
ただ、気温はあんまり上がりません。ただいまの気温は8度です。
明日の朝は5度の予定です

まぁ、まだ氷点下じゃないから良しとしておきます。
さて、本日もお客様からの御相談をお受けしていましたが、やっぱり基本的な事を纏めておかなきゃいけないなと思いました。
以前も書いたかもしれないんですが、シルクスクリーンプリントは枠に張った網あみを適宜塞いで作った版から、インクを通過させる印刷技法ですが、今現在版には様々な物が在ります。
わたくし的には、次にあげる二つの版は、全く別物としてとらえています。
1.何らかの枠に、テトロンやナイロンのスクリーンメッシュを張った上に、感光乳剤を塗布して露光したもの。
2.専用の露光フィルムを、プラスチック等の枠に「パッチン」とはめて作ったもの。
形式上は、どちらも「インクが通過する孔」がある点で全く同じです。
でも、完全に違う事が一つあるのです。
本日ご相談を頂いた方は、水性バインダーをお使いなのですが、プリント途中で版が詰まるのが異常に早いそうでした。
私の認識では、水性バインダーと言えども、そうそう版が詰まる事は無いはずなのです。
よく「水性バインダーは版が詰まるよ。だからプラスチゾルインクにしようよ」という話を見かけますが

そんな事はないんですよ。
じゃぁ、なんで詰まるの?
版の孔を完全に通過しないで、インクが残留するからです。
残留する原因は
1.インクが硬い?
2.スキージが硬い?
いえいえ

答えは、版が悪いか、版の設置の仕方が悪いかなのです。
なんでもそうでしょうが、一番最初の大元が悪ければ、それ以上良いものはできません

うちの親父がハンサムだったら・・・って、あれと同じ

しょっちゅうお話していますが、版を印刷物に「べったり」置いて印刷すると、インクは完全には落ちません。
被印刷物と、版は少なからず隙間をあけましょう。
これ、インクが詰まる原因その一です。「べったり置く」
さぁ、べったり置いていないのに版が詰まるよ~おかしいじゃないかぁ、という場合。
木枠やアルミ枠にスクリーンを張る強度が弱すぎではありませんか?
いくら、版と被印刷物の間に隙間を開けても、張ったスクリーンがユルユルだと「版離れ」が良くならず、インクは完全に通過しません。
最初に書いた、「版にばっちんとはめた」版はゆるゆるになりますよね?
ちなみに~くん、ていう商品に敵対意識を持っている訳ではないのですが、~くんの版はこういった仕組みの版なので、インクもあの粘度なのだと思います。
あの粘度じゃなく、もっとインクが硬かったり粘り気があったりしたらインクが通過しづらいから

今日、御相談頂いた方は「乾燥遅効剤EG をもっと入れた方が良いんですかね?」
とおっしゃいましたが、まずは版の状況をお聞きしました。
「EGを入れる事より、まずは版のテンション(引っ張り強度)をもっと強くしてみて下さい」とお話ししました。
「ははは。EGをもっと、どんどん使って下さいって言っちゃった方が、うちが儲かったかもしれないけど(笑)」
スタンスのホームページ