M&Aや投資ファンドについての雑談 -6ページ目

M&Aや投資ファンドについての雑談

昨今、この業界は閑古鳥が鳴いておりますが、

でもそんなときこそ情報を発信し、少しでも多くのみなさんに

M&Aや投資ファンドのことを知って頂けたら、と思っています。



ネタがあったときに不定期更新する予定です。

まずは投資ファンドから。

投資ファンドは文字通り、企業買収を業としている方たちです。

主なプロセスとしては、

①投資案件を発掘し、投資を実行する

②投資した企業の価値を向上させる

③当該会社を株式公開(IPO)ないし第三者へ売却することで

キャピタルゲインを得る

の3点に集約されます。


このうち、何が最も大事かというと、これは圧倒的に①になります。

乱暴な言い方をすれば、②の企業価値の向上なんていうのは、

しょせんマクロ経済の波には勝てません。

このご時世に、どんなに知恵や経験を駆使したからといって、

自動車産業で昨年までの利益を上げることなど不可能なように、

だめなときは何をやってもダメ。いいときはほっといても

企業業績はあがります。

(もちろんこれには異論があるかもしれませんが)。


また、③の売却にしても、これは一般的に作業を

フィナンシャルアドバイザーに丸投げするわけですから、

高い値段でつくように、神に祈ることぐらいしかできないわけです。


というわけで①、このうち、「投資の実行」については、

これも別にロケットサイエンティストの仕事ではないので、

地頭の良さと、ある程度のファイナンス、会社法の知識が

あれば対応できる、とすれば、結局「投資案件の発掘」こそが

投資ファンドの生命線になります。


投資ファンドの担当者は、案件発掘に向けて、涙ぐましい努力を続けているのです。



人気ブログランキングへ
人気ブログランキングへ

さて、ではまずM&Aを取り巻くプレイヤーにつき、

いくつか書いていきたいと思います。


・買い手

 事業会社、投資ファンド、金持ちオーナーなどが

挙げられます。

このうち投資ファンドは2003年ぐらいから乱立してきており、

競合環境が激化してきています。

通常であれば事業会社はシナジーを見込んで買収するため、

投資ファンドより高い価格を提示するのが一般的ですが、

つい最近までは入札になると投資ファンドのほうが高い札を

入れてきたりしていました。

リーマンショック以降、ファンドはすっかり影を潜めています。


・売り手

 これも事業会社や個人オーナーなどが一般的です。

売りニーズとしては、事業会社はノンコア事業の売却、

不採算事業の売却、オーナーは事業承継問題の解決、

などでしょうか。


・FA(フィナンシャル・アドバイザー)

 上記の買い手、売り手に対して総合的にアドバイスを行い、

ディールを仕切る役割をします。経験豊富な買い手、売り手で

あれば、必ずしもFAは必要なかったりしますが、

特に上場企業の場合には、取締役のリスクヘッジのためにも

必要不可欠です。


・銀行

 特に投資ファンドがレバレッジをかけるために、

買収資金の一部(あるいは大半)を銀行借入により調達します。

銀行は融資手数料として、融資額の1~3%程度を

融資実行時に取るため、収益源として強化していました。

が、やはり金融危機以降、すっかり及び腰です。


・弁護士

 契約書のドキュメンテーションや法務面の

デューデリジェンス(買収監査)で登場します。

不眠不休で働いてくれますが、タイムチャージなので・・・


・公認会計士・税理士

 会計・税務デューデリジェンスで登場します。

弁護士と比べずいぶん冷遇されていましたが、

昨今は強気に転じてきています。

でもまだ弁護士とは報酬格差があります。


・不動産鑑定士・環境コンサルティング

 買収対象企業の土地、建物を鑑定します。

特に製造業などは、土壌汚染のリスクの有無を

あらかじめ認識しておく必要があります。

「汚染があるので、全部土を入れ替えると●億円かかります」

などと教えてくれます。



・社会保険労務士

 特に事業譲渡や会社分割などで、従業員が転籍するときに、

同意の取り方、協議方法、就業条件の変更等の

コンサルティングをしてくれます。


・司法書士

 M&Aにからむ商業登記、不動産登記、

株主総会や取締役会議事録の作成等を行ってくれます。

作業量は結構多いですし、国家試験も難しいので、

もっと報酬が高くてもいいと思うのですが、

リーズナブルです。


・戦略コンサルティング会社

 投資ファンドがビジネスデューデリジェンス

(事業計画の精査、マクロ市場動向分析など)を

外注する先です。これも昨今まではかなりのビジネスの量が

あったみたいです。

 こうやってみると、投資ファンドは外注してばっかりで、

自分では何にもしていないようにみえますが、

まさにそうなのかもしれません。


・その他

 PMI(Post Merger Integration)といって、

買収後に事業や組織をどう統合するか、

といったコンサルティングを行う方や、

あるいはシステム開発会社なども

いらっしゃいますが、きりがないのでこの辺で。














昨今、やや盛り下がっているM&A業界や、

盛者必衰となっている投資ファンド業界について、

独断と偏見で綴らせて頂きます。


宜しくお願いいたします。