2009.08.01(土)@葉山森戸海岸 海の家「LAH」 ~STARLIGHT CREATION PRESENTS
“BEACH PARTY 2009 =SOUL SUCCESSION=”
子供の頃を除けば、真夏、海に遊びに行くなんてレジャーとは、間違いなく無縁な生活習慣で過ごす中、プライベーツのおかげで年に1回とは言え、こうして人並みに「夏を満喫する」という体験を味わえるのは実に喜ばしい事である。年がら年中、ブーツカットジーンズにエンジニアブーツの私が、1年に1度だけジーンズの裾をまくり、ビーサンを履く日でもある(笑)。
アパートを出た時は、曇り空で気温も平年以下、ともすれば雨も心配されるほどだった天候も、海に到着する頃には海水浴客で賑わう浜辺に似つかわしい真夏の日差しに。
イベントスタート前は普通に海水浴に来た、イベントの事など知らない家族連れも出入りする海の家“LAH”でまったり過ごし、飽きてきたら砂浜を散歩したり海水浴場を出て近所を散策したりと、ひとときの夏の風景を満喫する。隣接する「森戸神社」では、ちょっと奮発して50円(←それでも50円・笑)をお賽銭に「仕事が見つかりますように」と祈願(笑)。切実(笑)。
そうこうしてる間に日も暮れかけ、そろそろイベントスタートのいい時間に。
トップのKAZZさんは、浅黒く日に焼けた肌にロングへアーを後ろで束ね、上背もありガタイも逞しく一見ネイティブアメリカンな雰囲気を漂わす、その昔はアメリカ大陸をバックパッカーでギター弾きながら渡り歩いてたと言う強者。かつて延&少と組んで「Vision Quest」名義で何度か活動してた頃は、テンガロンにポンチョで登場し、それが1ミリも違和感なかったのを強烈に覚えてる。ライブ終演後もそのまんま帰ってったんだよな~。カッコよかった。
続くフラの登場。フロアに出る前にカフェの前でフラの曲をアカペラで一節唱えて始まる。真横で見ていたチビッコが
「これ、おまじない?」
ん~、ちょっと違う(笑)。
アカペラが終わりフロアへ進むとチビッコ達、
「着いてっちゃおうぜ」
こらこら、まてまて(笑)。
ふと反対側を見るとフラの手振りで腰を振る某ボーカル(笑)。
こっ…この人は…(笑)。思考回路がチビッコと変わりません(笑)。
フラの独特な空気が一帯を満たし、そこにいる誰もが幸せで落ち着いた気持ちの中、SLOW ROLLERSへバトンタッチ。
イーサンの
「フジロック、あの大雨の中でも、唯一おひさまのさした晴れ男達を紹介します。本日も降水確率70%をハネのけた!スロー・ローラーズ!!」
と言う紹介でスタート。
「イェ~イ!サマー・オブ・イーサーン!」
イベントタイトルに「サマー・オブ・イーサン」って文言はどこにもないんですけどね(笑)。
1曲目はレゲエの跳ねるリズムにアレンジされた『コバルト』。
レゲエが続く。『RAINBOW SISTER』に『Harder They Come』。レゲエのリズムがヒトの精神的心情的身体的高揚感を増長させるのは、きっと心拍とも何か相対作用はあるのだろうななんて事を考えながら、全身全霊でリズムに身を委ねていく。
いつもよりぐっとテンポを落とした『ガール・フレンド』の後、軽くMCを挟んで『STILL FARAWAY』。いつものプライベーツのライブとは趣も違う分、『PROUD HIGHWAY』の楽曲もしっくりハマる。
ココで聞きたいなと思ってたアンビエント『SUNSHINE』。途中からKAZZさんのパーカッションが加わり、続いてOKAMOTO'Sボーカルの翔君もマラカスで参加。ダンスフロアにはだんだん人が増えていきボルテージも増す中、幻想的に『Break on through』。もちろんアヤしいドラッグなんて未体験だけど、どんどんトリップしていって最高潮に達する疑似体験は十分に堪能できる。このまま終わんなきゃいいのに…なんて現実的な事がよぎっちゃうのはやっぱりシラフだからかしらね(笑)。
浮遊感漂う中、テンポも遅めの『Midnight rambler』イントロ。中盤テンポアップする所がいつもより長めで、ショーネンのリードと延ちゃんのカッティングが、トランス感たっぷりのドラムンベースのようなアレンジで刻み続け、一旦テンポダウンして、再度いつものテンポアップアレンジへ。一粒で二度おいしい(笑)。
「今日は第3回サマー・オブ・イーサンって事で、来年も第4回サマー・オブ・イーサンが恵まれた天候の元に、元気で開催されたら嬉しいなと思います」
「サンキュー!サマー・オブ・イーサン、イェー!」
もうずっと、正式名称は言われないままなんやろな(笑)。
リバーブかけまくりの『Get up stand up』に最後は、サマー・オブ・ラブの定番、今日は『PERFECT LOVE DUB』(!!)。この曲をダブにすんのはちょっと無理があるんでないかい?と思いながらも(笑)、そのチャレンジ精神に敬意を表す(笑)。ぃゃ、良かったデスよ。
ここで、浜辺で音が出せる制限時間となり、イーサンが
「サマー・オブ・イーサンと言うよりサマー・オブ・ミナサンと言う事で…」
と、うまい事を言って(笑)、ライブ終了。
人もいなくなり、すっかり夕闇迫る漆黒の夜の海を眺め波の音を聞きながら、しばらく余韻に浸り、足についた砂をはらい靴下を履き、ビーサンをブーツに履き変え、ジーンズのロールアップをおろした時、私の夏が終わった。来年も晴れるといいな。