クローゼットの中から、
鉄道模型をひっぱりだしてきて
走らせています。
カタカタ、シャァァァァっという音が聴きたくなる夜もあります。
今夜は江ノ電10形です。
そういえば
私の歌の中には、
ノスタルジックヒーローや
涙色の風、愛犬viviと日曜日の午後、
ウィークエンドレイン
などの歌詞に電車が登場します。
もう廃止になってしまった横浜市電や、
湘南を走る江ノ島電鉄、
viviの歌詞に出てくる黄色い電車は西武新宿線です。
毎年4月25日が来るたびに
とても悲しい気持ちになります。
沢山の方が被害に遭われた福知山線事故から
15年が経ちました。
事故の第一報を聞いたのは、viviの歌詞に出てくる西武新宿線の運転士さんと、非番の車掌さんお2人と元東武東上線池袋駅の助役さんと高田馬場の喫茶店で鉄道写真のことで雑談をしている最中でした。
お店で流れていたFMラジオで、
福知山線の列車が脱線して建物に衝突してしまったというニュースを耳にしました。
その時に西武の運転士さんが言っていたのは、
ATS(オートマチックトレインストップ)があるから、速度超過でも列車が宙を舞って沿線の建物にぶつかるなんてありえない、
車掌さんが言われていたのは
いつもより速度が超過していると感じたらボタンひとつで運転士さんにオイオイと注意ができたはず。とあるものを引っ張れば、運転士さんの意思に関係なく列車が急停止させられていたはず。と、首を傾げておられました。元助役さんが言われていたのは、おそらくその手前でオーバーランなどのタイムロスがあったのではないか。運転指令の方が気をきかせてあげられたらリカバリーできたはず。
そこで、喫茶店のマスターがテレビをつけてくださり、想像を絶する光景が映し出されていました。それからしばらく会話が完全に止まり画面を呆然と眺めていました。
飛行機よりも安全なはずな鉄道、世界で一番ダイヤが正確な会社、自動車よりもはるかに事故が少ないはずな電車、緻密に計算された安全システム。なぜこんなことが起きてしまったのだろう。封建的な上下関係が20歳代の若い運転士さんのプレッシャーになり、遅れを取り戻そうとして、何かを見失ってしまったのだと思います。
完璧なまでにメンテナンスされていたはずの線路の上で起きたヒューマンエラーは、その運転士さんだけの責任ではないと思っています。
責任を問われた会社の上の方々は裁判で無罪だったそうです。
100名を超える乗客の方々の尊い命が奪われてしまったこと、本当に悲しく思います。
あの日、テレビの画面で見た光景を忘れることができません。