条件が違えば一番も変わる | たか坊のブログ

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スクリーン印刷の資材・機械を販売している商社を経営しています。

日々の日報を兼ねた記事をUPしています。

雪かきが続いたと思ったら、今度は急に暖かい日が続いて、道路はわちゃくちゃですガーン


それでもって夜間は冷え込むので、一度解けてがたがたになったまんま固まってしまい、歩きづらいったらありゃしないガーン

当然車の走行もしづらいので、毎日あちこち渋滞ですガーン



という訳で、一日に何件も訪問できずに、渋滞の中、ぼんやりとブログのネタを探す毎日ガーン




最近、又増えてきたご質問。


「初心者なんですが、どのスキージ が一番良いですかはてなマーク



ガーン



いや。。。。初心者とかは関係ありませんガーン


問題は、今、使っているスキージがどんななのかガーンそして、どのようなプリントができあがっているのかニコニコですが。


極論をお話しすれば「貴方が一番良いプリントができたと思ったスキージが一番」ですガーン



被印刷物とスクリーン(版)にオフコンタクト(オフセット)が無い状態であれば、スキージの硬さの違いはほぼ関係なくなってしまいます。

良く「インクを塗る」という表現をされる事がありますが、オフコンタクトが0(ゼロ)の場合「インクを」塗る感覚に近くなります。でも、この状態だとインクの粘度に依りますが、版を離した際に、インクが滲んでしまう事があります。滲まないにしても、印刷柄のエッジがシャープにならない。


また、オフコンタクトが0の場合は、膜圧(スクリーン糸の線径+感光剤の厚み)の2/3程度の厚さしかインクは乗りません。適度にオフコンタクトを取る事で、一度に落とせるインクの量が増えます。


そもそも、スクリーン印刷はオフコンタクトを取るのが正常で、オフコンタクト0の場合に上のような状態になってしまうのは当然と言えば当然なのですガーン



話を元に戻しますガーン


では、オフコンタクトを取った場合、インクを「塗る」というのでは無く、版にスキージを押しつけながら移動させて、孔からインクを「落とす」というイメージになります。インクは、海の波の様に「ローリング」しているのです。


1スキージブレード(ゴム)の硬さ


スキージを斜めに押しつけた場合、硬いほどしなりが少なく、柔らかいほどしなりが大きくなります。

言い換えると、柔らかいほど一度に落ちるインクの量が多くなります。


2スキージブレードの厚み


上と同じく、厚いほどしなりが少なく、薄いほどしなりが大きくなります。


 ここで一言書き加えると、スキージの角度は、自然に任せると斜めになります。「斜めにしろ」と教わる方も多いのかとも思いますガーン

ここまで書くと、なんとなく想像がつくかもしれませんがガーン理想のスキージ角度は垂直ですガーン

そして、版に接する部分のゴムだけが若干しなるのが正解。この「若干のしなり」の違いで落とすインクの量を調節できるようになるのが理想ですニコニコ



3スキージブレードの材質


なんでも良いですガーン


ただ、インクの切れが良い。スキージブレードに接したインクがあまり粘り着かずにすぐに離れていく材質が良いです。一番良いのは「シリコンゴム」のスキージ。ですが、これはとっても高価ですガーン


次点は劣化の遅いブレード。耐溶剤性のあるウレタンゴムが入手しやすく、価格も手ごろです。


1000円のスキージで1年しか持たなくても、1,500円で3年もてば、こっちの方がお得ですガーン



最後に、スキージに関するQ&Aを数例。Aは弊社の偽りないガーン解答です。



Q.プラスチゾルインク 用のスキージ下さい。


A.プラスチゾルインク用という区分のスキージはございませんガーン割合的には9mm厚のブレードの物を使う方が多いですが。



Q.初心者用のスキージと、プロ用のスキージの違いを教えて下さい。


A.そんな区分もございませんガーン今回の説明を理解して頂き、実際の印刷柄等々諸条件を勘案してブレードを選定することができる人が「プロ」なのかもしれませんがガーン




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