
で、どうせなので、またブログを書く事にしました

昨日、あるお客様からこんなお問い合わせを頂きました。
「プラスチゾルインクで、光沢の無いインク を扱っていますか

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しばしお話をしてから私がお勧めしたのは「放射温度計」

インクでは無くて、何故、放射温度計なのでしょう

そのお客様は他にも様々な疑問をお持ちでしたので、一気に書きます

まず、プラスチゾルインクには様々な種類が有ります。
メーカーごとの命名の違いは当たり前ですが、
まず「オパシティインク」とか「オペークインク」ってなんですか

という御質問。
答えは「同じです」

辞書を引くと解りますが「Opacity」も「Opaque」も
「不透明な」という意味です。
そして、これらのインクは、インクの下になる生地の色を隠蔽できるインクという意味です。
水性バインダーと並行して説明すると解りやすいのかもしれませんが、弊社の水性バインダーの製品では
オールマイティーバインダー「着色ラバーバインダー 」がこれに相当します。
じゃぁ、OpacityやOpaqueじゃないインクもあるのか?というと、有ります。
逆に、インクの下の生地の色を隠蔽することができないインク

白や、淡い・薄い色の生地は、その生地の色をインクが隠蔽できなくても印刷色がきちんと再現できるので、こちらのインクで構わない、という事ですね。
弊社の水性バインダーの製品では
オールマイティーバインダー「透明ラバーバインダー 」がこれに相当します。
「じゃぁ、そのインクは艶有りですか?艶無しですか?」と聞かれました。
どこがどのような説明をしたのかは解らないですが

プラスチゾルインクの特性では、全て正確に乾燥すると「艶無し」になります。
そもそも、「艶有り」「艶無し」というのは表面の光の反射具合です。
表面が滑らかになればなるほど艶有りになり、ザラザラが増すと乱反射するので艶無しになります。
繊維製品用ではなく、金属・木・プラスチックなどに使用される溶剤型のインクには仕上がりが艶有り、艶無しになるというカタログ上の表記があります。
これは、レべリング性(平滑性)が良く作られ、印刷時に使用されるスクリーンメッシュの目の細かさが230~350とか、繊維用に使われる40~200とかより遥かに細かいものを使用するのを前提としているからです。
じゃぁ、何故、プラスチゾルインクが艶有りになったりするのでしょう

答えは2つ

1.故意に表面に平滑性を与えたから
2.必要以上の熱をかけたから
です。
1 に良くあるパターンは、乾燥を熱プレス機で行った場合。
お分かりの通り、熱プレス機のコテはまったいらです


これでプレス乾燥すると、インクの表面が滑らかになるに違いありません

2 インクは規定の乾燥温度より高温にすると、一度固まろうとしたインクが再度「溶け」ます

そして、乾燥器を止めると、既定の温度まで下がった時点で乾燥します。
お問い合わせを頂いた方はコンベア乾燥器で乾燥しているとの事でしたが、機械のパネル設定「だけ」に頼っていたとの事でしたので、
「放射温度計」をお勧めしたものです。
じゃぁ、プレス機では無理なの

とお嘆きのあなた

そんな事はございません

印刷面と、プレス機のコテの間に挟んでいるシリコン紙などを再検討すると可能です。
ザラザラのもの に変えましょう

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