをつかみ難いと思いますので、文末の動画をご覧になってください。

この手法は2000字程度以下のショート・ショートの創作に向いているように思います。ゲームの結果としてできた文章をそのまま物語作品の完成品とすることはできないと思いますが、ある程度の編集を加えることで十分に通用するものにブラシュアップできると思います。そうしてできあがった作品は、二人以上の掛け合いで出来上がるものであるだけに、意外な結末を迎えることが特徴なのではないかと思います。活用してみてはいかがでしょうか。

参考:即興物語のプレイ実例
YouTube動画【ポルカの伝説】にじVSホロのアドリブ女王
YouTube動画【ポルカの伝説】アドリブで息を合わせた物語をつくるって無謀だわ