記事をリニューアルしました(2022/8/2)
香芝市穴虫の長尾街道と伊勢街道の分岐に立つ六字名号塔道標です。北面には「川よりみぎ たゑまみち 大みちは はせみち」と刻まれ、右へ分岐する當麻方面への長尾街道と、初瀬方面への伊勢街道を案内しています。
西面には古い仮名で書かれた短歌が刻まれています。「かのくににみちびきたまへはつせ寺 つみはたえまののりのはちす葉」
正面にあたる東面には「南無阿弥陀佛 為 法位? 妙心 妙順」と刻まれています。
南面には「延宝七巳未年七月日 願主… 大坂…」と刻まれています。
頭頂部。
この場所で長尾街道と伊勢街道が分岐していました。
長尾街道を西へ行けば、関屋の村を越えた先で関屋越と田尻越に分かれてともに河内国分に至ります。
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香芝市穴虫の長尾街道と伊勢街道の分岐に立つ六字名号塔道標です。
香芝市最古の道標で、奈良県内の紀年銘のある道標(丁石を除く)の中でも、榛原桧牧舟尾垣内(寛文4年/1664年)、明日香村川原(寛文13年/1673年)、に次いで3番目に古い道標になります。(こいわい調べ)
北面には「川よりみぎ たゑまみち 大みちは はせみち」と刻まれ、右へ分岐する當麻方面への長尾街道と、初瀬方面への伊勢街道を案内しています。長尾街道を西へ行けば、関屋の村を越えた先で関屋越と田尻越に分かれてともに河内国分に至ります。
西面には古い仮名で書かれた短歌が刻まれています。和歌や俳句が刻まれた県内の道標は、葛城市忍海(新町橋北詰)、葛城市染野(祐泉寺上)、御所市鳥井戸(妙相寺北)、桜井市高田(集落内)、天理市川原城町(川原城会館)、吉野町(奥千本宝塔院跡)、宇陀市榛原山辺三(葛神社西)、五條市大塔町天辻(富貴辻/復元)、三宅町伴堂(杵築神社)、などの10基を確認しています。
また、となりの祠内の地蔵の台石も道標になっています。台石の正面に「右 當麻寺道 法界群霊」と刻まれており、元は北向きに近い形で立っていたものと思われます。
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・各面の内容
[東面]_南無阿弥陀佛、
為、法泣?(位※1)、妙心、妙順?(願※2)、
直誉…(宗○○○※3)
[北面]_(梵字)、
川よりみぎ、たゑまみ(三)ち、
大み(三)ちは(八)、は(者)せみ(三)ち
[西面]_かのくににみちびきたまへはつせ…(寺※4)、
(加乃久尓〻(←繰り返し文字)美知比畿太末部者川世寺)
つみはたえまののりのはちす…(葉※5)
(川三八太衣満乃能利乃者知春葉)
[南面]_延宝七巳未年、七月日、
願主…、大坂…(埋没・住※6)
※1-6 参考 「かしばの道再発見~香芝の道標と近世主要街道」 (香芝市)
建立年 : 1679年 (延宝7年)
寸法 : 高80cm×幅21cm×厚19.5cm
あしびハイツ南 (長尾街道と伊勢街道の分岐点)
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<2015/4/13 初投稿>
<2018/9/12 写真更新・補筆>
<2022/8/2 リニューアル(写真更新・補筆)>
<2022/8/10 訂正・補筆>
<2024/3/25 補筆>