今日、以前から付き合いのあったお客様で、初めて仕事をする営業の方と打ち合わせ。

常に笑顔で対応も当たりが良く、一緒に良い仕事ができると思えた。


ところが、提出していた見積りが先方の担当間でのリレーミスで、実際の見積りの額よりかなり安い金額でお客様と打ち合わせをされていたらしいことが発覚すると、態度が一変。


パートナーとしての接し方から『下請け』向けの接し方にシフトチェンジ。

落ち度がこちらになくて、その豹変振りはなんだろうか。。。と困惑してしまった。




私は会社の看板で戦っている以上、多少の金額の損得よりも面子を大切にしたい。



かつて新入社員であった時、私もコピーライターや制作会社の方々に『下請け』への対応をしていたことがあった。
今でも思い出すと顔を覆いたくなる。


その時の私は気付いていなかった。
『下請け』として対応している私に丁寧に接してくれているのは、彼らが私を会社の名前で見ているからだということに。

そのことに社会人2年目で気付いてからは、相性が悪いと思い込んでいた制作会社の方々との仕事が、嘘のようにスムーズに進んでいった。クライアントからの原稿クレーム発生率の激減は述べるまでも無い。それどころか、クライアントの広告費用対効果までも飛躍的に向上していった。
そこには、単なる『発注→制作』という一連の流れ作業では生まれ得ない協力関係が築けていたのだと思う。


仕事を一緒に進めていく上で、依頼主と作り手お互いが気持ちよい関係を築くことで、クライアントの期待を超えるパフォーマンスを発揮することができることを、私は知っている。


自分の仕事に関わるクライアント以外の人は、全て協力者であることを忘れてはならない。
誰が上でも、誰が下でもない。
クライアントが喜んで対価を支払いたくなるような仕事で応えるために、どういう関係性を作り上げていくのか。


一人では作れないものを作っているだけに、このことがとても重要なことなのだと、今日改めて痛感した。
やはり、大切なことというのは、意外と原点に潜んでいたりするものだ。
自分で一からデザインして、印刷した製品を納品した。


お客さんはサラリと受け取っておられたけれど、自分は感無量。

これが、今から商品の顔になって誰かの家庭で消費されていくのか。。。

とか、少し感慨深く浸ってみたり。



この気持ちを忘れずに、日々過ごしていかねば!

やっぱり僕は、誰かに喜ばれたりすることをしていたいし、その対価で飯を食いたい。



なんか、そんな風に思った一日。
名言。

ある小説家に憧れた少年が、その小説家に自分の作品と手紙に『どうしたら小説家になれるのか』という質問を送ったところ、彼に返事の手紙が届いた。

そこには、『あなたが小説が好きなら書き続けなさい。そうすればあなたは既に小説家なのだから。』と。

これ深いなぁ。じんわり考えさせられる。
自分が相手に持つ興味の度合い、好感度≒相手の自分へのそれになり得るのだと実感。


特に時間や回数を経ると、その度合いは強まる傾向にある。



どんなに初訪で苦虫を噛み潰された顔をされようと、めげずに明るく振舞っていれば、そのうち心のハードルは下がっていく。


そう信じて相手に興味を持ち続けることが、新規開拓の最も肝心なことじゃなかろうかと最近思う。
色んな営業テクニックはあれど、相手のことを好きになって常に相手のことを考えていることが、一番の肝。


当たり前のことだけれど、なかなか継続が難しいこと。

継続して、自分のお客さんを大事に大事にしなければ。
大事に大事にされなければ。


そんなことを、ふと今日思っていた。
前職の同期から電話があった。

久しぶりに北京の現地法人に出向している同期が帰国してきたというので、同期会をやっているのだと。


もう前職を離れて2年。

残っているものは勤続7年目。
課長になっている者もいる。

私と同じく去った人間も集まっていた。
新しい道での活躍を聞き、つい昨日まで同じオフィスで働いていたような、遠い昔だったような変な感覚。


前職は、よく『良くも悪くも生ぬるい』と言われていた。
同期は馴れ合わず、かといって割り切った関係でもなく、良い温度感だ。

68人という半端な数も、また良い。


環境が変わっても、一度声を聞けばまたいつでも同じ戦場で手を取り合って戦えると思える仲間がいる。
何と人に恵まれていることだろうか。


彼らのために、また何か役立てることがあるだろうか。

そんな機会がくれば、この上ない幸せ。


そんな機会を招き入れるために、やはりできることと言えば自分が前を向いて成長していくしかない。



明日から、当分の間毎日営業と工場を兼務することになる。

限られた時間で、通常の倍以上のマルチタスクをこなすことになる。
きっとキャパオーバーで頭とキャパがパンクすること請け合いだが、これを好機と捉えて乗り切ろう。


同期の皆様、安部は大分で奮闘しておりますよ。
まぁ、色々大変だけれど。


各々抱えている課題はあるだろうけど、前向いて頑張ろう。
かつての戦友は、不景気で同業がバタバタ倒れている中で、シェア拡大を狙って動いています。

次に酒を酌み交わすその時まで、何とか踏ん張って笑顔で居ましょう。



旨い酒を飲むために。