消耗品を交換しながらCRキャブレターを組み立てていきます。
分解した部品の洗浄は既に終えています。
CRキャブレターは2番と3番のボディーにのみベアリングが入っています。
このベアリングは前回のオーバーホールで交換してあるので、今回はこのまま使用します。
このベアリングはシャフトに対して圧入ではなく、スルッとシャフトが入ってしまうほど
緩くなっています。
これはたぶんベアリングが破損してスロットルが戻らなくなる事を防止するためだと思います。
よって、ここに粘度の高いグリスを入れるとベアリングが回転しないでシャフトのみが回って
しまう恐れがあるので私はゾイルスプレーを使用しています。
CRキャブレターの予備部品は揃えてあるので、程度の悪い物があれば交換します。
カッタウェーが3.0(CR29は標準で2.5)もあります。過去に使用してその時のデーター
も全部残っていますが、もう使用する事は無いかな?
ボディーをメインシャフトに組み付けていきますが、基準になる2番のみ、ここに樹脂の
リングが入ります。
2番ボディーにスプリングを引っ掛け、「クルクル」と回転させシャフトに組んだらリンク
部分を仮止めしておきます。
これをしないと、スプリングのテンションがかかっているのでボディーが動くと「バチン」
とシャフトが回転し、ケガのもとになります。
次の1番ボディーを付ける際に、消耗品の発注ミスが発覚。
1番ボディーを付ける時にT字型のフューエルパイプを挿入しますが、そのパイプに付ける
Oリングの数が足りません。
マニュアルの図です。
この図だとOリングの数は6個という事になりますが、T字型フューエルパイプの形状は
こうなっています。
マニュアルの図とは異なり、Oリングはダブルとなっています。よって必要数は12個となり
ます。
何回も分解したので知っていたはずなのに・・・年のせいかな?
しかたがないので、1番ボディーのみ連結し、この状態で出来る作業を進めます。
チョークプランジャー、スパナを使っていますが指で思いっきり締めた後、1mm~2mmく
らい締めるだけです。通常のボルトと同じように締めたら確実に割れます。
中子の裏に新品ガスケットとメインノズルをセットしてボディーに組み付けます。
僅かでもガスケットがズレて組み付けるとスロージェットからガソリンが吸い上げられなく
なります。組み立て後、スロージェット側からパーツクリーナーを吹き付け、スローポート
から出てくるかチェックします。
スロットルバルブを引き上げるリンク部分、ここはフッ素グリスを使用します。
フッ素グリスといえば「バリエルタ」が有名ですが、とても高価なので「オメガ」を使用して
います。
エアスクリュー
パイロットスクリュー
バルブシート
スピゴット
残りの作業は発注したOリングが届いてから。